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【ビールの本棚】山陰クラフトビール

ビール&ブルワリー情報サイト、オールウェイズ・ラブ・ビールが伝えるところによると、日本国内のクラフトブルワリーの数は500を超えたようです。ざっくりいうと5年で倍、過去2年で100社ほど増えた計算になります。全国でブルワリーが右肩上がりで増えているわけですが、実は島根県・鳥取県の山陰両県もそういった地域のひとつ。そんな山陰のクラフトビール情報をまとめた一冊をご紹介します。

山陰クラフトビール

発売されたのは約2年前。ブルワリー7社について醸造所の歴史や醸造設備、店舗などを含む醸造所レポート、それぞれのビール紹介、ブルワーさんへのインタビューおよび各ブルワリーこだわりのビール原料紹介、そして飲めるお店&買えるお店が紹介されておりそれだけでも相当な読み応え。

更に、後半では「山陰的ビール講座」と題して、1ブルワリー1テーマでコラムがまとめられています。Q&A形式をとっており、酵母や副原料、醸造方法のお話からフードペアリングの話題まで、ビギナーからギークまで楽しく読める内容になっています。

巻末には地元の飲食店や酒販店、ビールイベントの紹介も掲載されていて、読み終わった頃には島根鳥取に行きたくなっていることでしょう。

本書に掲載されているブルワリー

・大山Gビール(鳥取県)
・ビアへるん(島根県)
・タルマーリー(鳥取県)
・石見麦酒(島根県)
・Farmer's Brewery(島根県)
・Akari Brewing(鳥取県)
・475Beer(鳥取県)

山陰のビールといえばやはり大山Gとビアへるんのツートップ。いずれも創業は1990年台の老舗。当地ではスーパーにも缶やボトルが並んでいるほど定着しています。本書を購入した時点では上記2社に加えて石見とタルマーリーしか知りませんでしたので、他のブルワリーを知る良い機会になりました。

まだまだある山陰のブルワリー

・倉吉ビール(鳥取県)
・大根島醸造所(島根県)
・IZUMO Brewing Co.(島根県)
・高津川リバービア(島根県)

山陰のブルワリーは地ビールブーム後に2社まで減り、クラフトビールの隆盛とともに本書出版の段階では7社まで増え、現在では11社を数えるまでになりました。地元産の原材料にこだわっていたり、地元や周辺地域の素材を副原料に活用したり、近隣の他業種とコラボしたり。クラフトビールには地域密着、地産地消といったローカルの文脈が色濃く現れ、実に様々な作品が生みだされていますね。

飲食店が休業に追い込まれるなどした一方で、インターネット販売が充実してきたのはコロナ禍を経たニューノーマルというか、消費者としてはポジティブに捉えられる変化と考えます。遠方のビールを気軽に楽しめるようになったという意味で。あるいは、ふるさと納税も遠方のビールを入手するひとつの手段ですね。

ということで今回は「山陰クラフトビール」のご紹介でした。それでは。

参考資料

〈著者の方のInstagram〉



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