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オススメの本に手書き帯を巻いてもらった話

私は度々「天狼院書店」という本屋さんにお世話になっています。

天狼院書店さんは本を売るだけでなく「READING LIFEの提供」、すなわち本の先にある体験も提供している本屋さん。全国に10店舗を展開しており、それぞれの地域やオンラインでさまざまな部活やゼミの活動をされています。

その中のひとつが『読書クラブ』です。その名の通り「本を読む」クラブなのですが、ただ読むだけでなく、お互いに本を紹介し合う読書会も企画されています。

私自身は読書クラブには所属していないのですが、フォトイベントによく参加していることから、スタッフさんに「興味があればどうですか?」とお声掛けをいただき、10月10日に行われた『新ファナティック読書会』に参加させていただきました。

ファナティックとは熱狂的という意味。この会では、テーマに沿って自分がオススメしたい本を熱狂的にプレゼンします。そして、会場ごとに優勝を決定し、優勝者が紹介した作品は『天狼院読書クラブ大賞』にエントリーすることができるのです。

私が参加した10月10日の新ファナティック読書会のテーマは「これだから読書はやめられないと思った本」。急遽の参加だったため、聞き専でもいいと言われていたのですが、せっかくなので最近読んだ本で一番衝撃を受けた小説を持って行くことにしました。

その本は加藤シゲアキさんが書いた『オルタネート』という小説です。直木賞候補になったり、第42回吉川英治文学新人賞を受賞したりして話題になっていたので、タイトルは聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

しかしその一方で、作者の肩書きから敬遠されている方もいらっしゃるかもしれません。作者である加藤シゲアキさんはジャニーズのアイドルグループ・NEWSのメンバーとして活動をされています。当然「アイドルが書いた小説なんて」と思われることも多いはずです。私は昔から加藤さんが雑誌やウェブで連載していたエッセイが好きだったので、彼が小説家デビューした時は本当に嬉しかったですし、彼の紡ぐ文章は素晴らしいと思っています。それは処女作『ピンクとグレー』の時から変わらず、今までの作品は全てオススメしたい作品です。

とはいえ、そんな私でも最新作『オルタネート』を読んだ時は「えっ!この人ってこんな話が書けちゃうの!?」と新鮮に驚いてしまいました。それほど、この『オルタネート』という作品は過去の作品をはるかに凌駕する傑作だったのです。

なので、どうしても加藤シゲアキさんがアイドルだから彼の小説を読む気になれないと思っている人にこそ読んでほしいと強く思いました。きっと『オルタネート』を読めば、いい意味で裏切られると思うのです。そして、読んでいただけたら彼がアイドルであることなど関係ないということがお分かりいただけると思います。加藤シゲアキさんは、正真正銘の作家さんなのです。

そんな想いを胸に『オルタネート』の魅力を新ファナティック読書会で語ったところ、なんと「福岡・名古屋・通信合同会場」で優勝することができました。他の方が紹介されていた作品も本当に魅力的なものばかりで、私も読んでみたいと思う作品がたくさんありましたが、その中で一番に選んでいただいたことは光栄でした。なんと言っても、その回は天狼院書店の店主である三浦さんが福岡会場にいらっしゃったのですが、とても興味を持っていただき、「直木賞にノミネートされていたからタイトルは知っていたけれど、こんなに読んでみたいと思える作品だったとは思わなかった」というようなことを言っていただけたのは本当に嬉しかったです。そんな訳で、『オルタネート』は見事に天狼院読書クラブ大賞にエントリーすることができました。

現在、全国の天狼院書店さんには天狼院読書クラブ大賞エントリー作品の棚が設けてあり、そこに私が手書きした帯が巻かれた『オルタネート』を販売していただいております。

これは福岡天狼院さんの棚。この後、また10冊ほど追加で入荷されるそうです。さらに、帯にもQRコードがついているのですが、私のプレゼン動画もご覧いただくことができるようになっています。

冷静になって見返してみれば、かなり拙いプレゼンではありますが、一生懸命語っております。まだ『オルタネート』を読んだことがないという方には、ぜひこれを機会に興味を持っていただけると嬉しいです。

そして、もしお住まいの地域に天狼院書店があるという方にはぜひ、店舗に足を運んでいただいて、私の手書き帯が巻かれた『オルタネート』をお手に取っていただけると幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

いただいたサポートで写真に関する講座代・フィルム代・現像代・機材代に充てたいと思います。私の「写真家になりたい」という夢を応援してくださる方がいらっしゃいましたら、サポートいただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。