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いとこ襲来と午前6時のすき家

私の4歳の娘には同志といえる従姉がいる。一つ年上の従姉と遊ぶことを、娘は何よりも楽しみにしている。友達よりは気を遣わないが、家族よりは緊張感があるという関係性がいいようである。

そんな従姉が我が家に遊びに来た。従姉を含めた家族みんなで遊びに来たのだが、その従姉は「帰りたくない」と聞かなかったので、従姉のパパとママとお兄ちゃんは家に帰り、従姉だけは我が家に泊まることになった。

そこからが大変であった。興奮して二人で遊びなかなか寝ない。寝ている一歳の息子を二人で起こそうとする。私たち大人を寝かさないなど、とにかく眠りに関する全てのことを拒否するのである。

やっと寝たと思ったら、翌朝は二人とも5時半に起きて遊び出した。
例によって一歳の息子を起こそうとするので、二人を連れてすき家に行くことにした。
その時の時間、午前6時。

すき家ではお店だということで大騒ぎはしないのが、さすが4歳と5歳の女子である。最低限の分別はある。しかし、かなりの大声で世間話を始めるのである。

朝6時ということで店内にお客さんはいなかった。飲食店にお客さんがいないことは、二人にとってかなり珍しいことらしく、変なテンションになり妙なスイッチが入った。

二人ですき家の客がいない現象を大きな声で話し合うというスイッチである。

大きな声で「このお店人気ないね!」「誰もいないね!」「美味しくないのかな!」などかなり店内に響きわたる声で話すのである。

もちろんそのすき家は、いつもはもっと混んでいて、ランチタイムは駐車場がいっぱいになることが多い地域の人気店である。すき家なので安定の美味しさがある。

朝の6時の客入りで、その店の人気を判断されてはすき家もいい迷惑である。私が止めれば止めるほど、二人の朝6時のすき家の店内に関する考察についてはヒートアップしていった。

「人いな過ぎだね!」「来なきゃ良かったね!」「こんなとこで食べられないよね!」など散々であった。お店の人が気を悪くしなかったことを祈っている。

その後も従姉はなかなか帰ろうとせず、ショッピングモールに行って二人で迷子になるという事件を起こしながら夕食まで食べた。

夜8時ごろ迎えに来た従姉のママに対して、「まだ帰りたくない!もう一回とまる!まだ遊ぶ!」と連泊を要求する従姉。また今度泊まるということを約束してようやく帰ることを納得した。

「またガラガラなすき家も行こうね」といいつつ後ろ髪を引かれるようにママに手を引かれて帰っていく従姉であった。

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