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りゅう
2018年5月27日 21:26
あれは平成最後の夏だった、、、近所に愛くるしい顔をした犬が現れるようになった。あいつは、いつのまにか飼われていた。使い古しのビーチサンダルに愛着を感じて、捨てきれなくなっていたのを母に捨てられ激怒した。「休み期間の宿題が終わらない」と泣きじゃくる弟を背に家を出た。帰りにアイスを買って帰ると弟は宿題を諦めてゲームしていた。初デートの帰り道、告白した僕の耳に聞こえてきたのは大塚愛のプラ
わい
2018年5月27日 21:04
【書き出し固定:あれは平成の夏だった】あれは平成最後の夏だった。抱え込んだ資料の束が手から離れて床に舞い散るときと同じように、色褪せた記憶が静止画となって脳内を舞い落ちる。熱っぽいそよ風に揺られる一面のひまわりも、君が差し出すあんず飴も、海辺ではしゃいで舞い上げた水しぶきも。何でもないはずの記憶の一片がすべて、必死に伸ばす手をすり抜けていった。「今年で最後だね。」君が持つ残り