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今映画ができること、映画のために私たちができること(2020年5月7日更新)

こんにちは、NYの映画留学生RISAです。今回は、COVID-19をうけて映画のために私たちは何ができるのか、実際に今行われている支援活動などを紹介していきます。
具体的な紹介内容は最後にありますので、お急ぎの方はそこまで飛ばしてください。随時更新していく予定です。

映画、映画館の置かれている現状とは

皆さんは今おうち時間をどう過ごされているでしょうか?
音楽、読書、料理、トレーニングもありますが、もちろん映画もその中の選択肢の1つです、よね?幸いなことに今の時代は、netflix、Amazonプライム、huluなどたくさんのストリーミングサービスのおかげで、家の中にいながら沢山の映画に触れられます。

しかしながら、この”映画”もCOVID-19/新型コロナウイルスによって、他と同じように影響を受けています。映画館は閉鎖し、新作映画は軒並み上映延期...いつこれらは日の目を見ることができるのでしょうか。

あなたの町の映画館・ミニシアターは、その建物の構造が密閉空間であること・大人数が密集することのために感染拡大を防止するためには一時的に閉館せざるを得ません。そして、劇場が休館することで収入がなくなり、人々が気楽に外出できる頃にはあなたの知っている劇場も無くなっているかもしれないのです。

上に挙げた「チネチッタ」は、神奈川県川崎市の川崎駅前にある映画館です。川崎駅は、周辺に大手劇場チェーンも含めた大規模な映画館が3つあり、メジャー作品から単館作品までいろんな映画を一気に(?)楽しめるユニークなエリア。チネチッタはその中の1つで、チェーンではなく”ラ チッタデッラ”という商業施設の中にあります。私も小さな時から家族と、時にはおばあちゃんたちと一緒に毎年『ポケットモンスター』や『ドラえもん』やら観に行きました。昨年の渡米前には、母親とともに『トイストーリー4』を観て大泣きした思い出の場所です。ですが、今チネチッタも当面営業を休止しています。

皆さんもこういった思い出の映画館はありますか?その映画館たち、特にシネコンではない単館系の劇場は、まさに今危機に瀕しています。

全国の映画館を守ろう

”映画館が無くなってしまう”とは、観たい映画を上映してくれる場所が消えることを意味するだけでなく、映画製作者にとっても映画を発表する場を失うことを意味します。駆け出しの映画製作者たちにしてみれば、町の小さな映画館はかけがえのない映画公開のチャンスの場なのです。そこから人気に火がついて、大手シネコンで全国公開なんて夢も...でも、その場所がなくなってしまったら、映画館で自分の映画を上映するという夢は叶えられないのです。
確かに、今は「パソコンやスマホで映画を気軽に観られるし~いらないんじゃない?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。ですが、映画館で映画を見るということは、小さなディスプレイで映画を”コンテンツとして消化する”以上の経験ができるのです。

例えば、
・目の前の巨大なスクリーンと大音響によって映画の世界に没入し、約2時間の夢の世界を旅することができる。
・そうやって観た映画から新しい価値観や刺激、アイデアを貰える。
・映画を観に行くという”コト”を通して思いを共有できる

ざっとこんな所でしょうか?映画館で映画を観るというのは、すごく不思議なもので、画面で見る以上の力があるんです。私自身も3年前に映画館である映画を観ていなければ、「映画を作りたい」という思いも起きず、制作現場を経験したり、留学したり、いろんな行動は起こせなかったと思うんです。

そしてこれからも、映画で人を元気づけるために、私みたいに映画に影響されて何か新しいことを始めるであろう人のために、映画にかかわるすべての人のために映画館は必要なんです。単に映画を観るだけでない、あらゆる映画体験を生む場として映画館を守っていかなければならないんです。

映画を守るためにできること

私も将来映画に捧げようとしている身として、何かできないものかとずっと考えていました。

私がぼんやりと考えている間に、いろいろな映画関係者の方が行動を起こしています。そして今、私にできるのはこうやって少しでも支援の輪を広げることだと思い、このnoteを書くことにしました。

