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鬱が治りかけの時やっちゃダメな事って?

鬱病や、定期的に鬱状態になる人がこの時代、この世の中には沢山いると思う。
その中でも特に、鬱病の回復傾向にある人がしてはいけないことについて触れていこうかと思う。

まずは、専門家による、鬱の時やってはいけないと言われていることをまず挙げていきたいと思う。
①旅行
②引越し
③高額な買い物
④資格の勉強
⑤夜更かしをする
⑥会社を辞める決断をする
⑦断薬する

この中で特に、④を掘り下げていきたいと思う。
④をしてしまう理由としては、鬱の人の「休養中で暇だからこそ時間を有効活用したい」という気持ちがある。しかし、鬱の人の感じる暇は、健常な人が暇だと感じて動くのと同じ体力で動けるようなものでは無い事を分かっていただきたい。回復傾向にあるからと言って、そのエネルギーは頻繁にガス欠を起こす。

ところで、鬱病になった理由のひとつとして認知の歪みがある場合が多いと思う。だから鬱病の回復とは、以前の状態に戻ることではなく、新たなステップアップした人間に生まれ変わることだと私は思っている。

しかし、だからと言って向上心のままに突っ走るのは危険だ。
頭はプランニングをする。この先の、人生の想定をし、その為に必要な行為をしばしば自分に課してくる。
それはある程度、回復段階では叶えられることもあるかもしれない。
しかし頭でいくら答えが出ていても、心と体が付いてくるかは別問題だ。ガス欠を起こさないように用心しなければならない。向上心ファーストでなく、サステナブルかどうか?をファーストに考えよう。

体がいくら起きていて、暇であろうが、健常者と同じペースで事を進められない事は確かにジレンマだ。しかし無理をすると症状を悪化させてしまう。

鬱状態が酷い時は、好きな物もやりたい事も何も無く体が重く文字通り何も出来ない。
が実は、回復傾向にある時の方が問題だ。
回復段階のメンタルは非常に不安定で、その期間に自死してしまう人も実際に多いとされている。

説明すると、少し病状が改善すると、今までとは違う健全な視点で物事を見られる時間や期間というのが増えてくる。しかし鬱病に至るまでに形成してきた長年の認知の歪みがそれを鬱に引き戻す。あるいはその歪みによって生じた不利益、失敗、過ち、損失などを健全な気持ちで真正面から受け止める事になる。
これはかなり辛い。
でもそれは自分の認知が健全になった証拠!と自分を認めてあげよう。

でも辛い事には変わりないので、そういう時は薬を飲んでほとんど寝る以外ない。

でその期間がすぎたら、「何かを楽しめる心」というのが少し戻ってくる。それは別にスポーツとか旅行とか語学とかそういう”レベルの高い”「趣味」と呼べるものではなく、単に面白い動画を見て笑えるとか、人の冗談に笑えるとかそういうレベルである。
鬱状態だと頭がろくに働かないので、私の場合はめちゃくちゃくだらない下ネタ芸人のYouTubeばかり見ていた。
別に趣味なんてものは、あなたが上流階級に所属してる訳でもない限り、誰に揶揄されるものでもないのである。というより疲れてる時に上等な趣味を持つことは難しい。多分始めたとして、続かない。そしてより自己嫌悪に陥るだろう。

あと人付き合い。とにかく疲れている時は、人付き合いが死ぬほど面倒臭い。しかも自分が鬱により人生において社会的に遅れを取っているなら尚更、人と関わるのが苦痛になってくる。
でもそれも仕方ない。自分が弱ってる時に関わる人間関係は、あまり質が良くない事も多いし、質の低い他人のせいで自分の病状が悪化するのは迷惑すぎる。
かと言って向上心の高い場所、例えばボランティアグループなどに参加するのもオススメしない。
こういう時は、「何となく関われるパートのおばちゃん」的存在と軽く言葉を交わす程度の社会性を持ってるだけで十分じゃないかと思う。
また、依存気質のある人は、弱っている時に似たような人と依存関係を築きやすいが、それも健康を害するので、気付いた時に「私の精神の成長(特に自立心)が試されている!」と考えた方がいいと思う。

あとは、下ネタコント動画以上のものを観る気力が湧けば、映画や本を読んでみる。
回復段階においては、自分の好きな事しか出来ないらしいので、そこに罪悪感を感じる必要は無い。もし仮に遊んでばかりと揶揄されても、その人間が無知なだけなので好きな事だけをやっていて欲しい。それが回復に繋がるので。

あと仕事。簡単な、続けられる(サステナブルな)仕事をする。
将来設計のことを考えると、資格を取らないと(④)とか将来活かせる職に就かないと、とか考えるかもしれない。
考えなくていい。将来設計の中に安定して健全なメンタルの保証が入っていなければそんな事を考えるのはリスキーすぎる。
とりあえず継続出来そうな仕事に就いているだけでも、精神的安定は得られる。
あと欝の期間が長かったので就労に不安があるという人は、とりあえずバイトか作業所に行ってみればいいと思う。私は日本の福祉業界が嫌いなので普通にバイトしている。

あなたの最大の資本は健康で、資格などは二の次だということを忘れずに。心の回復には辛抱強いエネルギーを要するが、回復曲線という医療用語がある通り、治らない訳では無い。

というわけで、少し乱文になってしまったが、誰かしらにとって、何かよい参考になれば。


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