バイトのある日のこと
バイトでミスを起こしてしまった。レジのうちミスだ。
うどんなのにそばで打ってしまった。
あれっ、伝票、そばになってる、あっ、そば作られてる。しまった。
なぜかそばはうどんより高い。なんで違うんだよ。あぁー、余分に払ってくれている。返金させてもらわないと。レシートをもらいに行って謝って訂正しないと。しまった。
もうすでにパニックな私。しまったが頭で鳴り響いていく。
怒られるかなと思いながらなんとか事情を説明した。
そのあとのお客さんの言葉に私は心が軽くなった。
誰でも間違えることある。気にせんでいい。頑張って。
なんて粋のいい言葉なんだ。私は朝ドラ「おかえりモネ」の夏木マリさんが演じている新田サヤカさんと重なった。力強さと優しさを兼ね備えた人だと思った。
その後のお金のやり取りも丁寧に教えてくださり、本当にありがとうございました。
お客さんが帰る間際にレシートを渡したときに、頑張ってねとやさしく言葉をかけてくれた。まだ脳裏に残っている。
本当に私は愛されているなと思った。きっと私の事情の説明もおどおどしてちゃんと言えてないところもあるだろうし、相手を不安にさせてしまっていると思う。
でも、その人はすべてを受け入れてくれたように理解してくれた。感謝しかない。
実は、頑張ってという言葉は私は好きじゃなかった。なんて抽象的で、投げやりな言葉だ、まじめな日本人をこき使うための麻薬だなんて思っていた。
しかし、今回の頑張ってはきれいであった。裏で酷使を企んでいるドロドロした頑張ってではなく、純粋な頑張って、エール、応援だった。麻薬というよりセラピー。ホッとさせてくれた。
あぁ、きれいで癒しになる頑張ってを言える人になりたい。
まずは、何があってもぶれない心、包容力をもとう。
本当に4人組のお客さんありがとうございました。お騒がせしました。
お仕事頑張ってください。