【映画】花恋・哀愁・ファーストラヴ【感想文】

またまたお久しぶりになってしまいました。
観たいドラマと映画に日々追われているはしもです。

今回は今年映画館で見た３作品の感想文。
邦画大好きマンなので、今回も邦画ばかりですが...
洋画は誰かにおすすめされないと
何観たらいいかわからんのよねぇ。

早速、映画感想文です。
簡潔に書けるといいなぁ...。

１作品目は【花束みたいな恋をした】
内容はこちら。
「東京ラブストーリー」「最高の離婚」
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」「カルテット」など
ヒット作品を数々と生み出している坂元裕二さん脚本。
「逃げるは恥だが役に立つ」「カルテット」「罪の声」など
ドラマや映画で大活躍の土井裕泰監督。
そして、主演は菅田将暉×有村架純という
めちゃくちゃ力の入った作品。

＊ここからネタバレあり＊
評価：★★★★☆

坂元さんの脚本らしく、丁寧で自然で
どこにでもいそうなカップルのお話で
切なくも愛おしい時間が、そこにはありました。
最初から別れを想像させる始まり方だったから
これは復縁とかあるのかな？って
一瞬期待しちゃったけど、そのままでしたね。
それが坂元さん脚本だな、と思いました。

サブカルを通らなかった人生だから
麦くん絹ちゃんには共感できなかったけど
共通の趣味を持つ知り合いって
そんなにたくさん出会えないから
この２人は恋人になった方が幸せだったのか
一生の友人でいた方がよかったのか、なんて
少し考えちゃいました。

サブカル好きな麦くんが
社会に出て、自己啓発本読み出すあたり
心が痛くなったり...。
自分の好きなことと、社会で生きていくこと
うまいこと両立するなんて
なかなかできないことだし、難しいのに
誰もがそれを目指そうとする。
そう考えると、人間みんな、ドMだな。笑

世間の評判もいいので
多分、来年の日本アカデミー賞は
これが席巻するんでしょうね。
脚本・監督はもちろんだけど
菅田将暉も、有村架純も、よかったもんなぁ。
架純ちゃん元から好きだったけど
こういう、冴えない、染まりやすい、
一歩間違えたら堕落してしまいがちな女の子の役
うまいよなー。
菅田将暉は、直前に溺れるナイフを配信で観て
正月にはMIU404の再放送を観ていたので
この人は何にでもなれるな、と改めて。
春ドラマですぐ再共演しちゃうお２人。
そっちも楽しみです☺︎

２作品目は【哀愁しんでれら】
内容はこちら。
「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2016」
って映画祭でグランプリを獲得した企画をもとに制作された映画。
土屋太鳳主演。旦那役に３度目の共演となる田中圭。
内容が過激で、太鳳ちゃんが２回断ったって話も有名ですね。

＊ここからネタバレあり＊
評価：★★☆☆☆

まぁ、一言で言えばハマらなかったのかな？
最後までイヤミスなんですよね。
個人的にイヤミスは好きなんだけど
んー、全部が中途半端というか...。
普通の感覚を持っていた太鳳ちゃんが
徐々におかしくなっていく姿は
いろんな出来事から想像できたけど
旦那役の田中圭が最初から狂ってるのか
娘を育てる上で狂人になったのか
はっきりしないまま進んでいくから
太鳳ちゃん目線で考えたとしても
なんだかはっきりしなかったんだよなぁ。
狂人であるならば、もう少し振り切ってもらえた方が
太鳳ちゃんへの同情・共感もできたかな。

娘の事件については
わざとぼやかしてるんだろうし
それはそれでいいんだけど
あの子が、ああいう性格？になった背景は
元嫁のせいなのか、田中圭のせいなのか
環境のせいなのか、曖昧にさせたままだったけど
それはどうなんだろうなぁ。
あの子のせいで、すべてが狂っていくからこそ
そのあたりは丁寧に描いて欲しかった気もする。

演者さんたちは、よかったけど！
太鳳ちゃんは朝ドラみたいな
元気いっぱいないい子！って役から
最近少しずつ変わり始めていて
今回もどんどん狂っていく様は素晴らしかったです。
田中圭も、いい人そうに見えて実は...って役
うまいよねぇ。騙されるよねぇ。
ただこの２人、公開延期になったもう１本の映画でも
夫婦共演しているので（ヒノマルソウル）
次の映画、どんな顔して見ればいいの？って気持ちにもなりました笑
ヒノマルが公開延期になっちゃったから仕方ないけど
短期間で同じ役者で同じ夫婦役っていうのは、厳しいものがあるね。笑
しかしながら、個人的には、この２人は図書館戦争コンビなんだけど
なんでここまでたくさん共演してんだろうか。
太鳳ちゃんと田中圭って、結構な年の差あるし
図書館戦争ではそれが売りだったからわかるんだけど...
ゴチのイメージとかですかね...？笑

