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塗ってると肌を必ず褒められる、ので/これだけは手作りする化粧水

こんにちは、素朴美容を研究している錦織なつみです。

今回は超めんどくさがりの私が、これだけは年に一度手づくりする、極上の化粧水をご紹介します。

ケミカル成分ゼロ、地元の旬の素材を使った、環境にもやさしいとても素朴な化粧水ですが、30年の美容ジャーナリスト人生で使った数多くの高級化粧品にも負けないくらいの効果を感じています。

(「どんな効果があるか」「具体的な作り方と、アルコールに敏感な場合はどうすればいいか」「なぜ効果があるのか」という3つのポイントでお話ししますので、最後までお読みくださいませ。)

日本各地で作られている素朴な化粧水

(まずは1つめのポイントですが)素朴美容を調べていたある日、日本各地からこんな声が上がっていることに気づきました。

それは、「年齢を重ねてもしみひとつない、きれいな肌の方に秘訣を聞いたら、若いころからゆず化粧水だけをつけてきたそうです」というもの。

手作りのゆず化粧水?そんなもので肌がきれいになるの?と半信半疑で試してみたら、これがものすごく良くて、ゆず化粧水を使っている間は何人もの人に肌を褒められました。

つやと透明感に驚く

何がいいって、この化粧水をつけていると、乾燥した時期でも肌がうるおってほっぺにいわゆる「つや玉」が浮かび上がるくらいツヤツヤになります。

さらに、年齢を重ねても肌にすごく透明感のある方がいますが、あの透明感がひたひたと増してくるのです。

もちろん真冬でも乾燥知らず、シワ知らず。中にはしみが薄くなったという声もあります。

70代の母にも使ってもらいましたが、とても気に入ったようで、毎年冬になるとリクエストされます。

こんなにも高い効果があるのに作り方はとても簡単です。

作り方は簡単

(では2つ目のポイント、作り方をご説明します)

