ABS分類で安楽死活動を戦略的に進める。

命を大切にする安楽死の会は、
安楽死制度を求める活動を戦略的に行うために、
ABS分類を提唱しています。

グループA   自殺予防などの命の会本来の主張。安楽死制度のポジティブな側面。
グループB   死刑制度を上回る残酷な内容。伝える側の精神的負担になるような辛い話、聞き手が耳を背けたくなるような残酷な話
グループS   避けるべき話題。社会保障費削減、介護より教育などの利権に関わる内容全般。


グループA   自殺を予防する。命の会本来の主張。解決不能な課題の解決。貧困者を対象としたものでない、最後のセーフティーネットとしての安楽死制度。前向きに生きることが可能になる。延命治療にも前向きになれる。安楽死制度のポジティブな側面を繰り返しお伝えできるようにしたい。
グループB   死刑制度を上回る残酷な内容。伝える側の精神的負担になるような辛い話、聞き手が耳を背けたくなるような残酷な話。社会に多数存在する、何の罪もない人が陥る残酷な話を集め、その辛さや理不尽さが多くの人に伝わるように工夫していきたいと考えています。

グループS   避けるべき話題。社会保障費削減、介護より教育などの利権に関わる内容全般。
障害者団体や医療業界からの反発を受けやすい。
老後は、社会保障のお世話になって、子供達の将来については考えずに安心して暮らしたいと言うのが国民の本音ではないでしょうか。数字化して主張しやすいが、いくら主張しても国民の心に届きにくい分野です。
安楽死問題は、お金の問題ではない、より重要な問題を多数抱えています。このような分野の主張をする場合は、より重要なグループA、グループBの問題があることを前置きした上で主張するのが適切と考えています。


その他の主な避けるべき話題。
臓器移植     安楽死制度を考える会の佐野代表も、以前は臓器移植をセットで主張されていました。臓器提供という形で社会貢献したいという理由で安楽死制度の必要性を訴える方も存在しますが、臓器移植が目的となると賛同を得ることは非常に難しくなると思います。安楽死制度を考える会の前回の選挙では、臓器移植の話題は非常に控えめなものになっていました。臓器移植も避けるべき話題と考えています。

反出生主義    主にツイッター上で、安楽死制度とセットで希望されることが多い。全ての人間は子供を生むべきではないと言う主張は、多数の理解を得ることが極めて困難な主張で、知名度も低い。
安楽死制度の成立を目指すのであれば、避けるべき話題と言えます。

安楽死制度は、国民の7割以上が、その必要性を感じている制度です。
グループSの避けるべき話題は、国民からの理解を得られにくい話題であり、例に上げた以外の話題も存在します。禁句ではありませんが、デメリットを認識した上での慎重な対応をお願いします。

グループSの避けるべき話題とグループBの精神的負担になるような話題を除いた、安楽死制度のポジティブな側面がグループAになります。
最後に、安楽死制度のネガティブな側面、デメリットをまとめたので記載します。


デメリット  積極的安楽死を望む人が数多く現れることによって、身体が不自由であっても生き続けたいと望む人の価値観が理解されにくくなる可能性があります。
一日でも長く人生を楽しもうとする価値観を守ること、救える命を全力で救おうとする価値観を守る事が大切と考えます。

たとえば、どんなに体が不自由になっても、最後に目だけでも見えていれば、大好きなドラマの続きを楽しむことが出来ます。耳だけでも聞こえていれば、大好きな物語の続きを楽しむことが出来ます。
生きる喜び、生きたいという気持ちを守りたい、そんな気持ちを持ち続けていても、予算と人材に限界があるのが現状です。日本の現状を考えれば、今後ますます難しくなることが予想されます。

日本の経済状態が本当に厳しくなってからでは遅いのです。
生きたい人が、より良く生きるためにも、命を大切にする安楽死制度の早期実現が必要です。

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