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検証:モノクロの方が物の形把握しやすい説

今Youtubeで色んな写真家さんのチャンネルの動画を見て勉強してます。プロの皆さんが言われている撮影のポイントは合理的かつ具体的で役に立つお話ばかりです。中には正反対の事を言っている場合もあったりするのですが、その場合でも理屈の部分を聞けばそれぞれに納得する背景があったりします。

今回はそう言ったプロの方のアドバイスの一つ。「積極的にモノクロを使うべし」というお話から。

写真を撮るときに、物の形や物の表面の質感などを撮りたいと思っていて、色についてはあまり重要じゃないという場合、積極的にモノクロを使え。というのです。

理由は、色の情報がなくなることで形の情報だけが残ることでより自分の見せたいものがより強調できる。という事らしいです。そこで自分で撮った写真の中で色をなくして形を強調したいと思える写真のカラーとモノクロを並べてみて比較してみたいと思います。


検証1.石燈籠を撮ってみた

SONY DSLR-A700 AF 35-40mm F4 SS=1/40 F=4.0 ISO=400

石燈籠の写真です。柱に刻んである文字「三町」がカラーだと表面の汚れと入り混じって「五町」に見間違えそうですが、モノクロは見間違えることはないと思います。灯篭の形自体もモノクロの方が把握しやすいと思います。被写体の色が地味なこともあってカラーだと周りの緑に気を取られやすいのですがモノクロだとその心配もなく、主役は石燈籠だと明確化できています。積極的にモノクロにしていい写真ではないでしょうか

検証2.赤い鳥居をモノクロにしてみる

SONY DSLR-A700 AF 35-40mm F4 SS=1/15 F=4.0 ISO=400

岩の上に建てられた赤い鳥居が目に付いたので撮った写真です。形の把握だけで言ったらやはりモノクロが分かりやすいのではないでしょうか。特に左側の張り出しが欠けているのが分かりやすいのはモノクロの方ではないかと思います。ただ、殺風景な岩場の上に真っ赤な鳥居のある写真なので、目を引くのはカラーの方かも知れませんね。

検証3.色鮮やかなものを敢えてモノクロに

SONY DSLR-A550 AF 50mm F1.4 SS=1/250 F=3.5 ISO=200

色鮮やかな織物の暖簾てす。いくら何でもこれをモノクロにするのはないだろというものですが、試しにモノクロにしてみると・・・
花を一面に敷き詰めたようなデザインだと思ったら下三分の一の丸いものは手毬のデザインだったんですね。意外とデザインが分かりやすいのはモノクロの方ではないでしょうか。もし色ではなくデザインが気になったので撮った写真であるならモノクロにするのもありかも知れません。

検証4.余計なものを目立たなくさせる手段として使ってみる

SONY DSLR-A700 AF 35-70mm F4.0 SS=1/250 F=7.1 ISO=200

よくある話で、本当なら入ってほしくないものが構図内からどうしても排除できなかったという事はありませんか?
この写真を撮ったときは結構真ん中で目立っている黄色いダウンのおじいちゃんが何とかどいてくれないかなぁと思っていました(笑)
こういう本当ならフレームアウトさせたいものがある場合、アングルを変えて写ってほしくないものをフレーム外に飛ばす、または隠す。
レンズを望遠に変えて背景の被写体の周囲に映るものを限定化する。絞りを開いて背景をぼかすことで主役以外を不明瞭化する等の手段があると思いますが、モノクロ化もそういった手段の一つに使えると思います。この写真ではモノクロ化することで余計だった「黄色」が目立たなくなって狙った感じに近いものになったと思います。

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