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ファクト重視か、ストーリー重視か。社会課題によって変わるコミュニケーションの仕方

気候変動問題について学ぶトレーニングプログラム“Climate Reality Leadership Corps Training”

元アメリカ副大統領アル・ゴア氏が組織する"The Climate Reality Project”主催、気候変動問題について学ぶトレーニングプログラム“Climate Reality Leadership Corps Training”に参加しました📝

平日の2日間、みっちり行われたこのトレーニング、日本では初開催!世界では14か国目、トレーニングは43回目。そして驚くべきは、その参加者数、なんと800人…!18歳から86歳までが一堂に会し、平均年齢38歳だったそうです。

事前情報をほとんど入れず(「アル・ゴアさんって久しぶりに聞いたなぁ」レベルでした……ごめんなさい)、どんなかんじなんだろうな〜と、のほほんと会場にきたら、想像を遥かに超えた規模で、朝一番にポカーン……(笑)そんな中で、久しぶりに会う友人もいて、お話してみたかった方との出会いもあり、意外な繋がりもあり、嬉しかった!

環境問題に関するファクトや、各セクターの取り組みなどの情報は一旦置いておいて、今回は社会課題によって変わるコミュニケーションの仕方についてまとめてみようと思います。

そもそもなぜ参加したのか?

その前に、そもそもなぜ参加したのか?「あれ?もともと環境の人だっけ?興味あったの?」と、会場で会った友人からもコメントありましたが鋭い!(笑)コメントの通り、 もともと環境系の人ではなく(この表現も独特だよなぁ。笑)、アフリカ・国際協力・教育などのテーマに触れていることが多いのですが、生まれも育ちも海の近く。明らかに昔より狭くなった砂浜や、海水浴客によってあちこちに捨てられているゴミを目にしていて、いやだなぁ悲しいなぁと思い続けていたんです。
 
ひとしずくに入って、その想いは強くなる一方で、最近は日常生活の中で自分にできることから、小さなアクションをしていました。そうしたら、今まではなかったコミュニケーションが生まれたり、何より自分が楽チンだったりして、betterだなぁ!いいじゃん!快適だ!と思うことが多く、海好きの日常の延長線上として関心を持ったという流れでした🐠

あとは、このトレーニングがあることを教えてくれた友人も「環境系」ではなく、それが不思議で、率直に「なんでこのトレーニング行くの?」と聞いてみたら、彼女も日常生活の延長に参加動機が。「それなら私も行ってみようかなぁ」という気持ちになったのでした。このトレーニングに、どんな人が参加するのかも気になりました。参加者層は、参加しないとわからない(笑)

この流れは結構自分的には新鮮で、イベントに誘われていまいち乗り気じゃない場合に、誘ってくれた人に「なんで行くの?」って聞いたことなかったけど、聞いてみたら行く気になった。こんなジャーニーもあるんだな、と自分の行動変容を客観的に観察しました(笑)

環境はファクト重視、国際協力はストーリー重視

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2日間の内容は、みっちりと企業やソーシャルセクター、政府などそれぞれの視点からのインプット、そこからどうアクションするかのディスカッション。これまで私の中でまだまだぼんやりとしていた環境問題の解像度があがったように思います。

トレーニングでは、アル・ゴア氏によるフルプレゼンテーションもありました。3時間ぶっ通しでの単独プレゼンテーションは圧巻でした。そして、その内容の多くは、データ、グラフなどの明確なファクト。

同じ社会課題と言えども、日頃触れていることの多い分野から越境することで、新たな発見がありました。

環境問題は、データ重視、クリティカル。
科学の力で、将来の見通しも、ある程度予測することが可能で、アル・ゴア氏曰く「向かう方向が明らか」

その一方で、例えば国際協力や教育分野は、ストーリー重視、エモーショナル。
いま取り組んだことの成果は、将来的にどうなるのか、個人の動きや外部環境により、科学的に予測しにくいのが現状です。

アル・ゴア氏のプレゼンテーションも、ストーリーなどのエモーショナルな要素はほとんどなく、そのほとんどがファクトでした。予測では向かう方向は明らか、今差し迫っている課題なのに、「なぜやらない?」というコミュニケーションは、私の目から見ると新鮮でした。

(番外編)班分けの妙

コミュニケーションの話とも環境問題の話とも少しずれるかもしれませんが…「これはすごい…」と感じたのが、運営事務局によって振り分けられていた、グループ分け!

800人もいたので、おそらく80グループ近くに分けられていたのですが、パートナーシップで進めていこう!というメッセージに則り、金融系企業のグループ、研究者のグループ、エネルギー系企業のグループ、学生グループ、海外からの参加グループ、over70歳のグループ……などなど、ふたを開けたら横のつながりが生まれるようなグループ分けになっていました。

私のグループは、同年代でコミュニケーションを軸にしている人が集まったようなグループで、初対面なのに、すぐ近くで繋がっていたりして、その狭さたるやこわいぐらい……!「またすぐ!」と言いながら最終日、岐路につきました。

イベントでここまで班分けにこだわったことがありませんでしたが、意図的に班分けを検討することで、参加者同士で化学反応が起こる可能性があると感じました。どこかでやってみよう。

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さいごに

2日間を終えて、同じ社会課題と言えども、課題によってコミュニケーションは異なり、場面によってそれぞれの手法を検討することで、これまでにない伝え方ができそうだな、と感じました。

個人的には、「日常生活の延長線上」をキーワードに、小さくても自分にできること、自分の関わることでできることを、まずはやっていこうと思いました。サステナブルなイベント企画・運営も、どんどん進めていきたい所存。ここについてはまた改めて…!

トレーニング内で次回予告はなかったけど、関心ある方はここからチェック!あまり広報されていないので、情報は掴みに行きましょう…!
https://www.climaterealityproject.org/apply/tokyo


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(修了証書と、コミュニティの一員としてバッジもらいました!)

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