Jaco Pastorius の『Word of Mouth』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

今回は Jaco Pastorius の『Word of Mouth』を聴いてみた編 をお届けします。

繊細な指さばきで多彩な音色を奏でるベース、サウンドに対するこだわりと好奇心。

湧き出るアイデアを、総勢60名以上のミュージシャンたちと体現した一枚。

ぜひ、読んでみて聴いてみてください!

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1.Crisis

ベース…!?シンセベース?本当にベース!?電子音チック。速弾きがすぎる凄まじいベースライン。あらゆる楽器が自由。フリージャズみたい。…と思ったら、ミュージシャンたちが互いの音を聴かずに、ジャコのベーストラックに合わせてソロ演奏したトラックを、重ね合わせたものらしい。納得…!!トランペットとサックスがカオス。怖気付いてしまうほどの強烈な熱気。ドラムに焦る。延々と「ベンベンベンベン」している高速ベースにも焦る。メチャクチャが故の気持ち良さがある。

2.3 Views of a Secret

美しい…!さっきの幻だったのかもしれない。ホーンセクションが絡んでくるとゴージャスになる。気持ちはディズニーランド。主役はハーモニカ。新鮮。リッチな時間。1:55〜怪しげに足取り重たくなる展開にゾクゾクする。3:39〜ハーモニカが伸びやかに生き生きと歌っていて、なんだか嬉しい。順番に行くに連れてダイナミックに金ピカになっていく。

3.Liberty City

元気で一体感のあるホーンセクション(ホーンセクションって単語格好良い)。0:40〜実はトロピカルなの…?南国の音がする。エネルギッシュ!コメディっぽいファニーな雰囲気好き。4:00〜ピアノの疾走指さばきが格好良い。押そうと思ってない鍵盤にぶつかりながらも疾走してる感じが良い。6:56〜ホーンセクションによって多幸感が操作されている…幸せ…。ハーモニカが引き続き生き生きとしていているのも嬉しい。10:00〜ピアノ狂ったように奔走。指が見たい。飽きない展開で12分もあったことに気づかなかった…!

4.Chromatic Fantasy

J.S. バッハの「半音階的幻想曲とフーガBWV903」をアレンジした曲。ベース、ヤバい。セクシー。弦を指ではじく(「ピチカート」というらしい)弾き方の弦の鳴り方気持ち良い。1:30〜チャイナっぽくもあるけど、とても日本。2:00〜鳥が鳴いてるような音。日本庭園、お茶、鯉がそこにある。

5.Blackbird

自然と繋がって始まる。The Beatlesの「Blackbird」をモチーフにしているらしい(ジャコはThe Beatlesが好きだったとか…!)。原曲のアコギのギターのアルペジオの感じ…わかるような、わからないような…。楽しげではあるけど、格式高い荘厳さがある。2:32〜パストリアスのスキャット…!?思いの外フニャっとしていて可愛らしい…

6.Word of Mouth

…!?!!めっちゃロック!!!!ベースにディストーションがかけられている。地鳴りしていて、バリバリ言わせながら掻き鳴らしていて最高。スリリング。ベースの速弾き、本当に天才。ドラムとパーカッションも荒々しくて素敵。2:39〜何の音?バカデカイ拍手?野蛮な音が鳴り響いている。響く雄叫び。アマゾンの夜みたいな終わり方。この曲だけ異質すぎる…好き。

7.John and Mary

4曲目くらいからずっと繋がっている。子供たちのヒソヒソ声。めっちゃ笑ってて可愛い(ジャコの2人の子供、ジョンとメアリーのものらしい)。子供たちの名前を曲に付けてしまうなんて愛だ…。優しさが溢れ出している。随所で飛び込んでくる男性の良い歌声。楽器に混じって子供たちも歌っているのが可愛らしい。幸せ空間。4:21〜ジリジリとシリアスな雰囲気。4:44〜女神が降臨しそう…!降臨したの子供たちの話し声だった。夜空。寝る前に絵本の読み聞かせをして欲しい気持ちになる。6:40〜「ウォウウォウ〜」と大合唱が始まって賑やか。演奏してる人たちが1人ずつお辞儀してステージからはけていくような、そんな絵が浮かぶ。8:26〜熱帯林。薄めの鉄の板みたいなのを叩く音がたびたび聞こえる。展開が読めない。拍手が始まる。美しいストリングス、地鳴りベースで幕を閉じる。

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Jaco Pastorius は1960年代から活動を開始したフレットレスベース奏者。先駆的なテクニックによって、エレクトリックベースの中でも少数派であったフレットレス・ベースを、アンサンブルの花形楽器にさせたことで知られている。本作は、1981年に発売されたJaco Pastoriusの2ndソロアルバム。


↓Jaco Pastorius の『Jaco Pastorius』 は#内山結愛一日一アルバムで取り上げていました!

今回のアルバムは、ストリングスもあり、クラシックで綺麗にまとまっているかと思いきや、6曲目の「Word of Mouth」がめちゃくちゃロックで痺れました。

ライブでは、素早い横歩きでステージ上を右往左往する”ジャコのカニ歩き”が名物(?)だったらしいです。

気になりすぎる…全然映像見つからなかった…悔しい!

演奏している姿は指の動きがとにかく凄くて、指が長くて、見惚れました。服装も素敵。

でも、このアルバムを発売した5年後には路上生活していたり、苦しい気持ちになってしまうような最期の迎え方だったり……波乱の人生すぎる。

この世に音楽を残してくれて感謝です。

そしてジャズはどんどん好きになっていっていく!嬉しい!

しかし…!ジャズシリーズはここで一区切り。

五月雨に名盤を聴き漁っていくスタイルに戻って…

次回は The Flaming Lips の『Soft Bulletin』を聴いてみた編をお届けする予定です。お楽しみに…!


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