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【アンケート】詩の書き方って、学んだ?【結果発表】

「詩の書き方を学んだことがある詩人はどれくらいいるのだろうか……」

起きて半畳寝て一畳、渡辺八畳ですどうもどうも。
詩を書く人は世に数多くいますが、書き方や技法を体系的に学んだ人は少ない、気がするのは私だけではないはず。確かに絵や音楽は専門の学校があり教本も数多く出ていますが、詩だとそういったものはごくわずか。しかし実際はどうなのか、それを検証すべくアンケートを実施したので、その結果概要を公開します!


アンケート概要

アンケートにはGoogleフォームを使用し、5月30日から9月15日の期間に実施しました。結果、166人の方から回答をいただけました
ただし、urlの拡散にはTwitterを使用しており、回答した詩人もTwitterアカウントを持っている方に集中していることはご留意ください。

アンケート結果:詩の書き方を学んだことがあるか

まずストレートに「あなたは詩の書き方・詩の技法について学んだことがありますか?」と聞いたところ、「はい」は3割にも至りませんでした。やはり多くの詩人は独学で詩を書いているようです。

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アンケート結果:何から何を学んだか

では詩の書き方を学んだことがある29.5%は何から何を学んだのでしょうか。複数回答で聞いたところ、最も多かったのが本や雑誌でした。そこはやはり詩というものが活字表現だからでしょう。実際、詩の書き方は技法を記した書籍はこれまでに何冊も出ています。

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何を学んだかについては当然ながら書き方や技法がトップでしたが、意外なことにその次に多かったのは作詩時の心構えや行動(「上達には反復練習が必須」「詩は名づけること、日常の外側に出ること」)でした。詩の指導者は表面的な技術だけでなく精神面にも重きを置くものなのでしょう。

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アンケート結果:なぜ学んだことがないのか

前述のグラフの通り、詩の世界においては詩作について学んだことが無い人のほうがマジョリティーのようです。では、なぜ学んだことがないのか。「学ぶ機会がなかった」「学び方がわからなかった」「学ぶ必要性を感じなかった」が多くを占めました。
「学ぶ機会がなかった」「学ぶ必要性を感じなかった」の多さはいかに詩が学びの場に乏しいかを表しているでしょう。

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アンケート結果:書き方を学ぶべきと思うか

そもそもとして詩人は詩の書き方や技法を学びたいと思っているのでしょうか。「あなたは詩の書き方/詩の技法を学びたい/学ぶべきだと思いますか」と質問したところ、「はい」は「いいえ」の2倍近くもいました。設問の性質上「はい」に集まりやすいでしょうが、それでも有意な差があると言えるのではないでしょうか。

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「はい」「いいえ」それぞれの理由も聞きました。
「学びたい/学ぶべき」と答えた人の半数以上は「自分の詩をよくするため」と答えました。詩人を対象にしたアンケートである以上、これは当然の結果でしょう。一方「学びたくない/学ぶべきはない」人たちは「独自性が失われるから・自由に書きたいから」「必要性を感じないから・抵抗があるから」「他者から学ぶものではないから」に回答が分かれました。

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アンケート結果:詩歴や年齢

アンケートであるため、回答者の詩歴や年齢も聞きました。
回答者の詩歴は、1年~5年が最も多い約37%、その次が20年以上で約22%でした。また、年齢は20代から40代がそれぞれ約25%を占めており、比較的若く詩歴も浅めな方が多いことがうかがえます。これはアンケートの実施場所がTwitterで、回答者も渡辺八畳尾フォロワー・フォロイーに偏ることが理由でしょう。

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より詳しい考察は詩誌『BONE』にて!

今回はアンケート内容を軽く公開しました。より詳しい考察は、私がこれから創刊する詩誌『BONE』に掲載しています!
BONEでは各属性(詩歴や学ぶことへの是非)ごとに詩人を分けての考察を行っており、掲載グラフも計21、今回公開しなかったものも載せています。

また、『BONE』1号にはほかにもさまざまな企画が目白押しです!

BONE vol.1 目次

「詩人にアンケート」 詩の書き方って、学んだ?
・八畳の場合
・詩を学ぶならこの本を読もう!

「骨で詩を書く」 5人の詩人が「骨」をテーマに詩を書いたら
シーレ布施 小林素顔 夢沢那智 まほろば 渡辺八畳

ハチジョーポエジー 渡辺八畳のお気軽コラム
「ピンボール」

テノウチ 詩人による自作解説
かるべまさひろ「サリーとアン」

ポエムくん おもしろゆかいなまんが
・谷川俊太郎「二十億光年の孤独」の巻
・高村幸太郎「道程」の巻

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詩誌『BONE』は1部1,000円、boothにて販売中です。ぜひお求めください。

booth(自然体ストア)はこちら!

アンケート第2弾も行っています!

『BONE』vol.2のアンケート企画もすでにはじまっています。
2号のテーマは「詩の書き方、詩の推敲」。詩を「書く」という行為自体に注目し、どのような道具を使って書いているか、また推敲は行うかなどを質問していきます。
第1回と同様にアンケートはGoogleフォームで実施中。今回のようにnoteで結果を公開する予定ですので、ぜひご協力ください!




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