System of a Down の『Toxicity』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

今回は System of a Down の『Toxicity』を聴いてみた編をお届けします。

あらゆるメタルの要素に、彼らのルーツである東欧・中東風の音楽性をエッセンスに加えた猛(中)毒サウンド。

過激に重くメロディアスに、訴えかける真摯なメッセージ。

是非読んでみて、聴いてみて下さい!

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1.Prison Song

勢いと重さのあるギターの一撃「ジャン!!!」で開幕。そこから少しの間の静寂痺れる。0:46〜何これ…こんなの聴いたことない…ラップのようでラップではない、格好いい何か。刑務所のシステムについて疑問を投げかけるような歌詞。一曲目からこの重さのテーマを扱うの凄い。1:53〜それまでデスボイス「ヴォイヴォイ」だったのに、突如メロディアスになる。一曲で起こっていい展開の濃さを超えている。天才と変態は紙一重だけど、変態寄りの天才。

2.Needles

繋がって始まる。ヘヴィな演奏。煮えたぎっている。「Pull the tapeworm out of your ass, hey(尻からサナダムシを引っこ抜く)」って歌詞が強烈。サビの勢いと燃える一体感。「ハイッ」が良い。ずっと大声。ムッキムキでタンクトップ着てそう。1:51〜急にシリアスになるのとてもずるい。ギャップ。2:38〜ヴォーーーーーーヤ゛ーーー。

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(↑あながち間違いではなかった!が、思っていたよりもお茶目…♡ここでもギャップを…)

3.Deer Dance

金属の鎖が見える。ギターの音、低音が物凄い。不思議な歌唱方法。すんごい…癖になる。彼らの出身地の西アジアの民族楽器や歌唱法が取り入れられているらしい。ヘヴィに異国情緒漂う。1:14〜延々と聴ける。1:35〜ギャップで聞き手をメロっメロにさせる。もうやめてください。寂しげのある切ないメロディーに胸が苦しくなったところで来るデスボ。

4.Jet Pilot

初っ端から突進してくる。0:20〜良いな……良い。凶暴。アルバムタイトルの「Toxicity(毒性)」も伊達じゃない中毒性がある。ブレイクからのヘヴィなサウンドへの緩急。ド強い。

5.X

急かすような細かくリズムを刻むドラム。そこに加わってくる重たくずっしりとしたギター。0:34〜多分マシンガンくらってる。重い。1:12〜綺麗なロングトーンからの「ヴォーーイ」。1:23〜不思議なギターの音色とリズム。構成の練りっぷりに圧倒される。

6.Chop Suey!

こんな曲まであるんですか…(泣)。アコギの切なげメロディーが壮大でドラマチック。ヘヴィなギターが加わってくる。所々入るウィスパーボイス。1:02〜ダメだって…(泣)メロディアスとヘヴィさの攻防戦。ヘヴィゾーンでは屈強なラップのような歌い方。「自殺」について歌われている。メロディアスゾーンが堪らない。2:30〜ずっとヤバイな。ピアノまで入ってくる。感傷的。

7.Bounce

前の曲の雰囲気を断ち切るような暴走。「ポンポンポンポン♪」言ってる。陽気。0:41〜この流れるような独特の歌唱方法と上下激しいメロディーライン、なんだ…本当に癖になる。酔狂。相変わらずギターは地面を切り刻む勢いで重たく響いてる。1:35〜獣たちの鳴き声。ポンポン地獄。

8.Forest

民族感ある。これはヘドバンするやつ。怪しげ摩訶不思議なメロディー。スケールが大きい展開。歌声の伸びが気持ち良い。度々シャウト。1:45〜どんどん音程が上がっていくの興奮する。展開が壮大。広い。まさにForest……。モッシュとかで殺されても良いからライブ観に行きたい。

9.Atwa

出た…哀愁切なげメロディ。優しく語りかけるような歌声。メロディアス。本当にメロディが素敵。…って思ってると捲し立てる巻き舌と切り刻むギターが現れる。メロディアスゾーンとヘヴィゾーン交互に来ると情緒がめちゃくちゃになる。最高。

10.Science

バグってるギターリフ。重い重い重い。この歌い方大好きです。邪悪なオーラ炸裂。赤黒い。1:16〜音程上がっていく展開高まりが抑えられなくなる。1:35〜雰囲気が一変。爽やかな民族感。最後まで抜かりなく興奮してしまう。

11.Shimmy

ジャキジャキギターに小気味良いドラム。どの曲もベースに言及し忘れるほど全体的に低音が唸っている。リズミカル。サビの力強さ。「shimmy-shimmy-shimmy」気持ち良い。1:22〜まだ気持ち良い。1:36〜一瞬ジャズ。爽快に終わる。

12.Toxicity

切なく寂しげなギター。ヘヴィだけど美しく繊細。わりかし落ち着いたボーカル。どんな風にも受け取れる深い歌詞だけど、本人によると「ADHDについて歌ったもの」だそう。シリアス×メロディアスが堪らない。魔術的なメロディが耳に焼き付く。


↓3:21〜空耳アワーで話題になっていた。面白すぎる…それにしか聴こえなくなる…

13.Psycho

ピリついた緊張感が張り詰めるイントロ。機械的。その雰囲気を豪快に突き破るボーカル。1:30〜ここからの展開凄い。止めとメロディアス。テンポの緩急。妖艶。2:50〜間奏が感動的すぎる。壮大なストーリー性。

14.Aerials

繋がって始まる。これまでにない独特の静寂。遅く重たい。ハモリが美しすぎる…泣いちゃう。低音が本当によく効いている。9.11の米同時多発テロを予言したかのような歌詞が話題になったらしい。3:07〜ゾクゾクする。終始ゾクゾクする。ゾクゾクさせられたまま終わる。無敵。

〈隠しトラック〉
終わったと思ったら突然異国情緒漂う音楽が始まる。違うアーティストかと思ったら隠しトラックらしい。民族の宴。温度差が凄い。自分たちのルーツを大切にしているのが節々から感じられる。にしても突然の荘厳さ、面白い。自家製の鶏の鳴き声のような音がツボ。

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System of a Down は、1994年に結成したアメリカのロックバンド。

彼らは在米アルメニア人というマイノリティであり、それ故に、歌詞は政治的。その政治的なメッセージをアートに昇華させ訴えるスタイルは、バンド結成時から貫かれている。

本作は全米チャートで初登場1位。これまでに全米で300万枚、全世界で計1,200万枚の売上げを記録した。

メンバーは生まれ育ったロサンゼルスを「Toxic City」と呼んでおり、「この街の表立たない負の側面を知って欲しい」という願いから、このアルバムタイトルは付けられたそう。

30曲以上を書いて、レコーディングをした中から、今作の収録曲は厳選された。


ザ・ハードコアメタルっぽいガツガツさと、重さを持ち合わせながら、あんなメロディアスゾーンを用意してくる構成、非常にずるかった…!!!

ギターの凶暴さと、泣きのメロディとのギャップにズタズタ。

独特の歌唱方法と、時々顔を覗かせる民族感もとても楽しくてクセになる!

他のアルバムも聴きます。


次回は SLAYER の『Reign in Blood』を聴いてみた編をお届けする予定です。お楽しみに…!

最後まで読んで下さり有難う御座いました。

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