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ビジネスマンも考えるべき、「リーダーの引き際」について

40’s Biz talkは法人営業やBtoBマーケティングが専門の40代男性2人、杉本浩一柳澤大介がお届けするポッドキャスト番組。

音声番組の内容を読みやすく要約してnoteでお届けしています。第36回は「バイデン撤退表明にみるリーダーの引き際について語ろう」です。

サマリー
・バイデン撤退とトランプ銃撃の関連を考える
・ビジネスマンにとっても引き際を考えるシーンは多い
・対照的な中田英寿とカズ、どちらに共感する?


それでは、本編の内容をお届けします。


バイデンさんの「引き際」を考察する

柳澤:今回のテーマは「バイデン撤退表明にみるリーダーの引き際について語ろう」です。最近の時事ネタですよね。

杉本:そうですね。バイデンさんは年をとって、スピーチや討論会でもトランプと比較した時に、うまく言えないとか、正直、大統領として大丈夫?っていうような。途中でこけちゃったりとかもあって。みんな引いた方がいいんじゃない?っていうところだったんですけど。

お年寄りだけじゃなくても、リーダーの引き際って一番難しいと思うんですよ。これって高齢者じゃなくて、普通のビジネスマンでもあること。

例えば成果が出なかったから、役員を下りなきゃいけないとか、事業がうまくいかないから畳まなきゃいけないとか、広義で言う撤退だと思うんですよね。これが一番難しくて。

だから、そういう意味でまとめて、引き際が難しいなって思ったんです。

柳澤:確かにね。バイデンさんが撤退表明する前に、トランプさんへの銃撃事件があったじゃないですか。トランプさんって持ってますよね。

杉本:そうそう!あれはすごいっすよね。だって、横向いていなかったら、頭を貫通してたんですよ。更にびっくりしたのは、その翌日にゴルフ行ったんでしょ、トランプさん。俺だったら絶対引きこもっちゃう。

柳澤:ねー。怖いですよね。

杉本:怖いでしょ。俺だったら、大統領室を出ないですよ。その神経がトランプさんすごいなって思いましたよね。普通は翌日にゴルフできないでしょ。ゴルフ場なんて狙撃されまくりじゃないですか。

あと耳撃たれて、血が出てるけれども、SPに抱えられるときに拳振り上げてさ。

柳澤:そう!あれすごいよね。

杉本:あれは普通できないよね。速攻で逃げるよ。しかもそのシーンを星条旗と一緒に撮られた。歴史的な一枚でしょ。

柳澤:だから、素であれが出たんですよね。

杉本:素じゃないと出せないでしょうね。

柳澤:クレイジーですよ。

杉本:そんなクレイジーな人が出てきたら、そりゃ勝てないと思うよ、バイデンさんも。バイデンの周りの人も当然そう思うよね。これはやばいっていうか、少なくとも他の人を立てないと無理だねって。

柳澤:バイデンさんの話に戻ると、撤退表明もその後ですよね。あれもいろいろタイミングが重なって引き金になったのかもしれないですね。

杉本:もともと撤退した方がいいよねっていう話はトランプさんの銃撃前もあったけれども、これは勝てないぞっていうのもあったし、銃撃が後押しになって、周りで説得する人の数も増えたじゃないですか。

民主党議員の方からも、撤退すべきっていう意見が徐々に増えた。かつ民主党支持者の中からも、「さよならジョー・バイデン」みたいな感じになっちゃって。

バイデンさんは引き際のことは正直考えてたんじゃないかな。いろんな人が言ってますけども、引き際でどういうふうに他者から見えるかっていうところ、いわゆるブランディングをよく考えてやってたと思うんだよね。

この引き際って本人もわかってると思うんです。だけど、引けない。

実はビジネスパーソンでも「成果出てないな、こうやった方がいいな」ってわかってるけど引けないっていうパターンが多いと思ってて。そのときに何らかの理由をつけて引くのっていろんなシーンであるんじゃないかな。

ビジネスマンにとっての引き際とは

柳澤:ビジネスでの引き際だと、社長が会長になって副社長を社長に抜擢するとか、外部から後任を招聘するとか。僕たちは40代前半で、引き際には早い年代ですけど、杉本さんはそういう経験あります?

杉本:ありますよ。例えば自分が担当していた事業部で、更に高い売り上げを求められるっていうふうになったときに、「たぶんこれは他の事業部と一緒になった方がいいな」だったり。

つまり事業フェーズの変化に応じて、当初組成した組織に求められるものが変わる。それに応じて自分もそうだし、自分の部下のスキルにも求められるものが変わる状況ってあると思うんです。

このスキルのメンバーはこっちの部署に行った方がいいし、私自身はこっちの方に行った方がいいなってことがあった。事業フェーズの変化に従って組織を解体しなければいけないイミングがあって、実際に組織を分けたんですよね、上の人と話して。これが、私が経験した引き際。

そのときはすごく悩みました。ただ一方で、変な話ですけど、その部署としてもっとできることはあるんじゃないかとか、組織の中で影響力を出していくときには人が多い方がいいんじゃないか、だから何とかやっていくほうがいいんじゃないかっていう思いもありました。

