起業家として、一生の支えにしたい言葉
若い人たちが活躍し、老いていくものはそのサポートをすることが美しい社会であることは間違いない。私の周囲では、20代前半の社会に出たばかりの若者が起業できるような仕組みが整い、人々がたくさんの期待を寄せている。
私も今33歳で、若い部類のくせしてと思われるかもしれないが、一応私は6年間、ケニアで会社を立ち上げてからずっと全力疾走してきたつもりが、ほとんどの挑戦を失敗し、どんどん自信を失っていっていた(プロフィールを読んでいただければ、挑戦しては失敗の人生がわかると思う)。正しい自信を持つことは、自分を正しく知るということであり、間違った自信を失うというのは、人間的成長にとって大切なことかもしれない。でも、自分のことを高く見積もっていたわけだから、自分はもっとできる人間だとおごり高ぶってたわけだから、現実を知って酷く傷つくという経験もするものである。
自信を失いかけても、それでも何度も挑戦する中、「自信を持つには成功体験をすることしかない」と同じ業界の成功者から言われたことがある。でも、その成功やらを経験するまでに、どう自信を失わずに挑戦し続けるんだよ?!と、そんな言葉に全然納得できず、勝手に傷ついたりもした。あなたは、事業家として早くに成功の階段をのぼっていくことができたから、そんなことが言えるのではと。そんな思いも何度も抱きながら、それでも自分の実現したい世界を見つめるように努め、これまで得られたチャンスを利用して、成功するまであきらめずに進もうと、這いつくばるしかないのだと、毎日を生きてきたと思う。
それでも、やっぱり本当に些細なことが重なって、酷く落ち込むことはある。立ち直れないのではないかと怖くなるほど。でもそんな中、これからも何度も読み返して、自分の支えにしたい言葉をもらった。自分の中だけにしまっておきたいけど、この言葉で救われる人が、他にもいるかもしれないと思って、一部名前を伏せたりしながら、ほぼ原文のまま、ここに勝手ながら載せておこうと思う。
-----------------------------------------
事業には、2つ大切なことがあります。
一つは、価値を生み出し利益を出すこと。そしてもう一つは、続けていくこと。
いろんな投資家や起業家の伴走者と話をすると、僕も含めてみんな同じ結論を持っています。何年かかったって、続けている中で必ず突破口が見える。その間に辞めてしまうことが、うまくいかない理由だと。
やめないで続けられることが大事。どんな方法であれ、TY(元々、私のあだ名が入っていますが頭文字をとってTYと表記します)は続けていくためのリソースをうまく獲得してきた。TYだから、ここまで続けてこられた。その点、まちがいなく経営者として結果を残してきている。そして、利益に関してはもう一歩のところまで来ています。
時間がかかろうが、利益が出てなかろうが、僕はここまで続けてこられたTYを信じています。
TY自身も、そしてTYが描く未来も。
僕には決してできないことをやっている。だから応援したい。
僕は、将来のTYの事業は、PL型ではなくBS型だと思っています。投資をしっかりして、何万何十万という人たちを巻き込んで初めて大きなインパクトへとつながるモデル。アマゾンやSaas系のビジネスは、何十年も利益を出してない。メルカリだってまだ安定黒字化していない。広く面をとる事業というのは、投資期間が長く、一人ひとりから受け取る利益額は非常に小さいので、事業モデルが確立するまでに相当時間がかかる。アルファチャマ(言葉の意味は、プロフィールを参照ください)という美しい世界を実現するには、そのイメージをもっておくことが大切だと思っています。
ただし、それを実現していくとき、経営者としてのパワーがとても重要になる。たくさんの人たちに未来をイメージさせ、その夢に乗っかってもらい、共に前進していくために。
TYの事業で時間がかかっているのは、最初からリソースやスキルがない中でBS型事業へと突っ込んでいったから。明白です。そして転換して今のモデルに辿り着いた。
いま、未来の大きな構想へ歩みを進める手前で、事業家としての鍛錬を積んでいるところです。PL型の小さな事業モデルでしっかりと利益を出せるものを作り出す。その成功体験があることで、次の事業モデルを上に乗っけて、そしてそのまた次も乗っけて。。。その集合体がパッケージングできた時、大きな構想へと進んでいくことができます。
TY自身の力量は、ゲイツやジョブズ、ベゾスにはまだまだ及ばない。でも、ビジネス発想の彼らにはできないことをやろうとしている。ビジネス発想ではこれまで誰も成し遂げられなかったことを。そして、やろうとしていることは、とても美しい。だから難しい。
実現のためにも、ひとつひとつ小さく生み出しながら、しっかりとカタチにする。過去を振り返るのではなく、未来を見据え、今を確実に前進する。それを続けていく中で、突破口が開ける。間違いなくこれまでも少しずつ開いてきました。TYが書いているように、来年振り返ったら、また違う景色が拡がっているはずです。
--------------------
言葉一つ一つが私の心に染み入って、私が付け加える言葉が見当たらない。
きっと、諦めなければ「遅咲き」になるであろう自分を信じてくれる人がこの世界にいるのなら、遠回りした自分の傷を眺めるのではなく、前進しよう。敗者のように感じて老いていく自分をイメージしそうになったら、大きな世界を描いて、前進して行こうと思う。
(私の文章や生い立ちを読んで、十分恵まれているのに、敗者だの不成功だの言っているのかと傲慢さを感じる人がいるかもしれない。ただ、「事業家」としての人生を歩み始めてから、決して私はうまくいっているとは思わないし、実際に失敗と呼べるものをたくさんしていることは間違いない)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?