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雨の日に盛り上がる娘のファッション欲

雨の日は娘の心を躍らせる。4歳の娘にとっての、ファッションに取り入れたいアイテムランキング1位と2位の物を身に付けられるからである。

1位は傘。2位は長靴。ちょっとでも曇っている日は、「絶対に雨降ってくるね!」と出かけるだいぶ前から期待をしている。
出かける時に降っていなくても持って行きたがるので、説得するのが大変である。

雨の日は黄色い傘を振り回し、黄色い長靴で水たまりの中を歩いてご機嫌である。私は傘が誰かにぶつからないか、服が濡れてしまわないかヒヤヒヤしている。

この前写真を整理していたところ、1歳半の頃にはもう私のビニール傘を片手に待って、ポーズを決めている写真が発見されたので、傘愛好歴は長いことが明らかになっている。

なぜこんなにうちの娘は傘と長靴を愛しているのか不思議で、傘と長靴への偏愛は自分の娘だけなのかと思っていた。
でも最近、自分の娘だけではないなと思った出来事があった。

この前、保育園にお迎えに行った時、その日は一日中晴れていたが、友達の下駄箱に長靴が入っていて傘立てに一本だけ子ども用のかわいいピンクの傘が入っているのを発見した。

娘と同じファッションセンスの持ち主がいた!
きっとこの友達は朝出かけるときに、晴れているにも関わらず、パパかママに傘を持って長靴を履いて行きたい旨、交渉したのだろう。

私もこのような交渉を娘から仕掛けられて、娘の「泣く」、「パパ嫌いと言う」、「すごい剣幕で怒る」といった交渉術のまえになすすべがなく、やむなく晴天の日に傘を持って出かけることを納得させられたことが何度かある。

晴れた日に下駄箱に長靴が入っている、傘がある。これは、雨の日グッズ愛好家の子どもを持つ親として、ものすごく気持ちが共感できる出来事であった。言葉を交わさなくても、晴れた日の傘と長靴を見るだけで分かり合える仲間意識。

親としてはなぜ子どもはこんなに雨の日グッズが好きで、雨の日になると俄然テンションが高まるのか謎である。

でも、自分が小さい頃のことを考えると雨の日も嫌いじゃなかったなと思いかえした。水溜りに足をつけたり、アメンボがいるのを観察したり。

今となっては何が楽しいのかよく分からないが、大雨の中を友達と傘をささずに走り回ってびしょ濡れになって大笑いしたこともあった。

大人になると濡れるのがいや、洗濯物が乾かないなど現実的な理由で雨が嫌いになっていく。子どもの心を失っていく。

自分の子どもにも「雨に濡れないよう」にとか、「雨が降っているから気をつけて」など雨に関して後ろ向きな言葉かけをしていることが多いことに気が付いた。

雨の日は雨の日の楽しみ方があり、びしょ濡れになって遊ぶのも子どもにとっては成長過程で大切なことなのかなと思う。

大人の都合で雨に濡れる遊びを禁止したり、行動を制限したりするのではなく、思い切りやりたいようにやらせてみるのも親の大切な役割なのかなと考えた。

と子どもに理解があるようなことを言いつつも、きっと娘が水溜りに凄い勢いでダイブしそうな場面に遭遇したら「ぎゃー!やめてー!ぬれるー!ママに怒られるよー!」と大きな声を出してしまう私の姿が想像できる。

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