特に成長著しいベンチャーだと、そういうタイミングってよく出てくると思うんですよ。

例えば、組織再編でマネージャーがいちメンバーになるとか。一般的な企業から見たら降格みたいな感じかもしれないけれども。

いまのメガベンチャーって、頻繁に異動があるじゃないですか?で、そうなったときに、事業責任者の役職から降りていくこと、「降りていく」っていう言い方は違うかもしれないですけど、自分から降りるのってある種の難しさがあると思うんだよね。

柳澤:会社員がその判断をするのは難しいですね。

杉本:だけど、そういうことが認められるような組織体、組織文化のほうがいいんじゃないかと思います。事実、そういうのってメガベンチャーとかスタートアップだと良く見ますし、でも世の中ではまだ認められていない。

こういう話がバイデンの引き際を見ていて、つながったんですよ。引くって難しくないですか。

柳澤:確かにね、引き際は難しいですよね。バイデンさんの件はまた次元が違うけど、高齢だからっていうのは一般的にあるし。杉本さんの例だと、割と日常的にあるじゃないですか。

それって、頭ではわかってるけど、会社での自分の立場を考えると、それが正しくて会社のためだと思っても、自分からはなかなか言い出せないことはありますよね。

杉本:そうなんですよ。だってついてきてくれた部下もいるわけですから。

次元が違いますけど、ユニクロの柳井さんとか、サイバーエージェントの藤田さんとか、ソフトバンクの孫さんとか、稀代の経営者みたいな人っているじゃないですか。本当に後継者問題は大変だと思うんですけど。

やっぱり彼らも引き際はしっかり考えるべきだと思いますよ。ずーっと社長していくのは難しいんで。お前どの立場で言ってるんだ? なのかもしんないけど。

柳澤:藤田さんはまだ若いけど、永守さんは後継者だ!って連れてきた人をしょっちゅう変えてるからね。

杉本:藤田さんは明確に後継者を育てるって今の段階で言い出してる。後継者問題ってそれこそ株価とか、会社全体を見たときのリスクとして捉えられますよね。

逆に言うと、そういう後継者問題がないサラリーマン社長が上手くやってて事業伸びてるほうが、投資家からすると投資しやすいんだろうなとかも思ったりする。

柳澤:キーエンスはそうなってますよ。創業者がいて、後継者は全員親族じゃなくて、生え抜きの社員からの抜擢。

杉本:素晴らしいですよね。それがないと、特に上場企業だとリスクになると思います。だってソフトバンクは孫さんがいなくなったら株価が下がりそうじゃないですか。

柳澤:確かに、ソフトバンクの株は孫さんいなくなったらガタ落ちするだろうな。一時期、何でしたっけ。副社長ですごいの連れてきましたよね。

杉本:ニケシュ・アローラさん。インドの方。

引き際で考える、中田英寿とカズの違い

柳澤:サッカーの中田とカズの引き際って対極的だなと思って。

サッカーを知らない方でもこの二人はさすがに知ってるじゃないですか。中田は海外でプレーしていて、一番いい状態の30歳前後で辞めてますよね。

一方でカズはいま60歳手前になってもやってるわけですよ。本人たちはそれぞれ幸福度高く生きていそうですけど、一般的には中田の方が美しいっていうかね、引き際的には。

杉本:そうですね。一方でやっぱりカズに勇気をもらう。勇気のもらい方でいくとカズじゃないですか。歳をとっても現役であり続けるみたいな美しさもあるって考える人もいますよね。

ずっとしがみついてるっていう言う人もいるかもしれないけど、でもそこで最前線で頑張り続けるって、人生100年時代の星みたいな感じだったりもしません?

柳澤:需要がなければプロでやれないわけですからね。

杉本:カズはCMにも出てるじゃないですか。っていうことはカズの生き様って、一般消費者に受け入れられて好感度高いんですよね。

柳澤:そう。僕らからするとそういう美学があるじゃないですか。サッカーっていう激しいスポーツで、現役でいられるのはが20代中盤ぐらいのところを倍以上やってる。

カズが在籍していた海外リーグの試合を見てたら、カズが途中出場したんですよね。そしたらそのチームのメンバーが「マジかよ?」って顔してるわけですよ。要はカズが出たら俺たち勝てねえじゃねえかよみたいな。

杉本:あ、そういうこと?

柳澤:フィジカルが衰えてるので、足の速さとかキレはないわけですよ。カズが来ることによってファンが増えたりチケットの売り上げが増えるけど、チームのメンバーとしては思うところはあるんでしょうね。

杉本:なるほどね。厳しいね。

柳澤:だって、そりゃそうですよ。20代の選手と50代の選手だと全然動きが違いますよ。

杉本:そりゃそうだ。それつらいな、でも。

柳澤:海外の選手はカズにそんなに思い入れがあるわけじゃないから。生活をかけて戦ってる20代の選手からすると、勝敗は死活問題なので。

杉本:いやーわかるわー。なるほどね。老兵は去るのみっていうことはあるよね。それはやっぱり引き際か。

柳澤:でもカズが日本に戻ってきた。日本だったらリスペクトされてるから、いいかもしれないけど。

杉本:そうですよね。下手すると孫と一緒に試合するみたいなものだよね。すごいな。


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