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170cm以下の男には人権がないのか?

どうも8810sekkeyです。たくさん書きたい内容があっても,最近ちょっと忙しくて記事が書けないという状況が続いています。なので時事ネタからちょっと時代遅れとなってしまったタイトルにあるこの話題について取り上げていこうと思います。

〇ニュースでの内容

プロeスポーツチームを運営するブロードメディアスポーツに所属するプロゲーマー・たぬかな選手に「不適切な発言があった」として,公式サイトで謝罪した。

たぬかな選手は2月15日のライブ配信で身長170cm以下の男性について「人権ない」などと発言したことで批判の声が広がっている。

たぬかな選手の詳しい内容は

「165(センチメートル、以下同)はちっちゃいね。ダメですね。170ないと、正直人権ないんで。170センチない方は『俺って人権ないんだ』って思いながら、生きていってください。骨延長の手術を検討してください。『骨延長手術』で調べてください。170あったら人権がちゃんと生まれてくるんで」

と発言し,視聴者だけでなく多くの人から批判的なコメントが寄せられた...

↑引用先:Yahooニュース:news.yahoo.co.jp

という内容である。このニュースに対して思う事や感じたことはたくさんあるし人によって意見が様々でありいろいろな見解をすることができると思う。実際筆者は男性で身長が158センチメートルしかなく,どちらかと言うのならたぬかなさんの「人権がない」方の側なのでもし彼女のリスナーであり彼女のファンであったら腹を立てて批判的なコメントを残していたかもしらない。

正直に言うと身長が158センチメートルしかない筆者にとってやっぱりあと「10センチメートル身長が欲しければな...」と思う事や「もう少し背が高かったら今よりもずっと女性にモテて人生バラ色だっただろうに...」と思う事も多々あるのでたぬかなさんの「人権ない」という考えに共感できる部分があるのだ。

筆者も長い人生において多くの女性から「筆者ってイケメンなのにもう少し身長あったら...好きになってたのに」とたくさん言われたことがある。それだからこそ自分の足を引っ張っている身長に対してコンプレックスになっているのだ。

女性だって身長の高い男性を好むことは普通?だからそれを否定はしないしたぬかなさんの発言もある意味思ったことを素直に言った発言なのかなって個人的には思った。(人の心を傷つけようという意図は感じない)

だが,今回取り上げたいのは「170センチメートル以下の男性に人権はないのか?」という発言が流行研究的にどういう見解を示すのかが最も重要で筆者の主観的な意見なんてどうでもいいのだ。

そのために複数の視点でこの騒動についての分析を行っていこうと思う。

〇どうしてアイドルの好きな男性のタイプは「優しい人」って答えるのか?

おいおいたぬかな選手はプロゲーマーであって,アイドルの好きな男性のタイプは全く関係ないじゃないかと思った人もいると思うが,アイドルの好きな男性のタイプは「優しい人」って答える真相について知ることで,たぬかな選手のプロ意識や流行・人気についての教養がどれくらいあるのか測ることができる魔法の指標であることを筆者は主張したい。

本題に戻るが,最近の日本のアイドルとはもちろんであるが自身の人気や疑似的な恋愛関係を保つことによって運営が成り立っている職業である。簡単に言い換えれば疑似恋愛やブランドを利用してファンがお金を支払うことで運営が成り立っている。つまり流行・人気の第一線で活躍する本物プロフェッショナルなのである。

とはいえアイドルグループによってイメージや世界観が違うので一概にも疑似恋愛を利用しているとは言えないが,今回は国内でメジャーなグループとして乃木坂46を始めとするAKBグループで具体的に説明していこうと思う。そのAKBグループとは他のアイドルに比べて疑似恋愛を多く利用した商売で経営的な成功を果たしている。

