あぁとなじかん
とても久しぶりにnote書いてみる。
本日、久しぶりに美術館へいった。純粋に嬉しかった。
心が潤った。
この気持ちを忘れないように残しておこうと思う。
今回訪れたのは、豊田市美術館。
久しぶりにリヒターの作品を鑑賞した。
リヒターはドイツ人の作家で、その実力と実績は世界中で認められている。今もご存命であり今年で90歳になる。
私がまだ10代だった頃、実は、リヒターは私の周りで流行っていた。
私は1982年生まれ。今、40歳。
私の高校生時代、巷では安室奈美恵さんが流行っていたり、コギャルブームなどもあったと思う。
しかし、当時の私はアートな世界にどっぷり浸かっていたので、世間の流行とは少し違うところにいた。(見た目はギャルだったけど・・・)
リヒターとか、伊藤若冲とか、李禹煥とか、それこそ奈良美智や村上隆なんかが私たちの中のアイドルであったような気がする。
我々は目を輝かせながら、リヒターを語り、図録を仲間たちと鑑賞しては、何時間もあーだこーだと語り合った。
今回の展覧会は、夫と行ったのだが、彼はリヒターを知らなかったようで、新鮮な気持ちで鑑賞していた様子であった。
夫婦で美術館を訪れるのも、なかなか良いものだ。
私にとってリヒターは「画家」という印象だったのだが、今回久しぶりに彼の作品に触れて、少し枠が外れた。
メインは絵画なのだけれど、立体作品やコンセプチュアルな作品も多く、作風もどんどん変化しており、なんだか刺激を受けた。
作家にはいわゆる黄金期というものがある。その時期の作風に引きずられてしまうこともあるような気がするが、リヒターは気持ちよいほどに自分の作風(しかも黄金期!)を破壊し再生して前に進んでいた。
すごい!
リヒターすごい!
私も、自分の成功体験や功績や成果を潔く破壊できたら、何かが起こりそうだ。
彼の作品の特徴は、見れば見るほど、わからなくなるところだと思う。
有名なのは、フォト・ペインティング。いわゆるこれが彼の黄金期だと思う。
このフォト・ペインティングは写真をもとに絵が描かれているのだが、これが非常に不思議なのだ。
我々は写真を見た時に、現実世界の何かが写真の中におさめられていると認識する。
その写真をもとに絵を描いた場合、現実世界の何かが絵の中におさめられていると認識してもよいはずなのに、リヒターの場合は、感覚的に「写真がベースである」とわかるのだ。
これは、かなり不思議な感覚である。
ぜひ、一度実物を観てほしい。
誰もが、自分の感覚に新鮮さを覚えることだろう。
わたくし、10代の頃は、やたらとアートライブラリー(アートの専門書の図書館)や美術館に通っていた。
20代もやたらと美術館に通っていた。
1人で。
30代で起業してからも、行き詰まりを感じると1人で美術館を訪れていたように思う。
アーティストの仕事は、社会に対する問題提起であったりする。
つまり「問い」である。
当たり前だと思いながら過ごしている日常に対して、さまざまな角度から作品を通して「問い」が飛んでくる。
問われるこちら側としては、問いの視座が高すぎて、もはや何を問われているかすら分からない。
そもそも言語では問われていないので、作品と静かに対峙しながら感じるしかない。
でも、じっと、そこにいるだけで、なんだか自分の魂が喜ぶのだ。
アーティストという職業はとてつもなく胆力がいる。
なぜならば、この職業に必要な資質は、常軌を逸したレベルで生きることにガチであることなのだ。
そういうエネルギーが満ちている作品を前にすると、自分の中の何かがうずく。
そういう感覚が、私には必要。そして、そんな感覚が、好きなのである。
若かりし頃、アートの道を選んだ時、周りから「アートは食えないよ!」「アートは社会的に価値がないよ!」なんて、よく言われたけれど、私はすごく価値があると思う。
私は、生きることそのものがアートとも言えると考えている。
自分なりのものの見方をすること、自分なりの考えを表現することは、この不確実性の高い時代にとても役立つ。
先が見えない情勢。
去年うまくいったことが今年もうまくいくとは限らない世界。
予測不可能なパンデミック。
これまでの当たり前は、もう当たり前ではないと誰もが体感している。
そういった中で、アートな感覚はこれからを生きるヒントが沢山詰まっている。
私が仲間と一緒に企画開催しているアートのワークショップは、今回で6期目だ。嬉しい。
アートのエッセンスを凝縮させた内容になっている。自分で言うのもアレですが、本音を言うと、この講座、自分自身がまっさらな気持ちで受講したい。w
さいごに・・・
たまに美術館行くのは、必要だなあ。
本当、行けてよかった。
それでは、また🤗
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(ご縁のある方に届きますように😍)
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