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【唯一続いていること】出会って13年目の夫との仲④〜急がない関係〜

この記事では、飽き性な私が唯一続いている夫との仲について、出会った頃の出来事と感情(13年前の記憶)を言葉にしてみています。

前回のあらすじ


彼と両親が偶然ご対面。彼は走り去るところだったが、目が合うと一瞬立ち止まって会釈をした。


急がない関係


無理やり先を急ぐよりゆるやかに進んでみる。
自然のなりゆきに任せてみるのである。




行事が終わると、私たちはまた日常に戻っていった。

彼との間には特段何もなかった。
学校で毎週会うので、たまに話すくらい。
それぐらいがちょうど良いと思っていた。


けれど、私は彼と議論をした時の心地良い感覚を覚えていた。

また一緒に何かできたら楽しいだろうな。

なんてな。


「誰かと一緒に何かをしたい」、そんなふうに思うなんて今まではあり得ないことだったから、なんだか自分が成長したみたいで嬉しかった。

その思いは、彼や他の誰かに伝えてはいけないような気がした。
言ってしまったら、途端に薄っぺらいものになってしまいそうで、怖かった。

それで、これを心の底にしまって大事に温めておくことにした。



そんなことで、日々は過ぎていく。

春休みは、少し長く感じた。

ある日の夕方、ワンルームのアパートで新学期の科目選択に苦戦していると、突然彼から電話がかかってきた。



つづく

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