用意するのは、ゆずの種とお酒だけ。お酒は日本酒かホワイトリカーです。

ゆずの種を取り出し、お酒に漬ければ、終了です。

とはいえ雑菌が入るのを防ぐため、手とゆずの皮をきれいに洗って、ゆずを半分に切ったら茶漉しに絞り出して、この種を使います。

こうすれば種を直接手で触らずに済みますし、何より楽ちんです。

ゆずのまわりのトロトロしたペクチンがとけ出て、2週間ほどで極上の化粧水になります。

ちなみに道の駅などで売られている乾燥させたゆずの種でも作ってみたのですが、どれだけ待ってもトロミが出ず、肌につけても保湿力を感じませんでした。

他にも生のすだちやかぼす、宮崎のへべすでも試しましたが、やはりとろみは出ませんでした。

なので、ペクチンたっぷりのゆずの種をそのまま洗わずに使って、最大限にペクチンのトロトロを活用します。

でも敏感肌の方はゆずの果汁が刺激になる場合があるので、一度軽く洗ったほうが無難です。

また柑橘類であるゆずの皮には光毒性があると考えられるので、紫外線に当たるとしみの原因になりますので、使用しません。

分量は、ゆずの種とお酒が1:1から、種少なめお酒多めの1:4まで、いろんな割合いで作られています。

私は今回、お酒900ccに対してゆずの種4個分にしました。

というのも今回購入したゆずは、果汁が少なく種がたくさんで、種の周りのトロトロも多めだったからです。

でも、様子を見てとろみが足りなかったら、4個分くらいの種を追加するかもしれません。

こんな感じであまり厳密にせず、まずはざっくり漬けて、とろみが足りなければ後から足せば大丈夫です。

何回か作るうちに、その時の種の感じとか、自分の好みがわかってくると思います。

漬けて2週間ほどで使えますが、長く漬ければ漬けるほどトロトロになって、保湿力が高まります。

私は2ヶ月以上漬けたトロトロのが好きなので、日本酒より長持ちするアルコール度数35度のホワイトリカーという焼酎甲類というお酒にしました。

これ以上アルコール度数が高いものだと、肌がつっぱるようです。

反対にアルコール度数の低い20度の焼酎や、15度くらいの日本酒でも作れますが、長期保存には向かないかなと思います。

透明な瓶を用意して熱湯消毒するわけですが、私はこれが超絶めんどくさいので、ホワイトリカーの容器にそのまま種を投入します。

中身を確認したい場合は、ガラスの容器を準備するか、透明なびん入りの日本酒や焼酎を選べばいいと思います。

例えば宝焼酎の純とか、日本酒ならワンカップから一升瓶まで、いろいろなサイズのがありますよね。

ちなみに日本酒なら、大吟醸よりもアミノ酸たっぷりの純米酒がおすすめです。

で、2週間したらこれをざるで漉して小さな容器に詰め替えるのですが、私はこの作業も面倒なので、種入りのままセリアのドレッシングボトルに移します。

このボトルは先が小さくなっていて種を食い止めてくれるので、濾す手間が省けますし、種からトロトロが溶け続けるので、ますます濃厚な化粧水になるんです。

濾さないと時々カスが混じりますが、ささっと払えばよしとしています。

アルコールに敏感な場合

今回かかった金額はホワイトリカー800円とゆずが4つで180円、セリアの容器100円の合計1080円です。

これで1リットル近く化粧水ができるわけですから、安いし環境にも良いし地元の素材を活用できるし、最高だと思います。

とはいえアルコールに敏感な方はご心配ですよね。

調べてみると、通常より長い期間漬ければアルコールの刺激が和らぐ、という口コミが見つかりました。

それでも不安なら、精製水に種を漬けて、冷蔵庫に入れておくというテもあります。

その場合はできあがった後も冷蔵保存してください。

なぜこんなに肌がきれいになるのか

(では3つ目のポイント、なぜこんなにも肌がきれいになるのかをお話しします)

こんなにもシンプルなゆず化粧水が、なぜこんなに素晴らしい効果を生むのでしょうか。

エビデンスがないかと探しましたが、あまりにも当たり前に使われてきたゆず化粧水だからでしょうか、専門的な論文などは見つかりませんでした。

もしエビデンスをご存知の方がいらしたら、コメント欄まで情報をお寄せください。

そこでゆずの産地の方々などが書いたものをまとめると、
(1)水溶性食物繊維ペクチンが高い保湿力を発揮する、(2)種からビタミンCを含むオイル成分が溶け出て、ペクチンとの相乗効果でしみの原因となるメラニンの生成を抑え、コラーゲンの生成を促進し、血行をよくして新陳代謝を高める、
といったところです。

中にはペクチンにはコラーゲンを束ねる効果があって肌の弾力を改善する、というコメントもありましたが、コラーゲンの束は肌内部にあるので、そこまでアプローチできるかは不明です。

でも、ペクチンとビタミンCだけで、こんなにも凄い効果を発揮できるものでしょうか?

素朴美容的見地から考えてみると、種というのは生命そのもの。そこから大きな木に成長し実を実らせるのに必要な栄養も、成長のシステムも、種には全てがプログラミングされています。

この生命そのものである種を丸ごと使うとき、まだ解明されていない成分やシステムが働いて、肌を丸ごと作り変えるようなドラマティックな効果を生み出すのかもしれません。

これらはもちろん、これからきちんと研究され、解明されるのを待つしかありませんが、そんなことを考えてしまうくらい、このゆず化粧水は優れものです。

このゆず化粧水に、肌本来のうるおいや美肌菌を洗い流さない米米洗顔や、動物性のプラセンタエキスや馬油、一度で肌が真っ白になる酒粕パックといった素朴美容を行えば、ひと冬で肌がすっかりきれいになると言っても過言ではないと考えます。

地球環境や地域活性が叫ばれる今、肌にもお財布にも地球にもやさしい素朴美容を、みなさまもぜひお楽しみください。

それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。

健やかにお過ごしくださいませ。






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