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『優しい人恐怖症』が消えたら、"優しい世界"が現れた


ある現場に働きに行ったら、社員の人たちが皆、優しい人だった。

貫禄のある現場主任が優しい。
ゴツい風貌の強面のおじさん達も優しい。

なんで、こんなに優しいの?


ハラスメント という言葉が誕生する以前、破壊や暴力、罵詈雑言、脅迫が日常的だった地獄の底辺工場で、長年、懲罰のような仕事をせざるを得ない最悪の人生を送ってきた私は、優しさが溢れている会社に遭遇する度、戸惑うことが少なくない。

しかし、この現場は、皆良い人で、良い言葉が溢れている。ハラスメント なんて無縁ぽい。

ラブソングに「優しさが怖かった」なんて歌詞がよく出てくるけど、私も「優しすぎる・・・。なんだか怖いな」と、若干動揺していた。


その日の仕事は、単調な仕事、しかも1人で行う作業だったので、「優しいが怖い」心理について、内観をしてみた。


すると、なんと!

私は『優しい人恐怖症』であることが判明した!


子供の頃に「この人は優しい大人だ」と思っていたのに、実は嫌な奴で、大いに裏切られた経験が、心の傷になっていたようだ。

その出来事によって、私には「優しそうな人を信じると、裏切られて嫌な思いをする。だから、優しい人は信じてはいけない。優しそうに見えても、本当は悪い人間なのだから」という信念が植え付けられてしまったようだ。


『誤った信念の書き換え』は、認知行動療法がピッタリ。

認知行動療法(CBT)は「認知」に働きかけて気持ちを楽にする心理療法の一種です。人には、考え方や物事のとらえ方にパターンやクセがあります。この思考パターンに焦点を当て、「考え方が変われば、感情や行動が変わる」というアプローチによって、うつや不安症、パニック障害などの症状の軽減を目指します。

下記の本の紹介文より


加えて、「裏切られて傷ついた内なる子供(インナーチャイルド)」の癒しのセルフセラピーをした。


両方とも、心の中でひっそり行えるのが良いところだ。


セルフセラピーを終えたら、優しい人に優しくされても、戸惑うことがなくなった。


それどころか、もっともっと優しい人が現れた!

「まだ優しい人がいるんかい!」

なんつー、ホワイト企業だっ!!!
ツチノコ級のレア会社かよ。



優しい人に神様は優しくない


作業場の奥から、もっともっと優しい人が現れた。
東京っぽくない、訛りの入ったおっとりした話し方。
見た目、田中邦衛さん。
ずっと笑顔。ニコニコしている。

"北の国から"来た人なのかな?
(北海道 富良野出身ですか?)
私は心の中で問いかけたが、口には出さなかった。


彼は、その仕事場で人望も厚く、社員の方達とも和気藹々。

「こんな性格の良い人なら、どんな職場でも上手くやっていけるんだろうな」と思ったが、観察していると、彼は年のいった人だが、どうやら社員ではなくアルバイトかパートのようだ。

・・・何か事情があるのかな?

仕事上がりの数十分前は作業場の片付けになったので、田中邦衛似のニコニコした彼と話すチャンスがあった。


彼は某会社の役員であったが、定年退職直前にワンマン社長に何の理由もなく、一方的に不当解雇されたとのこと。

優しそうな彼も、その時ばかりは怒って、ワンマン社長と交渉し、なんとか退職金は手に入れたそうだが、そういうことがあったので、今は非正規雇用で働いているとのこと。


こんな常に笑顔で、優しい人でも、そんなドえらいこと酷い目に遭ってしまうの?

"渡る世間は鬼ばかり"かよ。


「優しい人が損をする社会」では、いけないと思う。



話は戻るが『優しい人恐怖症』を克服してからというもの、私は"優しい人"や"優しい言葉"と遭遇することが増えた。

『優しい人恐怖症』だった今までは、無意識に
・荒んだ人
・クセのあるネガティブな人
・底意地の悪い人
といった『悪い奴ら』を引き寄せていたのだろう。

極めつけは、ネガティブ超人とか。


無意識の引き寄せの力は『深層意識のルール』に基づいて発動されることを身をもって体験した。



『誤った深層意識の情報』は、積極的に書き換えたほうがいい。

正常な情報に書き換えられると、見違えるほど、現実世界が変化する。




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