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夏の恋人、かき氷。

「夏は暑いから外に出たくないです」

この一言でこじらせた恋心に終止符が打たれ、私は眩しすぎる太陽に嫌気がさした。夏の暑さのせいにして見事に完敗した私に夏の唯一の楽しみと希望を与えてくれたのは「かき氷」だった。
かき氷ってただの氷じゃん?って思ったそこのあなた、氷だからと言ってあまくみてはいけない。

水にこだわった氷や自家製のシロップ、氷を彩る甘い果汁を含んだ果物、かき氷機による氷の質感はお店によってまったく異なるのだ。またスプーンの大きさや氷が盛られているお皿のデザインも楽しみの一つである。”涼”を目で見て、口で味わう。同時に楽しめるなんて贅沢以外のなにものでもない。
ちなみに、かき氷専門店で空調設定が寒すぎるお店は少しポイントが下がる。身体が冷えすぎると氷への拒絶が生まれてくると同時に寒さに全集中を奪われてしまう。身体に流れた心地の良いひんやりとした感覚を楽しめるのがちょうど良いのだ。

外を歩けば太陽が容赦なく照りつけて今にもアスファルトに溶けてしまいそうな夏嫌いの私。そんな私を連れ出してくれる夏の恋人は「かき氷」。今年はコロナの影響もあり例年より楽しむ機会が減るかもしれない。だが、かき氷への愛はとまらない。むしろ愛おしさが増している。情報収集により一層力を入れて、私はかき氷に出会える日を待ち遠しくしている。

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