見出し画像

育児のコツを自ら実践する娘

うちのテレビはEテレ(昔でいう教育テレビ)にチャンネルを合わせていることがほとんどだ。
「お母さんといっしょ」「忍たま乱太郎」「天才てれびくん」など子どもたちが見たい番組が多いから必然的にそうなる。

そして子どもたちが見たい番組が終わってもチャンネルがEテレになったままで、大人向けの放送も見ることになる。

この前は気が付いたらカリスマ保育士に学ぶ育児のコツみたいな内容の番組がやっていた。

5歳の娘が妙に関心をもち、その番組を一緒に見ていたのだが、その中で苦手な野菜を子どもに食べさせるにはどうしたらいいか?という話題がでた。

カリスマ保育士によると、お皿に野菜をほんのひとかけら置き、子どもがそれを食べたらまたひとかけら置く、これを繰り返えしだんだんかけらを大きくしていくといつのまにか野菜がたくさん食べられる、という方法が有効とのことだった。

娘はこれを聞いて「これいいね!私で試してみよう!」と言った。
娘は超偏食で家では野菜をいっさい食べない。だから自分の身をもって試してみようというわけらしい。

ただ育児のコツというのは、普通親がやってみようと思うものではないか。
親がこれならできそうだというコツを学び、実践するというのが一般的だと思う。

しかし娘は自分から育児のコツを学び、それを自分で実践したいと言うのだ。なんか変だなと思いつつ悪いことではないので、私は「いいよ、明日の晩御飯でやってみようか」と答えた。


次の日の晩御飯の時にはそんなやりとりはすっかり忘れていた私だったが、娘はちゃんと覚えていて「パパ、野菜を小さくしてお皿に取るやつやらないの?」と言ってきたので、もやしをほんのひとかけらだけ小さなお皿に入れて出してみた。

すると娘は「頑張ってみる!」とやる気だ。言葉どおり苦手なもやしを食べた。娘がもやしを食べる姿を見たのは生まれてはじめてである。「パパおかわり!」というのでもうひとかけらお皿に入れてみた。

これを繰り返していくうちに、カリスマ保育士の言う通り、娘はかなりの量のもやしを食べることができた。私はびっくりして「すごい!すごいね!よく食べたね!えらいね!」と興奮してしまった。

娘といえば「このやり方はなかなかいいね。あの人(カリスマ保育士)いいこと知ってるね」と妙に冷静である。
さらに「これは野菜が苦手な◯◯くんや◯◯ちゃん(どちらも保育園の友達)もやってみたらいいのに」と変に上から目線な感想まで言っている。

育児のコツを実践して、自らで体感してその有効性を知る娘。
テレビで見て育児のコツを理解できること、それを実行しようとする積極性、体感した感想を言葉でしっかり伝えられることなど我が娘ながら、なかなかえらいなとは思う。

しかしそこまでできるのであれば、野菜ができるだけ入らないように娘のために取り分けたラーメンの器の中に、見えないくらいのネギがほんの少し入っていただけで、この世の終わりのように大騒ぎするのを今後はぜひやめてほしいとつくづく思う。

この記事が参加している募集

子どもに教えられたこと

子どもの成長記録

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?