見出し画像

自転車で廃線を。

岐阜県の旧神岡鉄道廃線跡にはレールの上で自転車を漕ぐ軌道自転車という面白い乗り物があります。

画像1

かつて神岡鉄道は国鉄神岡線として神岡鉱山から採れる亜鉛の運搬を目的に敷設された鉄道路線です。昭和末期に第三セクターの神岡鉄道に転換されました。しかし、貨物の輸送形態がトラックに切り替わった影響で旅客輸送だけでは存続が難しくなり、2006年に惜しくも廃線となりました。

その後、旧神岡鉄道の廃線跡でレールの上を走れる自転車(軌道自転車)を走らせ、体験できる「ガッタンゴー!!」が始まりました。徐々に評判を呼び、今では早期予約しないと乗ることができないほど大人気となっています。

コースはまちなかと渓谷の2つがあり、渓谷コースは1人で漕ぐことができません。今回たまたま2人で訪れる機会があったので沿線の風景などを撮ってきました。

画像2

スタートの旧漆山駅です。ここで受付を行います。

運行ダイヤは約2時間おきに組まれ、10台ほどの自転車が間隔を開けて順番に発車します。軌道の上を走るためバランス感覚を要求されるハンドル操作はいりません。

画像3

線路は単線ですれ違い設備がないため、到達の二ツ屋トンネル入口で向きを変え、往復で旧漆山駅に戻ってきます。

画像4

自転車は電動アシストがついていて、登坂でも快適ですが、音は想像以上にうるさいです。会話するときは大声じゃないと聞こえません。車輪の摩擦音が直に耳元まで来るわけですから当然ですよね。レールの上を自力で走っているという実感が湧いてきてそれもまた良いです。

隊列のまま走行するので、写真を撮るときに立ち止まることはできません。安全のため片手はハンドルを持ったままなので撮影は片手だけになり、重いカメラだと撮りづらいです。前車との間隔を確認したり咄嗟のブレーキ操作ができないので、同乗者の協力が必須です。

ガタンガタンとリズミカルに刻むジョイント音が鉄道感を高ぶらせます。

画像5

途中にはトンネルがあります。
中は照明がなく真っ暗で、自転車のライトを点灯して走り抜けます。トンネル内は水が滴り落ちていて、身体に当たる水滴が冷やっこいです。

画像6

トンネルを抜けるとそこには……

画像7

トラス橋が見えてきました。

画像8

通過します。

画像9

現役時代に使われていた信号設備も所々に残っていました。

画像10

神通川水系の高原川を縫うようにして線路が伸びていて、所々で高原川を横切ります。

画像11

画像12

画像13

ローカル線を肌で感じ取った、とある夏の一日でした。

今回のカメラとレンズ
レンズ:HD PENTAX-DA 16-85mmF3.5-5.6ED DC WR
ボディ:PENTAX K-70

この記事が参加している募集

カメラのたのしみ方

旅のフォトアルバム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?