ファンや視聴者がアイドルに対して一番気になる質問はやはり「アイドル本人の好きな男性のタイプ」である。やはり視聴者は可愛い女の子に認知されたり,はたまた知り合って交際することを夢に見ている(かすかな希望であるがもしそのチャンスが転がりこんできたら絶対にモノにしたい)からこそ好きな男性のタイプは皆知りたくて,気になっているのである。

そのため視聴者の関心の高い内容をネタにすることで生業を得ている記者はアイドルの女の子に対して好きな男性のタイプについて質問するのだ。こうした記事の内容を公開することでたくさんの人がその記事を閲覧し,それによって儲けが発生するからだ。

それに対してアイドルの女の子(アイドル事務所)側は非常に厳しい状況を強いられる。なぜなら発言次第でファンを失う可能性があるからである。

もし仮にたぬかな選手の言葉を少し借りてアイドルの女の子が「身長170センチメートル以上の男性で(かつ)顔は...星野源さん似の塩顔が好きです!」といったとしよう。

別にこれといった失言をしていないので炎上したり世間から猛バッシングを浴びせられることは特にないが,一番重要なのは事務所に対してしっかりお金を払ってくれるファンである。アイドルはさっき言った通り疑似恋愛を利用して人気を得ているといった,そのためさっきのアイドルの女の子の発言を裏返す(数学的に対偶を利用する)と身長が170センチメートル未満(または)星野源さんに顔が似ていない人は恋愛対象外という表現になるのだ。

そうファンは疑似ではあるがその女の子に恋をして応援してる側だからこそアイドルの子の好きな男性のタイプに該当していない(身長が170センチ未満もしくは星野源さんに顔が似ていない)とファンは急にアイドルの女の子から突き放されたと感じるようになりファンの燃やしていた熱い恋愛感情を冷ましてしまう可能性がある。

それは結局ファン離れが進行することを指して,最終的にはアイドルの運営がなりたたなくなるという可能性さえ秘めているのだ...

それを防ぐために事務所側がアイドルの女の子にきちんと教育をして好きな男性のタイプを「優しい人」と発言するように指導をしているのだ。身長170センチメートル以上という発言は定量的なため定量的=具体性が強く最もファンが離れやすい。星野源さん似は定性的であるが本人が似ているという自覚が必要なため,特に自分の事をイケメンだと思っていない人にはファンが離れやすい環境を作る。

だが優しい人はアバウトで感じ方,捉え方,基準すら設定されていないのでそれを見たり聞いたりしたファンの解釈によって「優しい人の基準」が変わっていくのだ。だからファンは自分は優しい人側に属しているしまだワンチャンスあると思わせることができる。要するに優しい人は捉え方や基準が曖昧であるため多くの人に該当しやすいうえにもし仮にファン自身の感情が優しくなかったとしてもその発言をキッカケにでも優しくなろうと努力することができる。優しい人になることは誰でも簡単に始めることができるのだ。

これを理解した上でたぬかな選手の発言に戻る。たぬかな選手がどういった理由で人気配信者になったのか詳しい理由までは分からないが,少なからずたぬかな選手のリスナーに「アイドル視」しているファンがいたことは間違いないだろう。その人に対してもしくはその人達に意図した発言ではなかったとしても具体的に身長170センチメートル以上という基準を設けることでそれに該当しないファンを結果として大きく突き放してしまったのだ。

これは事務所の教育不足もあるかもしれないが...たぬかな選手自身の人気者としての自覚や自分を見てくれるフォロワーのニーズに寄り添えなかったというのが大きな原因である。プロゲーマーはゲームが上手いだけでは注目されないほどゲーマー人口は非常に多く,今も必死になってゲーマーの卵達が練習している。ゲーマーの卵達は自分のゲームを見てほしいという気持ちもあるが,見てもらうためにもたくさんの手段を通じてファンを獲得しようとする。やはりプロゲーマーも結局人気によって成り立っているため支えてくれるファンにもう少し寄り添わないといけないと感じる。何度も言うがプロゲーマーはゲームが上手いだけでは注目されないということをたぬかな選手の心に刻み込んでほしい。

