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決定と責任の所在

ービーチにいってくる

砂の上に雪が積もって歩きにくい岸辺の岩に腰かける
まだ明るい水平線を  小さく見える貨物船が行き交う
波が折り返す水音が色んな記憶を呼び戻す

そして過去になりつつある今から未来への創造  

現在の生活の拠点から遠く離れてもそこまで夢見心地になれないのは
自分の足で人生を歩いているから
もし、今見ている景色を日常にするなら…?
この問いに私はしっかり応えていけるからだ

夕日も半分沈み 腰かけている岩場のすぐ後ろのアパートの窓に灯りがともる
部屋の明かりに気を取られていると、リードなしで散歩にきた犬が近寄ってきた
私の傍をはしゃいで通り過ぎ、ボールに夢中になりながら飼い主の後を追っていく
その姿をさらに追うように私も歩き出す
水面をなでるように通る冷たい風が私の頬を冷ややかに強張らせる

寒いから家に帰ろう
氷点下の世界で頭も回らなくなりながら  帰り道を探してメインストリートにでる
路面電車も通るそこは眩しいくらいに色々な明かりが続いている
目には暖かい光も  私のつま先までは温めてくれず
家に着くころには  痛みに変わっていた


あらっおかえり
映画をぼんやり見ていた親友が振り返って言う
書置きだけでいなくなって心配させた? 私はごめんと言いたげに聞く
いや、そんなに心配してない。あんたがもう一人で大丈夫な事は分かっているから。


足先まで血流が到達するような興奮は 今でも私の輪郭になっている

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