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営業あるある。“塩対応のお客さん”との商談ってどうしてる?

40’s Biz talkは法人営業やBtoBマーケティングが専門の40代男性2人、杉本浩一柳澤大介がお届けするポッドキャスト番組。

音声番組の内容を読みやすく要約してnoteでお届けしています。第50回は「塩対応のお客との商談ってどうしてる?」です。

サマリー
柳澤さんが最近あった塩対応の商談シーンを振り返る
塩対応の相手には早々に引き上げるか、爪痕を残す
杉本さんは塩対応された後、仕事につながったことも


それでは、本編の内容をお届けします。


いかにも雲行きが怪しかった商談

柳澤:今回のテーマは「塩対応のお客との商談ってどうしてる?」です。もちろん20代の時とかに比べると減ってはきますよ。圧倒的に減ってるんですけど、最近あったんです、塩対応が。

杉本:はい、お願いします。

柳澤:つい先日、あるお客さんと商談した時の話です。うちのマーケティング部門からDMを送ったんですよ。DMを受け取った役員の秘書の方から連絡があったんです。一度話を聞きたいって。

で、実際に話したんです。5月かな。B2B SaaSのスタートアップで伸びているんですけど、その役員は営業責任者だったんですよ。その役員の方とアシスタントの女性が同席して。商談したら「いいね!」ってなったんです。うちも実はマーケティングに課題を抱えてて、柳澤さんにぜひサポートしていただきたいと。

その方は営業のスペシャリストなんですけど、僕の商談も褒めていただいて。「さすがですね!長年やってるだけありますね」みたいな。掴みはバッチリなわけですよ。ただ、その方だけでは決められないんで、今回はマーケティングの話なので、マーケティング責任者をおつなぎするので、その者に直接話してもらえませんか?って。

5月時点でマーケ責任者が6月まで海外出張してるんで、じゃあ7月になったらみたいになって。で、そこからが雲行きが怪しくて、7月になったらなったで、海外出張が伸びてますと。8月の頭になったら、あ、すみません、連絡忘れてたと。その時点で5月からだいぶ過ぎてるじゃないですか。

結局つないではもらえたんですよ。マーケティング責任者のアシスタントから8月のお盆前にメールが来て。僕はお盆に入っちゃうから早く連絡しなきゃなと思って、その日の午後イチぐらいに返信したら、返信が来たのがそこから3週間後。だいぶ遅いじゃないですか。

商談は9月の頭にやったんです。紹介してもらってから1ヶ月後。そもそも5月に営業責任者と商談して、これだけ時間かかってる時点で雲行きが怪しいじゃないですか。

杉本:まあ、そうですね。

柳澤:その会社は主に国内向けにビジネスをしているんです。2ヶ月も不在にしてるマーケティング責任者で大丈夫?って思うじゃないですか。そんなモヤモヤした中でZoomに入ったら、アシスタントはいるけどマーケティング責任者の方はいないんです。

その時点で僕はおかしいことに気づいたんです。アシスタントの方が、前に営業責任者の時に出てきたアシスタントの人と系統が同じ女性だったんです。きれい目な感じの方。双子かなって思うぐらい似たタイプなんですよ。

で、何々さんいらっしゃらないですか?って聞いたら、あ、来るんでお待ちくださいね。で、5分後ぐらいに登場したんです。CMOの何々ですと。マーケティング責任者とは聞いてたんですけど、あ、CMOなんだって。

僕も気を使うわけですよ。マーケティングに課題があるっていうのをCMOを前にして言うとトゲがあるじゃないですか。その方の仕事を否定してるみたいになる。

僕が「5月に商談をさせていただいた時に、提案内容にニーズがあるっていうお話だったんですけども、お話って聞かれてますか?」「いや、ほぼ聞いてないです」みたいな。

僕がわかりました。改めてどんな内容だったかっていうのをご説明すると、御社の場合だとこれこれこういう事業をやっていて、商材がいくつかあるんですども、メイン商材はAっていう商材で、実はドアノックの商材のBっていうものがあると。

で、BっていうホリゾンタルSaaSは低価格で多くの企業に使っていただけるんで、商品Bを軸にドアノックで入っていって、商品Aでクロスセルやアップセルをしていくっていう戦略だと伺ってますと。

前回お話を伺った限りだと、これまではパートナーセールスで事業を伸ばしていた。要は代理店さんからのご紹介。ほぼ人脈営業に近い形なんですけども、いよいよ面を取っていこうっていう時にそれだけだときつい。一方で、デジタルマーケティングはほぼ未着手で知見もないんで、サポートをしてほしいって(営業責任者)さんがおっしゃってたんです。

僕が「デジタルマーケティング、できてないですよね?」って言うと棘があるので、「(営業責任者)さんがおっしゃってたんですけども、お間違いないですか?」みたいな感じで言ったら、なにかスカした感じなんですよ。で、その時点で「ん」?ってなるじゃないですか。

「それは確かにそうですね」と。で、何ができるんですか?みたいな感じを言ってきたんで、詳細を説明したんですけど、常に上からの感じなわけです。

明らかに興味がない態度を取る人

柳澤:説明してる時にリアクションしない人っているじゃないですか、たまに。

杉本:います、います。

柳澤:そういう人だったんですよ。僕は商談で意図的に間を取るんですけど、相槌や質問がない。明らかに興味がないのが伝わってくる。僕は提案時に価格も意図的に言わなかったんです。興味があれば聞いてくるじゃないですか。それも聞いてこない。

提案が終わった後、マーケ責任者がなんて言ったかっていうと、「柳澤さんから見たうちのビジネスの課題とか、柳澤さんだったらどうしたらいいと思うか教えて下さい」って言ってくるんですよ。

