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1人の女の子を考える~市川雛菜②

こんばんは。ぴょんきちです。

前回、映画や小説といった分野から外れる僕の大好きな「アイマス」をネタに初めてnoteを書いたのですが、比較的読んでくれた人が多かったのでとても嬉しかったです!コメントにてどんなことでも感想言ってくれれば最高ですね。というか、コメントしたくなる文章を書けるよう、精進してまいります!もし、コメントしたい方、どんなことでも良いのでしてください、語り合いましょう!(笑)

⇩前回のお話はこちら

今回は前回の続き、市川雛菜ちゃんについてのお話です。①ではPと雛菜の価値観の対立に注目しました。雛菜はアイドルのために存在するPにとって史上最高に天敵でした。そんな雛菜にPも苦戦します。果たしてこの価値観の対立を乗り越えることはできたのでしょうか?

苦いコーヒーのメタファーについて

僕は前回、雛菜を「自己中心的な人間」と書きました。この価値観の対立を乗り越えるには、どうして雛菜がこんな考え方をしているのか?そこについて考えないと乗り越えることはできません。

ここで考えるべきは僕自身、「自己中心的」という言葉をどのような意味合いで使ったのか?ということ。

雛菜はコミュの中で印象に残った台詞があります。それがこれ。

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雛菜の考え方の根本にあるものは、「他者のことは分からない」ということ。他者を理解することの諦めがあるから、雛菜は「しあわせ~」について自己中心的に生きるしかないのではないか。それが彼女にとっての最善策なのでしょう。そして、これを裏返せば、「雛菜のことは雛菜にしか分からない」ということになる。

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それはもしかしたら幼馴染のノクチルのメンバ―さえも。もちろん、それは表面的な表情や言葉からは伝わりません。でも、Pに時折見せる冷たい感じ、あれこそが雛菜の孤独を表しているのではないでしょうか。

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そんな雛菜の前に現れた「他者(アイドル)の幸せこそが自分の幸せ」で、雛菜のことを真剣に考えるP。雛菜にとってPとは(bitter×coffee)のような存在です。今まで雛菜はsweet×coffeeしか飲んでこなかった。sweet×coffeeとは雛菜が諦めてきた他者のこと。いつものコーヒーは甘くておいしくて、雛菜が簡単に「しあわせ~」になれる味。しかし、Pと出会い、誰かに雛菜は自分の聖域を冒されそうになります。

自分さえよければいいのに、どうしてあなたは私のために頑張れるの?自分の幸せが他者の幸せってどういうこと?分からない

そんな苦いコーヒー(bitter×coffee)を飲んで、雛菜はすぐに甘い食べ物で口を甘くしようとします。そうやって今まで誰かに自分の聖域を冒されそうになった時、すぐに消していたのではないでしょうか。bitter×coffeeのコミュは雛菜とPのすべての始まりです。

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(unknown)分からない

このように、雛菜は必死にPの侵入を必死に防ごうとします。しかし、(unknown)のコミュでは雛菜が隠してきた孤独が露わにされます。

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雛菜のことは雛菜にしか分からない
雛菜は自分がしあわせ~と思えることだけでいい

雛菜は常にそんなことをPに言っていました。とても矛盾した台詞です。

これは雛菜が裏で抱えてきた思いなのでしょう。自己のしあわせ~に執着する雛菜は周囲の人にもそれを求めます。だから、おそらく雛菜は自己の「しあわせ~」をどこまでも追及するが故に、他者の幸せを願っているのではないでしょうか。それを口にすることはありません。なぜなら、他者ののことは分からない、その諦めがあるから。そんな雛菜の孤独が見えるとともに、この台詞を口にしたことは、雛菜が他者を理解しようとした、その表れなのです。

補足的に注目してほしいのは、ここで答えを聞かず、最後までPが幸せかどうか、その答えを聞かないこと。

雛菜は自分の哲学を最後まで突き通す。ここが雛菜らしく、そして、多分僕が雛菜を好きになる理由なのでしょう。

雛菜の努力。「楽しいこと」と「楽」をすること

最後のコミュ、Pは雛菜とこんなやり取りをします。

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ここで話していること、一見するとアイドルとしてのあり方の話をしているように聞こえますし、そうなのかもしれません。

でも、僕はここで話しているのは他者を理解することについて、ではないかと思うのです。今まで雛菜は他者のことは分からないと自分に言い聞かせ、「楽をして」きました。そして、そのような指摘に対して雛菜は「雛菜のこと知っているのか」と言います。これは、おそらくPの指摘がある意味では正確で、他者のことを理解できないと考えていた雛菜にとっては学びであり、そして孤独からの解放への救いだったのではないでしょうか?

さいごに

深読みしすぎ。論理がなってない。など思われるかもしれませんね。ただ、僕が雛菜に対して思ったこと、考えたことを書くことはできました。

ここまで深読みしなくても雛菜は十分に魅力的なアイドルです。それは間違いありません。

ただ、ノクチルは「さよなら、透明だった僕たち」なのです。僕はノクチルのメンバーには必ず、何かしらの「喪失」があると考えています。この話をし始めると長くなるので、やめておきますが、でもここまで深読みできるのもアイドル一人ひとりを丁寧に描いてくれているからだと思います。

シャニマス関係者に、圧倒的感謝を!

今後について

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⇧この部分について、色々考えましたが分かりませんでした。僕の深読みに終わっても良し、はたまたユニットでの絡みで何か言及があるのかもしれません。今後も雛菜を始めシャニマスについては記事を書いていこうと思うので、読んでくれますように

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2021/8/12 追記
続き、更新しました!雛菜の「揺らぎ」に注目したつもりです。ぜひ、ご一読をm(__)m


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