ナカムラさん

「すべき」と「したい」

昨日、ミシマ社さん主催の『「生きるように働く」刊行記念イベント』に参加してきました。@かもがわカフェ

私を合わせて、参加人数は25~30名ほど。
そのうち半分が二次会に参加し、「生きるように働く」著者のナカムラケンタさん、ミシマ社代表の三島さん、ミシマ社の渡辺さんとお酒を片手にお話しました……!(夢のような時間でした)
その流れで、自己紹介をすることに。

そこで驚いたのは、私と彼氏(誘ったら快く付いてきてくれました。ありがとう)以外は全員社会人で30代以上の方が多かったこと。
プログラマーの方、公務員の方、出版関係の方、主婦の方、映画関係の方、無職の方、福祉関係の方……。
本当に様々なお仕事・年齢・経験をされている方が、
〝ある一つの共通項〟を持って集まっていました。

その共通項とは、「これからの生き方に悩んでいる」。

そもそも、なぜ参加者の大半がベテラン社会人の方たちであることに驚いていたかと言うと、今回のイベントテーマが
「教えてナカムラさん! 採用のこと、仕事のこと」
だったからです。

仕事について悩むのは、これから就活を控える学生であったり、仕事を始めて2・3年の若い方のイメージを持っていたため、参加層も学生から20代前半を想定していました。
しかし、お話を聞いていると
「この仕事を20年続けてきたけど、このままで良いのか悩んでいる」
「先月仕事を辞めて、今はいろんな国を旅しています」
「もうすぐ60歳ですが、起業を考えている」
……という風に、現状に疑問を持ち、これからを模索中の方が多くいらっしゃいました。

私よりずっと年上で大先輩の方たちが、悩んでいる。
「大人でも悩むものだ」と分かっているつもりでも、
こうやって直接目にするのは初めてでした。

しかし、勘違いして欲しくないのは、
みなさん全員が悩みをとても楽しそうに話していらっしゃったことです。
そしてその悩みを聞く他の参加者の方、ナカムラさん、三島さん、渡辺さんも「いいね〜」「おもしろいね」と、とても楽しそうなのです。

みなさんのお話の中で、とても印象に残る言葉がありました。

「今までずっと〝すべき〟で生きてきたから、何を〝したい〟のかが分からない」

そんな言葉をこぼしたのは、主婦の方でした。
彼女には私と同世代の大学生のお子さんがいらっしゃいます。
「今までずっと子供のためにこれをすべきだという考えで生きてきた。でも、子供が手を離れるようになり、お母さんではない私になって、これから何をしたいのかが分からないんです」

なんとなく、自分と当てはめて聞いていました。
◯◯高校に行くべき。
◯◯大学に行くべき。そのために勉強すべき。
就活でイイカイシャに行くために、人と違う経験をすべき。
……その先に一体何があるのか、あまり考えずにここまで来た気がするのです。

三島さんは言います。「したいことをすればいいじゃん」と。
きっと、自分は何をしたいのか探しながら、悩みながら、動き続ける人たちだけが仕事を楽しむことができる。なおかつ、誰かの役に立つ仕事ができるんだろうなと思います。

今の時点で私が「したい」と思えることは、文章を書くこと。
仕事にできるほどの文才もないし、
何を発信したいのかは全然定まってない。
でも、せっかく見つけた「好き」だから、大事に続けていきたいな……
と思った夜なのでした。


終わり。

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