前回、(営業責任者)さんからもお伺いしましたけど、これまでこういうふうに事業を伸ばされてきたけど、パートナーセールスだと限界がある。だから、伸びしろのあるデジタルマーケティングをちゃんとやって、面で取っていく必要があると思いますよね、と。

ただ、闇雲にデジタルマーケティングをやっても意味がないので、まずターゲットを絞りましょう。要は前回のヒアリング内容を元に話したんですよ。

「いやいやいや、それは柳澤さんは聞いたからそうやって言えるじゃないですか。前回のヒアリングは一旦なしで、柳澤さんが思うことを言ってください」と。なかなか、ないじゃないですか、それって。

さらに「ちょっと待ってね」って言い出して、電話がかかってきたみたいで2〜3分して戻ってきたんですよ。これやばいな、この人と仕事巣ると炎上すると思ったんで。

あ、わかりました。(マーケ責任者)さんとお話をお伺いしたところ、たぶん(マーケ責任者)さんはすごい業界の知見もありますし、たぶんすでに打とうと思われてる施策もいくつかあるとお見受けします、と。

正直、私がサポートしてもあんまりお力になれないと思うんで、今後何かあったらご連絡くださいって引いたんですよ。

そしたら、「いやいやいや、ちょっと待って」って。いいサービスだと思うんで検討したいですと言い出した。まずいと思ったんでしょうね。一応、資料送ったけど特に音沙汰もないんですけども、たぶん僕がどういう人だっていうのもたぶん何にも知らないんだと思います。

杉本:あーなるほどなるほど。

柳澤:こんな塩対応があって。女性のサポートの人も、言ってみればお飾りなんですよ。綺麗どころを揃えている。

だからこの会社、ちょっと危ないかも…?と思って。だってスタートアップでそんなに儲かってもない中でそういうね。前の営業責任者のサポートの人も、僕が商談した翌月に辞めてるんですよ。メールが届きませんでしたってくるんで、辞めてるからそうなってるわけです。

杉本:そうですね。あまりお付き合いをしない方がいいかもしれないっていうか。

柳澤:だから変わった人っているなと思って。

売り込み型の営業だと塩対応は日常茶飯事

杉本:僕が最近あったところでいくと、うちは教育のサービスを提供してるんだけれども、コンサルの派遣だと間違えてる人がいたんです。その食い違いみたいなところで。

最初の反応でわかるんですよね。若手の人がたぶん間違えたんです。でも上司が3人出席しちゃってるんですよ。

こういうサービスなんですけどって言ったときに、向こうの課題感は教育とかじゃなくて、今まさに必要なツールの改善サービスみたいなのを求めてたんです。

うちはそうじゃないですっていうところでまず食い違いがあって、どちらかというとたぶん向こうの人が間違えちゃったのかなって。そういうときに塩対応っていうか、もう入りから間違えてるので。

「弊社をどういうご認識でしたか?」って聞いて、うちのサービスのこと、ツールの改善のコンサルティングとかだと思ってますかね?って聞いたら、すいません、そうだと思ってましたって。

塩対応っていうか、向こうが期待している課題解決をしてくれる人じゃないんだなって最初にわかったので、すぐ終わったっていう感じ。

でもBDR(新規開拓)的にこっちから売り込んでいって、興味を持って話を聞いてくださいの状態だと、塩対応なんて頻繁にありますよね。

向こうがまったく興味ない状態から、興味を喚起しなければいけないみたいなケースってだいたい塩対応で。そういうときには、塩対応が前提だっていう状態であれば、その心持ちでいくので、塩対応されても特に落ち込むこともないし。

むしろ塩対応のところからちょっとでも興味持ってもらったら勝ちだなっていうふうに思って、マインドを作り変えてましたね。

仮に塩対応で来たとするじゃないですか。上からの場合もあるし、引き継がれて興味もないなっていう場合もあるし、パーティーの時のご挨拶とかで名刺交換していて、相手が別にこっちのことも知らないし、興味も持ってなかったけれどもっていうときに相手からお?って思われるような話とかをして、少しでも爪痕を残したら勝ちだなって思うようにしてる。

柳澤:BDRだと特にそうですよね。

塩対応も爪痕を残せば、後で良いことがある

杉本:BDRをやってた人はそういうのが来ても、特に何の痛みもないっていう感じはあって。仕事は来ないかもしれないし、何の返信もないかもしれないけれども、今日聞いた話が役立ったらいいなっていう、そういう意味では1つエピソードがあって。

もともと知り合いではあったんだけれども、自社の商品には興味がないっていうことがわかっているお客さんが、出席したパーティーにいたんですよ。その時に別にここからビジネスは作れそうにないなっていう感覚は何となくわかるんですよ。

ちょうど自分が読んだ本で、最高の学習の仕方みたいな本を読んだんですよ。勉強するときって、マーカー引くとか赤ペンで引くとかってあるじゃないですか。あれって実は論文では意味ないらしいですよっていうような話とかをしたら、すごい喜んでくれて。

へー!みたいな、意味ないんだみたいな話で盛り上がった結果、その人とはすごく仲良くなって。やり取りするといい感じで返してくれる関係になった。

あの時はまったく意味なかったけれども、転職した会社で導入してもらえることってあるじゃないですか。塩対応でその時にはご縁がなかったけれども、いずれ実はそれが仕事になるみたいな話ってすごく経験してきているので。

だから塩対応の時にも、後であの時っていうふうに思い出してもらった結果、仕事になったりとか人生に良い影響がある。お互いにそういうことを願って仕事をしていますね。


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