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私の中から消えたもの

ハキハキと人前で発表し、自分の考えたことや思ったことをたくさん話して、加えて人の話もじっくりと聞くことが出来る、友だち思いな子です。

私の小学1年生の頃の通知簿の教師からの総評はこんな感じだったと思います。他の友だちも似たようなことが書かれていたテンプレな文章ではありますが、子どもながらに(物心がつき始めた子どもなりに)「なんか褒められてる気がする!」と喜んでいました。

この時点では、テストでいい点を取っても褒めてもらえないし、かと言って100点以外を取ると怒られるし、テストはただの恐怖の紙切れでしかなかったわけですが。

テストを頑張ったら、こんな言葉で褒めてもらえるんだと感じたのを覚えています。前もちょっと書きましたが、正直この先生はヤバい人だったので成績表もちゃんとつけてくれていたのかは定かではありません。この話は追々書ければ・・・と思っていますが。

そんなこんなで、私は初めて他人から文章での評価(しかも称賛に近いもの)を受けました。

自分は人前で発表出来る話すことが上手な人間なのかもしれない・・・と。

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通知簿を、少しだけ自信をもって渡した私に対して父親は、ご想像の通り、もちろん褒めてはくれませんでした。


残念ながら、

その次の通知簿でも、

次の学年の通知簿でも、

中学校の通知簿でも、

高校の通知簿でも。


そこまで成績が悪いわけではなく、むしろ悪い成績をとった時点で鉄拳が飛んでくるので結構良い方の成績だったと思うのですが、そんなことは関係なかったのでしょう。

良くても褒めない。ただ、悪いと怒る。


そんな状況で育まれたのは何かが起きたら自分を

「出来損ないだ、悪いことが起きたのは全て自分のせいだ」と考える、

そんな単純明快な、直列回路だけでした。

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少しずつ、自分の中からなにかが消えていくのを感じていました。

今考えると、たぶんそれは、

ずっとショート寸前だった、私の

『自己肯定感』というやつだったのです。

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