とても前置きが長くてすみませんでした。ここからが「具体的にどうやって支援できるか」自分なりにリサーチしてまとめたものです。

映画のためにすぐできることリスト

*順番は見つけた順です。随時更新していく予定です。

1.#SaveTheCinema 『ミニシアターを救え!』プロジェクト

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新型コロナウイルスの影響で大きな打撃を受けているミニシアターへの緊急支援を求める署名活動がオンライン署名サイト「Change.org」にてスタート。また「ミニシアター・エイド基金」とも連携してクラウドファンディングを4月13日より実施予定です。
なお、署名後に出資を募るページが現れますが、この出資はプロジェクト自体をサポートする出資にはならないのでご注意ください。

呼びかけ人:荒井晴彦、井浦新、井上淳一、入江悠、岩崎ゆう子、上田慎一郎、枝優花、柄本明、大高健志、上村奈帆、是枝裕和、佐伯俊道、志尾睦子、白石和彌、諏訪敦彦、想田和弘、田井肇、塚本晋也、土屋豊、寺井隆敏、西原孝至、濱口竜介、深田晃司、藤井道人、舩橋淳、北條誠人、松本正道、馬奈木厳太郎、森達也、渡辺真起子、一般社団法人コミュニティシネマセンター、太秦、NPO法人独立映画鍋。

署名募集ページ↓

2.「仮説の映画館」で映画を観る
第70回ベルリン国際映画祭フォーラム部門エキュメニカル審査員賞を受賞した、想田和弘監督の最新作『精神0』が、5月2日の劇場公開日に一斉配信。

公開場所は、「仮設の映画館」(www.temporary-cinema.jp/seishin0)という、『精神0』の配給会社・東風が開設したプラットフォーム。観客は見に行きたい映画館を選択し、支払った鑑賞料金は通常の映画公開の興行収入と同様にそれぞれ分配されます。
なお、鑑賞料金は一律1800円(税込み)で、期限はレンタル購入から24時間以内(ストリーミングのみ、ダウンロード不可)となります。

3.個別での支援(クラウドファンディング等)
映画監督・入江悠さんのHPでは、「全国のミニシアターを応援したい/各劇場への支援方法」というブログにて、全国のミニシアターがそれぞれ独自に募集しているクラウドファンディングや会員募集をまとめてくれています。

4.ミニシアター・エイド基金
全国のミニシアターを支援する「ミニシアター・エイド基金」のクラウドファンディング。4月13日より、MOTION GALLERY(https://motion-gallery.net/)にてスタート予定です。

MOTION GALLERYでは、映画に限らず様々なクリエイティブのクラウドファンディングを実施中なので一度覗いてみては。

5.「アップリンク・クラウド」3か月2980円で映画60本が見放題!
冒頭でツイートを紹介したアップリンクは現在、渋谷・吉祥寺の映画館を休館中です。そんな中でも、3か月2980円で映画60本がおうちで見放題に楽しめるキャンペーンを開催中です。詳細は下記リンクをご覧ください。

6.SAVE OUR LOCAL CINEMAS
京阪神の各映画館を守るプロジェクト「SAVE OUR LOCAL CINEMAS」(https://localcinema.base.shop/)が発足。支援Tシャツ(税込3000円)は販売のほか、一口1000円寄付によってミニシアターの支援が可能です。詳しくは以下のニュースリンクよりご覧ください。

参加劇場:京都みなみ会館、シネ・ヌーヴォ、元町映画館、神戸映画資料館、出町座、宝塚シネ・ピピア、パルシネマしんこうえん、豊岡劇場、第七藝術劇場、シアターセブン、京都シネマ、福知山シネマ、舞鶴八千代館

7.「ステイホーム 今だけおうち映画館」
DMM.com、ビデオマーケット、エムティーアイ、GYAO、ヤフーの5社合同で、動画配信の視聴による収益を還元するプロジェクト「ステイホーム 今だけおうち映画館」を5月1日よりスタート。現在劇場公開中の作品や劇場公開終了後まもない作品が視聴できます。対象作品は、エクストリーム・ジョブ、ザ・ピーナッツバター・ファルコン、白い暴動など14作品のほか、プロジェクトの特設サイト上で随時更新されるそうです。

視聴料金は1,000円~1,900円(税込)で、対象作品によって異なります。映画館が通常営業ができるようになるまでしばらく継続されます。

8.「Cheer up the theater」MEGUMI×joki mask
岡山のマスクブランドjokiとMEGUMIさんがコラボしてマスクを制作。この収益全てがミニシアターのクラウドファンディングに寄付されます!


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