あと、何より、娘役のCOCOちゃんの演技も
素晴らしかったなぁ。
他の作品には出たことないみたいだから
この映画のオーディションなのかな？
気味の悪い娘役、いい感じに恐ろしかったです。

３作品目は【ファーストラヴ】
内容はこちら。
直木賞を受賞した島本理生さんの原作を
「金田一少年シリーズ」「IWGP」「TRICKシリーズ」
「SPECシリーズ」で有名な堤幸彦監督が映画化。
主演は北川景子、出演者には中村倫也、芳根京子、窪塚洋介と
これもなかなかのメンバー揃えておりました。

＊ここからネタバレあり＊
評価：★★★☆☆

予告で心惹かれて見に行った作品だったけど
予想通り、いろいろ考えさせられる物語でした。
ミステリーというよりは
罪を犯すまでの過程に着目した作品なので
心情の変化とか、人生のバックボーンとか
人格形成とか、大きなことまで考えちゃいました。

大きく言えば性暴力のお話なんだけど
この問題って、すごく難しくて
直接手を出していれば
それは間違いなく罪になるべきなんだけど
今回みたいな精神的性暴力の場合は
どうやったら救えるんだろうなぁ、と。
ヌードデッサンも、デッサンする側からすると
性的な目で見ていない以上は罪の意識はないし
裕二くんも最後まではやっていない。
誰も決定的には手を出していないって状況だけど
絶対的に環菜ちゃんは被害にあっていたわけで。
これは、主人公にも通づるところだけどね。
難しい問題です。

役者でいうと、北川景子と中村倫也は
良くも悪くも、いつもの演技だったので
違和感もなければ、変化もなかったけど
芳根京子と窪塚洋介は素晴らしかった！
特に芳根さんは「高嶺の花」「TWO WEEKS」など
ちょこちょこ見てたけど
あまり演技が好きじゃなくて、毛嫌いしていたら
今回すごくよくて、いい意味で裏切られまして。
難しい役だったと思うけど、よく演じられてたな、と。
窪塚さんは、最初から最後までいい人っていう
本人としては少し珍しい？くらいにいい役だったけど
あえて抑揚なくした声で話していたのか
それが主人公たちに寄り添っているように聞こえて
この人も本当にカメレオン俳優だな、と改めて。

堤監督の撮り方で印象的だったのは
あえて綺麗に顔を映さないという手法。
前半の肝になる、面会室での北川景子と芳根京子とシーン。
お互い本音を吐露して泣く、っていう強いシーンだけど
面会室だからガラスにお互いの顔が反射してて。
それが、綺麗に避けてもいなければ
意図的に被らせたようにも見えなくて
あえて言うなら、雑に互いの顔が被っているから
泣きの顔が半分くらい潰れていて。でもそれが、多分、２人の共感というか
共通な雰囲気を醸し出してるのかな、と。
後半で言うと、最後に北川景子と中村倫也が
思いを消化し合うシーンがあるけど
そこもあえて、後ろ姿だけで語らせるんだよね。
後ろの横顔だけ。
お互いが分かり合って、ファーストラヴを消化するって
なかなか大事なシーンなのに
２人の顔、あんま見えないの。
でも後ろ姿が、これから義姉と義弟として
付き合っていく２人を物語っているというか。
ファーストラヴは実らなかった切なさがあるというか。
その辺り、堤さんの演出なのかなって考えると
なるほどなぁって思いました。
ここはテレビ屋として、少し勉強にもなりました。

あぁ、長々書きたくないなといいつつ
結局３０００字overです。すみません...
まだまだたくさん観たい映画があるんだけど
関東の緊急事態宣言が終わらない問題
＆エヴァの上映回数が多いせいで
普段よりも早々と上映終了する作品が多くて
切羽詰ってます。なんだか残念。
(エヴァは悪くないけど！！！)

今、気になっているのは
役所広司さん主演の「すばらしき世界」
松坂桃李×今泉監督の「あの頃。」
成田凌×清原伽耶の「まともじゃないのは君も一緒」
洋画の「ミナリ」「ノマドランド」
あたりです。
上の２つは早く観ないと、もう終わりかけだけど...。

あと、冬ドラマも続々と最終回を迎えていますね。
全部最終回迎えたら、個人的ランキングつけます。
来週の土曜の「レッドアイズ」「モコミ」が多分ラストかな？
今のところ、「天国と地獄」「朝顔２」「俺の家の話」は
前評判通り、面白かったですね。
個人的にびっくりしているのは
「知ってるワイフ」が意外とおもしろかったこと(失礼!)
全然期待していなかったので、その分楽しませてもらいました☺︎
ドラマの話もぼちぼち更新します。

それでは、また！