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宮崎には苔の研究所がある

 飫肥おびでぜいたくなお昼ごはんを食べた後、世界でここにしかないという苔の研究所を訪ねた。苔の研究所と聞いたって、どんなもんだろうとあまり興味の湧かなかった私だけれど、案内役の友人にみんなでついていく。正式には服部植物研究所という名称です。

 ドアを開けて中に入ると、研究員か学芸員の方とおもわれる2人がいて、研究活動の手を休めて見学について簡単に説明をしてくださった。入口で靴を脱いでスリッパに履き替える。静かな空間で、展示してある苔や服部博士(ここをひらいた人だ)の愛用品などを自由に見せてもらう。

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 建物の中は、昔の学校みたいで妙に落ち着く。私が通った小学校は、木造部分がわりと残っていたから懐かしいような気もした。窓には丸球捻締(いま調べた)というらしい、差し込んで捻る錠がついていた。

 展示してある苔の標本を顕微鏡で見る。いくつかはモニターにつないであって、研究員の方がスポイトで苔に水をかけたら、苔が水を吸うのにふわっと広がる様子が映った。水を受けとめる苔の様子がかわいくて、みんなで歓声をあげたりした。

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 苔の研究所かあ(おもしろいの?)なんておもった自分が恥ずかしい。ごめんなさい。

 飫肥は城下町だし、周りに大きな建物などもなく、ここで研究に励むというのはすごくいい環境におもえた。
 私の仕事の一部に、キリスト教や古文書などの研究員の人との関りもあるけれど、自分がひとつのことに集中していないため、いつもすごいなあとおもって接している。そういう人生も興味があるけれど、私はぜんぜん集中力もないし、ひとつのことに没頭ができないので今世ではむりだととっくに諦めている。

 たのしく見学させてもらい、ポストカードを購入してきた。繊細な植物のイラストがすてきだ。

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 宮崎って、なんにもないみたいにいう人がいるけれど、そんなことはなくて、なにしろ懐が深い。居心地もいいし、人もいいのでやっぱり大好き。いつかみんなで楽園をつくりたいね。

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