全然楽しくないよ、誰も僕の話を聞いてくれないんだ
息子が小学2年生のある日、何の気なしに聞いたんです。
「学校は楽しい?」
そしたら「楽しくない」と。
寝耳に水~
「え?何々?毎日友達と遊んでるじゃん?
大勢遊びに来てくれるし、人気者じゃん~」
「…」
「学校でも楽しく遊んでるんじゃなかったの?」
「楽しくなんかないよ」
私はしつこい女です。
「そんな事ないでしょう?」
「だって、誰も僕の話を聞いてくれないんだよ」
「え?」
その頃の我が家は、毎日友達が大勢やってきて、
まるで児童館のようでした。
奥の部屋でTVゲームをやって大盛り上がり、
1時間もしたら私の趣味に誘います。
「そろそろボードゲームやろう!」
リビングで楽しんだ後の仕上げは外遊びもしていました。
とにかく、毎日遊ぶ友人がいたもので、安心しきっていました。
人気者だから、この子の人生はもう順風満帆。
そんなふうに勝手に思い込んでいました。
甘かったね。
そうだそうだ、私も昔、
丁度子供をやっていたんだわ。
思い出した。
5年生の時に転校。
出来上がっている状態の女子グループは結束が固かった。
「どうやったら仲間に入れるか?」
振り返ると、
人生で一番頭を使ったのはあの時だったかもしれない。
我が家を児童館にして、私が遊んであげれば、みんなは喜ぶよ。
だからといって、みんなが学校で息子に優しくしてくれるかな?
そんな安いシナリオ書いてもダメね。
子どもの世界はそんなに甘くない。
息子が人気者になるには息子が成長しなくちゃですよね?
しかし、2年生の息子に今できることは何でしょう?
「ねえ?2年生なんてさあ、
まだ誰も人の話なんて聞けてないんじゃない?」
「うん」
「誰も聞いてくれないのはさぁ、
きっと、まだできないからなんだよ」
「そうか」
「そうだよ、まだ子供なんだから、無理なんだよ。
お母さんだって2年生の頃なんか、自分の事で精一杯だったよ~」
「そうなの?」
「そうだよ、5年生で苦労したんだから」
「そうなの?」
「結局ね、人気者のAちゃんを観察したの」
「へえ~?」
「2年間じ~っと観察して、中学に入った時に、彼女になりきってみたの」「へえ~?どんなふうに?」
「Aちゃんはね、友達の話を楽しそうに聞くのよ~」
「ふ~ん」
私たちは、よくしゃべる親子です。
とにかく、おしゃべりです。
なので、息子はすでに聞き上手。
それでも、学校ではうまくやれていないらしい。
そうか、子供の話って、とっ散らかってるから聞きにくいよね。
親の集まるランチの会でも、
言ってました言ってました。
「うちの子何言ってるかわかんない」
そんな感じで、
匙投げちゃう人もいるものね?
実の親でさえ、聞けないような
とっ散らかった話を辛抱強く聞ける2年生はいないか?
無理か?
2年生は、しばらくこんな悩みが続くわけだね?
でも待てよ、
待てよ~
スラムダンクの安西先生も言っていた。
「諦めたらそこで試合は終了です」
試しに
提案だけしてみよう。
「ねえ、誰かが最初に聞ける人にならなくちゃだよね?
それじゃあさあ、
あなたが一番最初に話を聞ける人になればいいじゃん。
どう?
あなたの話は、学校から帰ってきたら、お母さんが聞くからさ~」
「なるほど~、それもそうだね💛」
マジですか?
本当にやるんですか?
物わかりの良い息子です。
次の日から本当にやりました。
見る見る笑顔になりました。
「学校は楽しい?」
「まあね」
何でも言ってみるものです。
子どもの力を過小評価しないことです。
でもね、できなかったときに
一緒にガッカリしないことが大事なんだよね。
出来ない可能性のほうが大なんだから。
いつだって
出来なくて当たり前、
そしたらまた、他の方法を考えれば良いだけ。
今回は、うまく行ってラッキー。
でも、うまく行かないことのほうが多いのが人生。
うまく行かないことを想像して
怖がって
何も言わなくちゃ、
前に進まない。
失敗を過度に恐れない
気楽に挑戦して、気楽に失敗を重ねていけば大丈夫。
そんな日々を重ねていけば
誰だって少しずつ成長します。
最後までお読みいただきありがとうございました。
2021/5/24にnoteを始めました。
NO.18 全然楽しくないよ、誰も僕の話を聞いてくれないんだ
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