ヨシオカ

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恋人へ

結婚ラッシュ。 今まで幾度となく聞いた言葉。 でも、ずっと未来の話のような気がして、現実味はなかった。 そして今年25歳の年。 本当にきた。いわゆる、第一次結婚ラッシュが。 SNSを開けば目に入る入る。 ご報告の文字、笑顔のツーショット、婚姻届の上に置かれた婚約指輪と結婚指輪……。 テレビから流れる、「ゼクシィ!」の音声にも少し敏感になった。 私には6年ほど付き合っている恋人がいる。 恋人は恋人でありながらも、親友であり、 そして家族のような存在だ。 一緒にいて、一番心地

    • レールの上を走ること

      最近、思うことがある。 「私の人生、めっちゃありきたりじゃない?」って。 「普通」であることの難しさとか、「普通」が一番幸せなんだよ、とか。 そういうのはよく本で読んだり、どこかで聞いたりする。その度に、確かにそうだよなぁと思う。 だけど、本当にこれで良いの? と大学卒業を目前に控えた今、すごく感じる。 自慢ではないけれど、今までの人生、割と順調に歩んできた。 特に大きな病気や怪我もしなかったし、家族は仲良しな方だと思うし、多くはないけれど大好きな人たちもいる。高校

      • ある冬の日

        寒くなると、肌と空気の境目がはっきりする。〝自分〟の輪郭が際立つ。その時、「あ、わたし今ここにいるんだな」って、実感できるんだ。 冬がくる度に、この言葉を思い出す。 特に、ここ最近のように急激に寒くなった時に。 ただ、どうしても誰の言葉なのかが思い出せない。 高校時代の友人が言ったのか、何かの小説で読んだのか、もしくはツイッターで見たのかもしれない。 言葉だけ覚えてるなんて変なの、って毎年思ってる。 ⁑ 今日、久しぶりに大学に行った。 11月で卒論以外の単位を取り切った

        • 「すべき」と「したい」

          昨日、ミシマ社さん主催の『「生きるように働く」刊行記念イベント』に参加してきました。@かもがわカフェ 私を合わせて、参加人数は25~30名ほど。 そのうち半分が二次会に参加し、「生きるように働く」著者のナカムラケンタさん、ミシマ社代表の三島さん、ミシマ社の渡辺さんとお酒を片手にお話しました……!(夢のような時間でした) その流れで、自己紹介をすることに。 そこで驚いたのは、私と彼氏(誘ったら快く付いてきてくれました。ありがとう)以外は全員社会人で30代以上の方が多かった

          「教育ママ」

          お久しぶりのnote。 正しいとか、正しくないとか分からないけれど、少し違和感を覚えたのでメモ代わりに書きます。 先日、電車の中でいわゆる「教育ママ」を見た。 どうやら、この冬に中学受験を控えた息子さんと一緒に塾まで向かっているらしい。 お母さんは息子に手作りのおにぎりを食べさせながら、必死に算数や理科、国語の解説をしていた。 両親から勉強を教えてもらった記憶がほとんど無い私は、「色んな科目を教えられるなんてすごいな〜」と思いながら、息子さんの様子を見て驚いた。 そ

          「教育ママ」

          選択肢が多いのは、本当に良いことなのか?

          はあ、 と大きなため息をつきながら電車を待つ。 よく友達から「ため息をつくと幸せが逃げる」と言われるけれど、今はそんなことを気にしている余裕はない。 今日も、いつも通りの時間の電車。終電だ。 家についたら深夜0時を回る。 それから夜ご飯を食べて、お風呂に入って、明後日締め切りのエントリーシートを書かないと。 明日は朝10時から大阪で説明会があるし、一体何時間眠れるのだろう。 たまにはコンビニで買ってきたハイボールと高カロリーのイカフライを食べながら、スパイ映画を見てダラダラ

          選択肢が多いのは、本当に良いことなのか?

          香りは記憶の再生装置なのだと思う。

          「もう、遅い! 一体何してたん? スイミングに遅れるよ!」 「ごめん、おかあさん。先生と話していたら遅くなっちゃった〜」 小学校一年生から三年間、私はショッピングセンターに併設されているスイミングスクールに通っていた。 放課後、スイミングの日は学校の近くまでお母さんに車で迎えにきてもらっていて、こんな風に叱られるのは日常茶飯事だった。 皆さんの周りに、運動が苦手で、でも水泳だけは出来る……なんて子はいないだろうか。 私もそんな子の一人である。 というのも、 ・マット運動

          香りは記憶の再生装置なのだと思う。

          わたしたちはいつも

          ふと、「この作品はどうしても映画館で見ないとダメだ」という衝動に駆られて、遅ばせながら見てきた。 万引き家族。 見終わった後、友人と顔を見合わせて少し迷いながら微笑んだ。 「良い映画」だったけど、そんな一言で済ませて良いのか分からなくて、ぱっと感想を言える気がしなかったから。 家族の定義って何なんだろう。 血が繋がっていること? 一緒にいる時間が長いこと? 愛し合っていること? あの家族は、食べ物も、服も、子供たちだって、すべて盗んで成立した偽物の家族。 だけど

          わたしたちはいつも

          だから、別れの季節は嫌い

          今は卒業シーズンでもなんでもない季節なのだけれど、 ずっと思っていたことを書いてみようと思う。 毎年三月になると「卒業式」「追いコン(追い出しコンサート)」といった別れを彩るイベントが開催される。 例によって私も今年の三月、所属する軽音サークルの追いコンに先輩方を追い出す側として参加し、 めちゃくちゃに泣いた。 悲しくて仕方がなかった。 今までのように気軽に会えなくなってしまうから……ではなく、 「きっと今が、この人とのピークなんだろうな」と感じてしまったからだ。 分かり

          だから、別れの季節は嫌い

          「どちらかといえば」の人生で本当に良いの?

          『物事を深く考えすぎる傾向がある』 「その物事の重要さによって変わるなあ……。うーん、どちらかといえば当てはまらない、かな」 『休日には活動的にすごす』 「体調と天気によるわ! どちらかといえば……当てはまる」 こんな調子でパソコンに向かい始めて、早10分。あと5分以内に残りの質問に答えないと。 現在大学4回生の人には、一体この作業が何なのか分かるはず。(記憶に新しいですよね)就職活動の選考として行われる〝性格適性検査〟だ。 上に挙げたような質問が約100問あり、10

          「どちらかといえば」の人生で本当に良いの?

          まさか、ウサギに泣かされるとは思ってもみませんでした。

          「新成人の皆様、おめでとうございます」 大学生になって成人を迎えた。世間的に大人になった。 だけど、至る所で祝われる〝成人〟に自分は含まれていないような気分で、なんとなく他人事だった。 朝五時から髪を美容院でセットしてもらって、キラキラの振袖を着て、久しぶりに中学の友人と会っても、 大人になり切れていない感覚はやはりそのままだった。 しかし、そんな私も「大人にならないとなあ」と嫌でも思わされるイベントに参加中だ。 そう、就職活動。 毎日ベージュのトレンチコートに真っ黒の

          まさか、ウサギに泣かされるとは思ってもみませんでした。