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朝5分と年1回

ワタシには、もう15年続けていることが2つある。

すべてのきっかけは《東京七福タクシー》との出会い。
朝の通勤途中、とぼけた頭で信号待ちしていたワタシの前に
あまり見かけぬ1台のタクシーが止まった。
車の屋根に取り付けられたタクシーのサイン【729】に目が留まり、
車体のタクシー名を見ると【東京七福タクシー】の文字。
『あぁ【729(しちふく)】ってことね!なるほど』。
ワタシの誕生日は7月29日。そのせいで、一見中途半端なこの数字の羅列が
気になってしまったのだ。
その時にハッとした。ワタシの誕生日も【729(しちふく七福)】ってことか!
自分の誕生日の数字をあまりいいと思ったことがなかった。
同じ誕生日の有名人も馴染みの薄い人ばかりだったし。
この語呂合わせのおかげで、初めて自分の誕生日が【七福】って
最高な数字だと思えた。

この翌年のお正月から1つめの習慣が始まった。
【七福】に所縁のあるものと言えば【七福神】。
正月三が日の3日目、七福神巡りを始めた。
七福神巡りは、諸説あるが江戸時代の頃からあるらしい。
「七福神」を祀っている寺社を巡拝して開運を祈る。
七福神巡りをすると、七つの福運を受けられると言われているとか。
ワタシの初めての七福神巡りは【目黒七福神】。
七福神巡り専用の御朱印をいただく色紙があることも知り、
その色紙と地図を片手に七福神を巡った。
脳内BGMも気分もすっかりドラゴンクエスト。
七福神巡りの色紙に御朱印をコンプリートすると、
正月早々から達成感で喜ばしい気分になった。
馴染みのない街で2時間近くウォーキング、街歩きとしても楽しい。
更に、ダラダラゴロゴロ食っちゃ寝正月の運動不足解消にいい。
これで七つの福運を受けられるのなら、良いことずくめしかない。
せっかくなので毎年巡る七福神を変え、日本橋七福神、谷中七福神、
亀戸七福神、柴又七福神、深川七福神など色々な七福神を巡っている。
専用の色紙のデザインも各七福神巡りで異なっているので、それも楽しみの1つだ。
ちなみに今年は、旧東海道を歩く【東海七福神】を巡った。

東海七福神

この七福神巡りを始めたことで、ワタシの朝に1つの習慣ができた。
15年続く2つめの習慣、毎朝5分のモーニングルーティン《お香を焚く》。
神棚をこしらえたわけではないが、七福神巡りの御朱印色紙を高いところへ
飾ることにした。
七福神を祀っているところは寺社混ざっていることが多いので、
柏手を打つことはしないが、朝、色紙に向かってただ手を合わせている。

起きてすぐ、窓を開けて空気の入れ替えをしながらお香を焚く。
元々、神社仏閣が好きなので白檀や沈香・伽羅などのお香の匂いも好きで、
この香りに包まれると不思議と気持ちが落ち着く。
開けた窓から朝のキレイな空気も入ってくる。
その中で七福神の色紙に向かって合掌し、頭の中も心も【無】にする。
前日慌ただしかったり、嫌なことがあって疲れた心をリセット。
マインドフルネスや瞑想とまではいかないけれど、
ワタシが好きな『日日是好日』という言葉になぞらうように、
心を整えている。
時間にして約5分程度。朝の5分は貴重だけれど、やり始めると
この【無】が気持ちいい。
寝坊して、やらずに出かけた時は前日の心のザワザワを引きずって
いることに気づく。
その時に抱えているストレスや傷ついた心が解消されるわけではない。
ただ【今日という一日】を毎日真っ新な気持ちでスタートさせているだけ。
朝、テンションが高過ぎもせず、低過ぎもせず、フラットな状態で凛と
始められるようになった。

朝ごはんを食べるようになったのも、期せずして同じ頃。
東京七福タクシーさんとの出会いが、健康的な福をもたらしてくれた。
東京七福タクシーさんには、あの語呂合わせに感謝しかない。


#わたしの習慣

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