「読書感想 50回」の、ベスト5。
1年間、noteを続けてきて、ほぼ毎週、土曜日に「読書感想」として、読んだ本のことを書いてきました。最初は、この「読書感想」をnoteの中心にしようと思っていたのですが、書いているうちに、他にもいろいろなことを書きたくなって、noteが続いています。
ところで、個人的なことに過ぎませんが、その「読書感想」が、先週で、ちょうど50回目を迎えることができました。
このnoteにはダッシュボードがあり、「ビュー」数によって、どのくらい読まれたかの目安になります。投稿した時期によって差が出るので、正確とは言えないかもしれませんが、現時点での「読書感想 ベスト5ビュー」を、お伝えしようと思います。
もちろん、紹介した作品そのもののランクというのではなく、あくまでも、私が書いた「読書感想」での順位になることを、ご了承ください。(1位が、私の「読書感想50本」の中で、最も多くビュー数を記録した記事です)。
第5位
この本を紹介した「読書感想」は、予想以上に多くの人に読んでもらえた印象があります。それだけ、SNSが身近で切実なものになっているという感触がありました。
ツイッターなどでの「怒り」は、自然な感情ではなくて、それは依存に近いものではないか、といった見立てが、この著作の中で展開されているのですが、それは、インターネット上での「怒り」を膨大に浴びた経験のある著者だからこそ、見えてきたことなのではないか、と思いました。
ここで提示された課題は、まだ未解決のままだと思います。
第4位
あくまでも事実を元にしたフィクションですが、「東大生」に象徴される現代の優等生のしんどさや、もろいプライドがゆえに暴走もしやすい怖さが、これだけ描かれている凄みを感じた作品でした。
この作品↑は、全く別の著者で、しかも官僚のことを書いたノンフィクションですが、『彼女は頭が悪いから』に出てくる「東大生」と一直線につながっているように思えたので、姫野カオルコ氏の作品の後に読むと、より理解できるような気がしました。
第3位
考えることの大事さ。自然に頭がいいことの気持ちよさ。そんなことを思わせてくれた本でした。さらに、人によって、違う読み方ができる幅の広い豊かさもあると思います。
大学院生が、修士論文の締め切りの時期に様々なことに遭遇する。あらすじとしては、そんな風にまとめられるのでしょうけれど、こうしたストーリー説明では、予想もつかないような読後感があると思います。
同じ著者の本↑です。
今のように、先が分からない時こそ、勉強しよう、と決意される方も多いと思いますが、そうした方にとっては、必読の書ではないでしょうか。
本当に勉強するとは、身につけるというよりは、自分をいったん壊して、変わっていく痛みを伴うもの、という、とても本質的なことが、納得できるのでは、と思います。
第2位
2010年に起きた「大阪二児置き去り死事件」のルポルタージュです。2人の幼い子供を部屋に置き去りにし、死なせてしまった事件で、その報道を知った時には、その母親は、私には「モンスター」に思えました。
この本を読んで、その印象は全く変わりました。同時に、環境の怖さと理不尽さを思いました。
この本↑は、2018年、「目黒区虐待死事件」の当事者である、母親の書いた本です。読後の印象は、比べることではないと思いますが、『ルポ虐待 大阪二児置き去り死事件」と、似ていました。
この著書は、この記事↓で教えてもらいました。
第1位
これは、2020年に世界がコロナ禍に覆われてから、おそらく世界の中でも、最も早く書かれた「コロナ関連本」のうちの1冊だと思います。
今読んでも、違和感がなく、そして、少し冷静になるような感じがします。この状況の中でなければ、書かれることがなかったジャーナリスティックな本だと思いますが、著者の科学的な思考が、有効期限を長くしているようにも感じます。
日本国内での「コロナ禍」に関しては、2020年の3月のことについて、植本一子氏が書いた「個人的な三月 コロナジャーナル」↑が、かなり「早い」作品だと思います。
「コロナ禍」と言われ始めた頃の、著者の個人的で身の回りの事柄が描かれているのですが、それが、「あの頃」を思い出せれば、誰にでも覚えのあるような普遍的な感情ともつながっているように思え、貴重な記録だと思います。
これからも「読書感想」は続けていくと思います。
よろしかったら、読んでいただければ、うれしいです。
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