マガジンのカバー画像

Creative management

129
「正解の見えない時代」「AIが多くの仕事を担う時代」ライフスタイルやビジネスにアート×デザイン思考を取り入れることが注目を浴びています。ロジカル思考>デザイン思考>アート思考を横…
運営しているクリエイター

#自己肯定感

【内発的動機と自己肯定感】

「内発的動機」はアート思考でもよく出てくるキーワードです。 ダニエル・ピンクは著書「モチベーション3.0」の中でモチベーション1.0は食べたい、眠りたいなど「生理的動機付け」。モチベーション2.0は報奨などの外部要因で「外発的動機付け」と定義し、モチベーション3.0の「内発的動機」が持続可能性と生産性がもっと高いとしています。報酬や昇格などの外的要因に基づく報奨ではなく、自身の内面からくる報奨を目的とするモチベーションです。多くのイノベーションはこのモチベーション3.0から

【アート思考の誤解】

最近、アート思考がブームにもなってきています。一方でビジネスフレームとしてハウツーモノみたいに思われているのも否めないです。アート思考をどの様に受けとめるかは、人それぞれで良いのですが、ビジネスを軸に考える前に、人間の本質や創造性など人間が本来持つ感性が軸にある。ということが大切だと思います。 アートは芸術家が感じた社会の様々な事象に対するアウトプットみたいなものです。家族の問題から文明、環境問題、テクノロジー、イデオロギー、人権、宗教など社会全体への「問い」の源泉とも言え

【アートファシリテーションと臨床美術】

正解の見えない時代をアート思考でどう乗り切るか?をテーマにしたセミナー&トークセッション。毎回様々な角度毎回様々な角度から多彩なゲスト講師をお招きして開催しています。アート思考とは何か。その様々な入り口を、様々なジャンルのプロフェッショナルと一緒に探求していけたらと思っています。 今、アート思考という概念はビジネスシーンのフレームワークから、個人のマインドシフト(自己啓発)まで、多様な視点から注目されています。閉ざされてしまった、それぞれ人に内在するアートマインドを引き出す臨

【クリエイティブなミィーテングを作る「わかりません」は禁止のルール】

アート思考のセミナーでは「わかりません・知りません」を言わないルールのワークショップがあります。逆に言えば妄想や捏造を許諾するということです。 私たちは日常で「わかっていること」と「わかっていないといけないこと」に囲まれて生きています。でも、実は世界のほとんどが「わからないこと」だらけです。 「今日は新規事業の企画会議です。皆さん自由に新しいアイデアを提案してください」突然こんな会議が始まったらどうでしょう?面白いアイデアが参加者全員からドンドン出てくる会社はすばらしいです

【自己肯定感の低い日本人】

日本人は世界の先進国の中では最も自己肯定感が低いと言われています。 アート思考セミナーを受講した方に「絵が描ける人手を上げて」と質問すると2割の人が手をあげません。 次に「では、下手な絵が描ける人手をあげて」 と言うと全員手をあげます。 「では、もう一度聞きます。絵が描ける人手をあげて」すると全員手をあげます。 手を上げなかった約2割の人は「絵が描ける人」と聞かれた時に「(上手に)絵が描ける人」と言われた様に思い込む、つまりバイアスがかかっているからです。 自己肯定感はこの

【縄文からAIまでのアート思考】

今期の京都造形芸術大学の「縄文からAIまでのアート思考」の講義は終了しました。昨年に続き、客観性と主観性、言ってみれば左脳と右脳を行き来しながらアートについて感じ、考える事をテーマにしてきました。 教えると言うよりは、美術史、テクノロジー、考古学、社会学、臨床美術、地域創生、マーケティングなど様々な視点から経験や知識をシェアして個々が自分なりに結び付け理解していく事が目的なので学説的な論理体系はありません。自分自身の中に答えや気付きがある。 そのものであり、それこそが学んだ

アート思考の基本的な考え方

アートは極端に言えばなくても良いものです。 アートがなければ生きていけないか?アーティストを除いて多くの人にとって生きていく上でそれほど重要とされているものではありません。何に使うか?難解でむしろ必要でもないモノ。一方、アートは豊かさや権力、富の象徴、または投資の対象でもあります。近年、アートの市場価値はアジア圏特に中国を中心に拡大傾向にあります。 アート思考とはアート市場の話ではなく、アートと個人の内面の話です。アート思考の概念は大きく分けて外的要因としてのアート、内的要

【全ての人はアート思考を備えていると思います】

人は皆、感じたり表現するする能力をもっています。 ところが意味、義務、評価、目的が行動の基本となり多くの先入観と固定概念や偏見によって元々ある創造性に蓋をしてしまっているんです。 ピカソは言っています。 【子供は誰でも芸術家だ。                      問題は、大人になっても芸術家でいられるかどうかだ】 子供が作る砂山に 意味や義務や報酬や評価、目的があるでしょうか? 私達は教育や周りの環境によって芸術的感性や表現に蓋をしてしまっているのです。

【臨床美術とマインドフルネスによるアート思考の実践】

瞑想というと以前は宗教色が強かったのですが脳科学的にみても集中力・記憶力の向上という効果が期待できることがわかり、創造性や生産性が高まるとビジネスシーンからもマインドフルネスとして注目を浴びる事になりました。その火付け役となったGoogleのマインドフルネスでは、宗教性を排除して、科学的な根拠を取り入れることで社員の10人に1人が自主的に瞑想を実践をしているそうです。 自分のセミナーで行っているワークショップも実は瞑想的な要素をほんの少し取り込んでいます。そうすることで、セ