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【ブン食べてフォー食べてビアホイ飲んで(前編)】2023年6月ハノイ④2日目

ブン食べて


ハノイ2日目、午前中はホアン君にホテルに迎えに来てもらった。そして技能実習生制度について、そして元実習生による帰国後の起業について話をした。(この内容は別の記事で)

ブンの店 Bún Chả Hàng Mành Thu Hà

この日の朝は「キクさん、ベトナム人がいつも行く店に行きますか?美味しいブンの店です」との提案に大喜びで連れて行ってもらった。
場所はハノイ中心部より少し離れた巨大サッカースタジアム近く、完全なローカル店だった。

炭火で焼かれた豚肉とつくねの香ばしさが最高に美味しい、少し甘めのスープにブンとザルに山盛りの香草(というより草そのもの)をどっさり入れて食べた。

(優しい味のスープが胃に浸みた)

ブンを入れては食べを繰り返し、にんにく入りの酢を入れると味が変わって楽しめた。

(ハノイの麵といえばフォーが優先されるが、これはこれで美味しかった)

ホアン君にはブンボーフエ(フエ地方の牛肉のブン)と説明された記憶がある。ただボーは牛のことでもあり、これは豚肉だったから正確に何というのだろうか?もっとしっかり聞いておけばよかった。

(きれいな店だった)

店の親父は日本人の私にもお構いなしにベトナム語で話しかけてくる。満面の笑顔でブンを指さしてくるので「どうだ、美味いか?」と聞いているのがすぐに分かった。私も大いにうなずいてサムアップをすると更にベトナム語で話しかけてきた。

この外国人だろうがお構いなしにベトナム語で話しかけてくる。首を振って分からないジェスチャーをしてもさらに話しかけてくる。そして本当に素晴らしい笑顔で話しかけてくる。この【ベトナム人あるある】に遭遇して私も良い気分だった。

フォーはフォーティン

ホアン君とは再会の約束をして午前中で分かれた。そして昼食は私が一番好きなフォーの店、フォー・ティンへ行こうと決めていた。

フォー・ティンはハノイの超有名店、ピーク時は大混雑の店だが当日は14時くらいの到着だったので待つこともなく店に入ることができた。

<注文方法も簡単>

(写真は2019年に訪れた時のもの)

入り口付近、店の看板の前にお釣り用の札束(それこそレンガ程の分厚い札束)を持ったお兄さんが椅子に座っているので、指一本立てて注文をするだけで意味は通じた。

すると「セブンティーンサウザンド・ドン(VND)」と一杯の値段を教えてくれた。私は17,000ドン(100円強)は安すぎだろうと驚きながら20,000ドンを渡すと「セブンティサウザンド・ドン!」とのことだった・・・。

そりゃそうだ。フォー・ティンの味が17,000ドンで食べられるのなら、ハノイのフォーの店は全て倒産だ。私は10万ドンを渡し、お釣りをもらって店内の空いている所で座って待った。(70,000ドンで500円弱)

相場の3倍ほどの値段のフォー、でも店内は外国人観光客は私ともう一人だけ、そして地元の人も多いように思えた。ということは地元の人でも、相場の3倍払ってでも食べに来るほどの人気店なのだろう。

(写真は2019年に訪れた時のもの)

フォーを盛り付ける係の人や、

(写真は2019年に訪れた時のもの)

ネギや肉を盛り付ける係の人が分業されていて、作業の流れも良く待ち時間も少ない。

(ネギどっさり、最高!)

相変わらずのネギどっさりのフォー、あっさりしているようで濃い牛のスープが胃に浸み入るようだった。ニンニク入りの酢や店自慢のチリソースを入れ、味を変えながら食べられるのも嬉しい。大満足だった。ただ私一人だったので揚げ麩は注文せず。お腹いっぱいだった。

<混雑時は注意>

(写真は2019年に訪れた時のもの、店から少し離れた所)

この日は14時過ぎであったので、私は注文をしてそのまま店の中で食べることができた。数年前のお昼に行った時は店内に入ることができず、店から離れた露地裏で食べたこともあった。当時はベトナム人の友人と行ったので場所を指定されても問題はなかったが、混雑していて言葉が通じないと食べるための難易度は一気に跳ね上がるかもしれない。

おまけ(名も無きフォーの路上人気店)

私がフォー・ティンの次に好きなフォーの店は今回の宿泊先からは少し離れていることと、朝のみ道路(これハノイあるある)で営業する店だったので今回は都合がつかず行くことができなかった。

店の場所はアメリカ大使館の近く、夜遊びで有名なフォーチュナ・ホテルに隣接する裏通りで、朝のみ営業の店だ。

(澄んでいるが濃厚牛スープが美味しい)

ここはフォー・ボー(牛)の店。叩いたひき肉とすじ肉とホルモンの三種類が入っている。そしてネギではなくパクチーだ。歯ごたえの異なる三種類の肉が最高に美味しい。

(写真は2016年6月のもの)

正真正銘の道路。大通りではないが本当に道路で絶賛営業中。

(写真は2019年1月のもの、家族経営だろうか、若い子が働いている。)

<注文方法>
ここの注文も簡単。鍋の近くにいる店の人に指を一本立てて椅子に座ればいい。

(写真は2019年1月のもの)

人気の店なので地元のおじさんと相席も楽しい。酢を入れろ、チリソースも入れると美味しいぞ、とテーブルに置いてある調味料の瓶を無言で指さして教えてくれる。そして忘れてはいけない。この場所は道路なので真横をバイクが通り過ぎていく。

食べ終わり店の人に20,000ドンを渡すと5,000ドンが返ってきた。

実はこの店、出張時にホアン君に教えてもらっていた。「フォーチュナ・ホテルの隣に美味しいフォーの店があります。しかし朝だけの店です」と。

当時の私はフォーチュナ・ホテルに宿泊をしていたが、ホアン君は実際に私が食べに行くとは思ってもいなかったようだ。そもそもホテルの外で朝食を楽しむ出張中の日本人は非常に珍しい存在のようで、それが逆にベトナム人にとっては好ましく感じる様子だった。

その頃から私とホアン君達のベトナムの取引先の人達との距離感が一気に近くなった気がした。現地の人と同じ目線に立ち、同じものを食べる外国人(この時は私のこと)に親近感を抱いたようだった。

後編につづく

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