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どこのゲーム会社に就職するか

前回はゲームを作る側か遊ぶ側かのノートを書きました。今回は作る側になりたいと決めた方へ向けて書きたいと思います。

その会社に就職できる・できない(合格・不合格)は別として、まずはエントリーからですよね。みなさんはとんなゲーム会社で働きたいでしょうか?いくつか分類しつつ、自分のやりたい事や考え方、働くスタイルに合ったゲーム会社を見つけるお手伝いになれば幸いです。

・会社の規模(超大手、大手、中小)
・給料
・勤務地(場所、オフィス、リモート)
・福利厚生
・休みのとりやすさ
・人間関係
・好み(好きなゲームを作っている会社)

①会社の規模

私の会社は「大手」に分類されます(一般的に会社の規模は社員数や資本金で決まります)。私は今の会社でしか働いたことがく、中小の開発現場の詳細までは分かりませんが、業務委託や共同開発があったり出向の方との雑談など、いろいろ知る機会はありました。

ときに超大手という分類をする場合があります。これは世界規模、売り上げも桁違いで、家庭用ゲームハードを発売したり、トリプルAタイトルを毎年のように発売する会社を指します(Sニー、N天堂、Tンセント、Aクティビジョン、Mイクロソフトなど)。これらの会社の人気や就職難易度が高いのは言うまでもなく、ワールドワイドに活躍したい自信のある方向けです。

大手とは有名かつ多くの人が知ってる名作を出している会社です。国内ならBンナム、Sクエニ、Cプコン、Sガ、Kナミ、Cイゲームスなどです。ゲームを遊ばない人からも知られていたり、ゲーム開発だけでなく、多種多様な事業展開をしています。
全社とは言いませんが、売り上げも多く、開発費も潤沢です。開発機材や環境も整っており、社内の経験値も高いと思います。新人教育などの制度もしっかりしているでしょう。”あの”大作やシリーズに関われるチャンスもありますし、メリットは多いと思います。
とはいえ、大失敗をしてリストラをしている年もあったりしますから、株価やIR資料をみて、過去から右肩上がりの成長かどうかだけでもみておく方が良いと思います。娯楽産業であるゲーム業界は浮き沈みが大きいのです。

中小とは、会社名はあまり知られていないけど発売してる作品は知っている会社が多いと思います。また、大手の作品の開発の一部を担当していたり、スタッフロールや、その会社のホームページの開発実績を見ると、あの有名タイトルはここが作っていたのかと驚く事もあります。
まずは会社のホームページの開発実績をみたり、どこかの大手グループなのかな?など調べると良いかと思います。
この数年で働き方改革も進んでいるとは思いますが、まだまだ労働環境や状況が厳しい現場もあるようです。自社発信のキャラやシリーズがなければ、大手の下請けになる事もあり、決まったものを決まったスケジュールで納品する作業になります。なかなか自分たちのオリジナリティー発揮する場は少ないかも知れません。

②給料

大手の方が高いところが多いと思います。昨年はどこも新卒30万円越えをアピールしていました。ですが、その中身をしっかりみている方はどれくらいいるでしょうか。見込み残業代、固定残業代込みだったり、退職金を含んでいたりするところもあります。それらを考慮し、以前の給料制度としてみたら、中小とあまり変わらない場合もあります。金額ではなく、給料制度を比較しましょう。

③勤務地

あまり気にしない方も多いと思いますが、実家の近くで働きたいなど、いろいろと都合がある方もいると思います。大手メーカーであれば、関東と関西、あるいは全国に拠点をもつ会社もあると思います。本社やメインの拠点はあるはずなのでチェックしましょう。例えばCプコンは大阪の会社ですから、関東で働きたいならエントリーする理由があまりないと思います。関西が本社で、東京にも支店がある場合もあると思いますが、業績が悪いと本社へ統合することも考えられます。私もオフィスを引越したことがあります。なので、その会社がどこの土地をメインに活動しているのか、会社の事業所一覧をみてみましょう。

④福利厚生

チェックする順番としては後の方になりがちですが、読み取れることは多いのでチェックしましょう。
ここにチカラを入れているということは、会社情報に紹介されていない部分でも良い話が多いと思います。独自の休暇制度や報奨金制度、特別なイベントなど仕事とは直接関係のない楽しみや、働きやすさを感じられると思います。
例えば私の会社も、外部には全くアピールしていないのですが、従業員限定セールのお知らせがきたり、某店のポイントカードが+1%されるみたいなのもあります。ゴールドカードの年会費を払ってくれたりも。生活費に助かることも多く、仮に他社と同じ給料であってもその分得してたりすることもあります。このあたりは大手メーカーの隠れた魅力です。

⑤休みのとりやすさ

ここもやはり大手ほど休みが取りやすいと思います。年間5日の有休消化は当たり前(法律)なのでそれ以外、年間の休日数はどこもあまり変わらないと思います。有給が1日でも多い会社を選ぶより、有給取得率や消化率を人事に尋ねてみてください。また、その数字が特定の部署(一番良い数字)なのか、会社全体の平均なのか、数字の裏もしっかり確認しましょう。
休みの取りやすさは次の項目の人間関係次第だったりもします。休むことを周囲に言いやすい空気だったり、部長・課長などが率先して休みをとったりしているかが大事です。が、これはなかなか外から見えないですし、1つの会社でも部署によることもあります。

⑥人間関係

なかなか働く部署を見ることは難しいですが、いくつか人間関係を見る(予想する)ことはできます。
一つはインターンシップに参加することです。直接、オフィスの中で一緒に働く人たちと会って、話をすることができます。静かな環境なのか、雑談が多い賑やかな現場なのか、このあたりは私の会社でも部署によって異なります。どちらがよい、とかはないので、将来自分が毎日そこにいることを想像できるかどうか、考えてみてください。
もう一つは人事部を観察することだと思います。私も今の会社に決めたのは、人事部の担当者の方の人柄がとても良かったからというのがあります。就職活動をしていると、いろんな人事部の人と会うと思いますが、会社の顔であり、社内の空気を表しているように思えました。なので、会社説明会を聞きに行った時に、人事部と開発現場の人が仲良く話していたり、質問に対してしっかり聞いてくれるかなど、人事部の方といろいろ話してみてください。
私の採用に関わった人事部の方は、毎年何百人のさまざまな人に会い、採用担当なので普段は全く関わることがないのに、今でも名前を覚えていてくて合えば雑談をしたりします。

⑦好み

最後は好みです。自分の好きなゲームを作りたいかどうかです。作りたいものを作れるのは幸せなことですが、当然ながら自分の思い通りに作れるとは限りません。
好きなゲームシリーズが急に方向転換して、自分の好みとは全く違う方向に進むかもしれません。

ちなみに私は特に好きな会社ではありませんでした。嫌ってはいませんでしたが、入社するまでこの会社のゲームを1本も買ったことはありませんでした。
面白い遊び(ゲーム)を作れる場所か、楽しく働けるか、一緒に働きたい人たちがいるかどうかが私にとっては大切であり、好みや給料よりも重視していました。
(某社は人事部へ電話で問い合わせをした時の雑な対応に良い気がせず、面接を辞退しました。)

みなさんは何を重視して会社を選びますか?
次回は面接など実際の私の就職活動体験について書いてみたいと思います。






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