「こわい週末」。2022.1.22.
今日も空気が冷たい。
寒い。
東京都内の新規感染者は、日に日に増えていく1週間だった。
こういう「最多更新」は、こわい。
病院の前
午前9時前に家を出て、道路が日陰で寒かったせいと、電車の時刻が迫っていることもあって、いつもよりも小走りで駅へ向かう。
その途中で、自転車の警官が、二人の中年男性に、何か話を聞いている。
病院の前には、もう3人並んでいる。久しぶりの多さだった。
駅のそばの牛丼屋には、2人の客がいるのが見える。
駅のついて、ホームには10人以上の人が、わりと一列になって整然と並んでいる。今日は、先週と比べると、小さい子供がいない。
アルコール
電車に乗ると、窓は少し開いている。
車内は、静かなまま、進んでいく。
私鉄の終点で降りて、電車を乗り換える。
人が多い。
流れも早い。
次の改札に入ったところのアルコールポンプを、今日も私だけが使っている。手が冷える。
電車が来て、乗り込む。
今日は、窓も開いている。
フェイスガード
くしゃみの声が聞こえる。
車両の一番隅の優先席で、マスクを2重につけて、さらにフェイスガードも装着している若い男性が眠っていた。久しぶりに、そういう姿の人を見た。たぶん、人と距離をとるために、一番すみの位置の席に座っているのだろう。
静かな車内。
また、くしゃみが響く。
気がついたら、フェイスガードをしていた男性が歩いてきて、そばに立った。
おそらく、くしゃみの人から、距離をとって移動してきたのだろう、と思ったけれど、急にそばに来ると、ちょっと驚く。
大きな駅に着いたら、フェイスガードの男性も、全身を黒でまとめたおしゃれに見える若い男性も降りていった。
車内は、かなり空いて、距離をとって、座れた。
ドアの上の小さな画面に、埼玉県のPCR検査無料のお知らせ、という大事な言葉が、流れていった。
工事
目的の駅で降りる。
道路を歩く。
駅前には、赤と白のクレーンが、あちこちに何台もあって、そういえば、コロナ禍になってから2年くらいが経つけれど、とにかくビルを建て続けていたことを、改めて思う。
カーン、カーン、カーン、という何か工事に関する音が響く。ちょっとだけ不規則で、人間が作業をしている感触が伝わってくる。
気がついたら、ビルがまたたくさん建っているのだろう。
ワクチン
公共の建物には、今日もワクチン接種の案内のため、人が立っている。案内板には、3回目のワクチンは、2021年の6月22日以降の方。というような文字がある。
その期間に関して、もっと短くした方がいいといった、いろいろな意見があるようだけど、今のところはまだ「7ヶ月」で変わらないようだ。
違う世界
最近、読んだ本↑で、もちろんフィクションだけど、2021年の1月の頃の病院の現場と思われる描写を読んだ。
それで、想像も難しい、信じられないような困難があったのを、ほんの少し想像できたのだけど、今も、感染したら、全く違う世界に急に連れていかれるということもイメージできた。だけど、そうでなければ、コロナと関係ない時間が続くような気がするのだろう、とも思った。
用事が終わり、午後4時過ぎに、また、朝降りた駅へ向かう。
穏やかな夕方。
薄いだいだい色に包まれているように思える。
感染が増大しているせいか、このくらいの時刻に見かける飛行機が、全く見当たらない。
駅に着くと、そんなにいつもと変わらないように見える。
ホームにいると、やっぱり、感染者が1万人に迫るような状況が、別の世界のように感じる。
ニュース
ドアの上の小さい画面にニュースが流れる。
年金引き下げ
まん延防止等重点措置 4都県
基幹統計データ 書き換え
寒立馬
一足早く 桜
車両は空いていて、距離をとって座れた。
帰りも小さい子供がいない。
また自粛の時間になっていくのだろうか。
オミクロン株
窓は開いている。
静かなまま電車は進む。
今も感染した場合と、そうでないときは、全く違うのだろう、と思う。
今回の感染は爆発的に増えているのだけど、オミクロン株は、感染しても軽症だから、本当にインフルエンザと変わらないのではないか。その一方で、今は若年層が多く感染しているから、これから高齢者層に広がっていったとしたら、やはり結果として重症化の患者が増えるかもしれない。
どうなるのか分からないまま、時間は進み、そのうちにやっぱり感染者は、増え続けている。そうであれば、やっぱり未知の怖さはあって、そして、死亡者が少ないと言われても、それは単に数字であって、自分や自分の周囲の人間が重症化しない保証もないから、今も、感染しないように気をつけるしかない。
それもあって、電車を降りて、朝と同じ駅で、また一人だけアルコールの除菌をしている。
少し日が伸びたせいか、家に帰るまで、暗くなり切らずに、ずっと穏やかな夕方のままだった。
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