なのでたぬかな選手は自分の人気についてもう少し自覚して,人気者になるとはどういうことなのかの教養を身に着けるべきだと思う。

〇人権に対する認識のずれ,ゲームの人権と基本的人権の違い

この発言のミソとなるもう一つは人権という言葉である。人権の発言のたぬかな選手の意図や意味についての真相は分からないが,彼女の職業がプロゲーマーであることからゲーム用語としての人権として説明する。

この事件が大々的に(ファン以外の多くの人)報道された理由は人権の認識の違いである。たぬかな選手はゲーム用語としての人権を指していたが,ニュースで批判として浴びたとのは基本的人権。つまり日本国憲法に記載されている基本的人権として感じ取っている人も多かったのだ。

それぞれゲームの人権と基本的人権の定義について自分なりに要約する。

〇ゲーム用語の人権とはゲーム内で登場する武器やキャラ等でオンラインゲーム等の他者で対戦や協力等の交流をする際に必要不可欠となるキャラや武器のことを指す。その言葉に転じて必要最低条件という意味合いを持つ。

〇基本的人権とは人間生まれながら平等にして持っている権利で性別,年齢,人種等に左右されることなく全員に分け隔てなく与えられるもの。

である。この二つの意味を見て同じ人権であっても数々の違いがあることに気付けるだろうか?

まず一つ目は人権を持たない人が存在しないのが基本的人権。人権を持たない人(ゲーム内で必須級のキャラや武器を所有していない人)が存在するのがゲーム用語の人権であること。二つ目は基本的人権は努力とか過程とかは別で生まれた時から人権が存在するのに対してゲームの人権は努力したり課金したりすることで人権を手に入れることができるということ。

この二つの違いが人権には存在したことによってその発言に不快な気持ちを抱いた人が多いのだと思う。

ここで重要なのは身長という単語は本来どちらの人権で使われるのが主流なのかということである。

まず一つ目の違いについて比較すると,身長というのは当然であるが人間であれば必ず何センチかはある。反対に身長が無い人は実体が存在しないので回りくどいが生まれていないと考えるのが妥当である。そのため身長とは人間であれば誰しも持っているもの。つまり身長という単語は人間なら皆が持っている人権となるから身長→基本的人権であると考えることができる。

次に二つ目の違いについて比較すると,身長は親のDNAによって左右されることが多く,最近でこそ足の骨をわざと折って骨を伸ばす施術こそあるが基本的に成人するまでに大体決定するもので基本的には努力や過程は成人後には得られない。そのため努力や課金によってアイテムが得られるゲーム用語の人権とは異なる。つまり身長という単語に用いられるのは基本的人権であると二つ目の違いから考えることができる。

どちらの違いにも身長という単語に用いられる人権は基本的人権が最も適切であり,当然そのためたぬかな選手がゲームの人権として発言したとしても受け取り側は基本的人権と解釈するのが普通であり,それが最もメジャーである。

そのためたぬかな選手の発言は少し人権についての意味合いが勉強不足であるな...と感じた。身長に対して用いられる人権はどう考えてもゲームの人権ではなく基本的人権であり基本的人権というテーマは最近こそアジアンヘイト,ブラックヘイト,LGBTQに配慮しようという動きになっているからこそ発言を控えるべきだったのではないかなと考える。

〇まとめ

よって今回の話題についてまとめると

〇身長170センチメートル以下と具体的に示してしまったことでそれに該当する視聴者の心を突き放してしまった。もう少し自分が人気者であることを自覚する必要がある。

〇身長に対して用いられる人権はゲームの人権でなく基本的人権と考えるのが普通であり,本人はゲームの人権のつもりで発言してしまったが多くの受け取った側は基本的人権で解釈した。

今回はここまで最期までご愛読ありがとうございました!

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ではまた!!



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