大河ドラマ「光る君へ」第29話「母として」

・正月の除目の前の受領功過定、為時への評価、ある程度の評価はされるも宋人に対する対応が進んでおらず再任はならず・・・、実資はその誠実さを評価していたが。もう4年も経過していたんだなと思った。

・というか「除目」や今回初めて知った「受領功過定」、「陣定」もそうなんだけどこの時代からこういう組織的な制度などは、勿論権力闘争の中でもあるけどある程度キッチリしている事に驚いた。

・ついつい古い時代の事と捉えてしまう無知な僕だけどこういう歴史、史実は現代に繋がっている事を強く感じる場面であった。

・まひろを訪ねた少納言。読ませていたのは「枕草子」彼女が語った通り攻勢に残したいというのは現代でも残っているからこそ深みのある言葉ではあるが彼女もまた定子が亡くなったのは道長のせいであると思っているのか・・・。

・定子が苦しんでいたのはドラマ的に言えばすべて伊周の権力闘争への拘りから始まっているし、一条天皇も定子に夢中にあるあまり政治も疎かになる中での多くの道長の苦渋の決断(晴明のアドバイスもあったが)

・民のためには第三者から観れば汚い事をやらざるを得なかった事情もあるから少納言の怒りも分かるが・・・まひろ視点から見れば複雑すぎるな。

・そして宣孝の死、これについては史実上で既に知っていたからテロップで出てくる年号を観れば明らかだったのだが、まひろと同様、唐突な出来事で分かっていてもショック。

・宣孝については史実上では細かく記されていないゆえにドラマ上でのキャラ付けや賢子についてはまひろと道長の子として描かれる、宣孝はそれを知った上でまひろを愛している描写。。

・そこが本当に明るく豪快さもあったのでその唐突な「死」に驚いてしまった。明るく笑う宣孝が描かれた後でのその事実の描写、上手いなと思った。

・為時に道長から指南役の依頼、明らかに宣孝を亡くして為時が官職を得られず苦労してきたことを案じた故の事だったが為時は断ってしまう・・・、まぁ為時らしいとも言えるが賢子との生活も考えて再考するように促すまひろよりも何とも言えない表情の百舌彦が面白かった。

・一条天皇の子、敦康親王が彰子の元へ、すぐに彰子に懐きそうに近づいていったのが印象的、史実上でも非常に可愛がったそうだし倫子と一緒に育てたそうだが彰子の感情も動きそうな予感。

・詮子の40歳を祝う儀式、華やか中で倫子と明子を並ばせたり明子の子が一条天皇に認められる中で倫子の子涙したり、裏では伊周が延々と道長を呪詛したりと色々と複雑な感情がない交ぜになっている雰囲気の中で倒れる詮子。

・道長が権力の中に生きる中でも詮子との関係は姉と弟という感じで政治的なアドバイスも忠告もすれど最期まで仲の良い姉弟だった・・・、詮子も権力闘争の中で翻弄された人生だったけれど道長もこれから進む道に詮子がいないのが少し不安になってくる。

・一条天皇に「枕草子」を献上する伊周、これが道長を苦しめる事になるのか・・・、確かに定子の事を思って少納言が書いた「枕草子」そこには定子に対する想いと道長を憎む気持ち・・・。

それを利用とする伊周の思惑もあり死してなお利用される定子は可哀想な気になるがただの綺麗事で片づけない深みを与えているのも事実、次回予告を観るといよいよ、まひろも表舞台に出てきそうだ。

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