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食べ塾94:これから儲かる飲食店は安い・本物・豪華3つのキーワードで大満足してもらえることと思います!

 これからの半年~1年間はウィズコロナ・アフターコロナのロードを通過して、コロナ禍時代とはまた少し変化した世の中に変るかと思います。
飲食店研究者として、これからもっと繁盛する飲食店になるためには、
何が必要かを考えてみました。

キーワードは、生活防衛感を満たしてくれる「安い」こと、そして高くても期待通りの「本物の価値」を提供されて、味わい、付加価値込みで支払うお金とバランスが取れること、そして何かと制約が出てきた生活をたまには
一変させてくれるビッグな楽しさと大きな喜びで「大満足の豪華さ」を味わうことで埋め合わせとバランスが取れることの3つと思いました。

私が思い当たった時代変化の種は3つあります。

👉日々の無駄と慢性的なプチ贅沢を削ぎ落した堅実な消費志向が強くなる
   
同じ地球上でも、明日も今日と同じように生きられる人と、死んだり餓死したり、明日はどうなるかわからない生活を送る今の世の中です。

 何と言っても異常なまでの諸物価の値上がりが引き締めの原因です。
これから先はコロナ禍は終わっても、食材と食品の値上げは果てしなく続くと考えています。食料の主原料が上がるたびに余波が繰り返し繰り返しして波及し続けるからです。

余分な経費を削ぎ落したぶんだけ、個人も家庭も企業も収支が楽になったり貯蓄ができます。世の中が無駄なものや習慣としてきたものを見直しをして削ぎ落しだしたと思います。しかも急ピッチで進んでいます。
今まであったいろいろな身の回りの特典や優待がなくなってきていると
思います。それを維持する余裕がなくなってきていると思います。

👉すべての分野でゆるい2極化 ➡ 強い2極化が進んでいる
 私的には『極2極化』(強い極端な2極化を意味)時代へ突入してきたと
受け取っています。両極の山はもっと高くなり、中ほどの平地や谷は
もっと広く深くなるイメージです。
暮らし向きを見ても中間層が分解されてお金持ちと貧乏人に分けられることがもっと進むと思います。
でも収入が少なくなってもそれ以内でお金を回すことができれば、不安はゼロです。究極は、どの生き方で『安心感』を手に入れるかだけだと思います。

👉ケースバイケースで使い分けの時代が今風のトレンドになってきている
食事のメリハリ
  日常は500円の牛丼しか食べないけど晴れの日は1万円もする豪華な食事
  を満喫して食に対する満足感を充足させていること。

ライフスタイルのメリハリ
  例えば、資産は何億円もあってもボロな家に住み質素な身なりと、質素
  な食事で暮らすこと。内面はとても裕福と思います。
  本当の贅沢は、ひけらかすことでなく、同じレベルの生活が長く持続で
  きる本当の基盤をちゃんと持っているかどうかだと思います。
  仕事や他人に影響されない基盤ができれば最高ですね。

おしゃれのメリハリ
  身の回りのグッズでも、ボールペンひとつ、万年筆ひとつ、時計やスー
  ツや靴など何気ない雑貨の中で、とびぬけて高価なものがさりげなく
  使われているとかかっこいいじゃないでしょうか?!

■「安さ」の実現が難しくなっているが、
  実現させて長続きさせると繁盛する時代!

  牛丼を例にお話しします。本来の牛丼店は、ワンコイン以下の安い価格で牛肉味の丼ぶりが食べられることで普及し長らく支持を集めてきました。

しかし、ここに至ってこれ以上牛肉を減らすことも他のコストも減らせない事態になる中で、牛丼がどんどん高価格になるに従い、従来の牛丼ポジションに置くワンコイン(500円玉)以下商品が必要になり、とうとう鶏肉商品を発売することになりました。牛豚肉では価格低減がもうできないのです。
牛丼の〇〇〇が、丼専門店の〇〇〇になる始まりとも言えます。

<打開策>
1,食材を自社で生産・製造して継続使用する
  食料自給率の低い日本は、食材確保のために他国よりも高い価格で
仕入れることしかできません。しかし、お金を出すと言っても他国が輸出しませんとなってくると全く手に入りません。これからの決め手は、自ら日本の国内で生産することと思います。企業が自らの事業に貢献する食料の自給率を上げる時代と思います。

1社でできなければ数社、数社でできなければ数十社で結束して日本の国土の中で生産をしなければ、やがて立ち行かなくなります。

2,いじめられた野菜や見捨てられた食材に注目する
  
生産過剰で立派に育った野菜が生産者の手で農地に廃棄される動画を見るたびに、元農家の長男坊だった著者にとっては、何で無駄にするの、何かサラダにするとか漬物にするとか、乾燥野菜にするとか方法はないのか?といつも思います。

野菜のリスク管理の仕組みがない、方法を前もって考えていないと思う。
廃棄しないで済む最低価格で買い取ってもらえたらどんなにいいことでしょうか。

 こんな野菜や、まだまだ商品価値を認められていない食材、美味しいのに低価格で売られている食材が数多くあると思います。
これらを発掘して商品化することも大きなSDGsの貢献と思います。

チェーン店の特徴であるところの「全店同じ商品」ということも、
これからは見直しが必要と思います(*今後の転換点)

「特定の食材の供給量で賄える店舗数だけメニュー化する」形が今後は出てくるかと思います。

・全店で出せるメニュー
・特定食材が一番売れる立地だけで出す店舗選択メニュー
・特定地域だけで生産されて消費されている食材をその地元だけの店舗で
 出す地域限定店舗メニュー
色いろ変ってくるかと思います。(*日本の食材を最優先で使い切りたい)

■本物の価値がリピートを生み繁盛店になる
 時代!

1,食材の本物さ
  美味しい食材、新鮮な食材、珍しい食材などを産地銘柄や品質や鮮度を偽ることなく提供してくれることです。そして店内での鮮度維持のノウハウも凄く大切です。同じお店でも牛マクミの色変わりはあります。

2,おもてなしの本物さ
  マニュアル通りの接客パターンでなく、自分の気持ちから出た自然な笑顔でお客様に対応できるおもてなしのお店のあり方です。
笑顔のサービスも料金明細には乗りませんが、商品価格に含まれていると
思っていただきたいのです。1皿につき50円とか100円の価値をONして
もらってよいと思います。シティホテル系はサービス料を10%~15%いただいていると思います。
(*体調が悪く笑顔を出せない日は裏の仕事を担当か休める制度がある)

3,飲食店としての店内空間の本物さ
  
老舗のお店はそれなりに風情があります。新しいお店でも〇〇店らしさがしっかりあるお店は好感が持てますし、繁盛しています。
全体としてそれなりに本物の風情があり、心を和ませるオーラのある空間は
本物と言えると思います。
  

4,調理技術の本物さ
  年々厳しくなっているのが調理人さんの減少です。まして腕のいい調理人さんは高給を出すホテルなどの現場に勤務するか、自分で独立をしています。和食の人も、てんぷらや刺身の人も、寿司の人も、中華の人も、イタリアンの人も、すべての職人さんが仕事で報われることを願っています。

本物の調理の腕で本物の食材を調理してお出しすることは、本当に
調理人冥利に尽きると思います。

長いデフレ時代もコロナ禍時代も飲食業界はつらい時代を体験していますが、飲食業界は、半減することも全滅することもまったくありません。
新型コロナウイルスは死滅しても飲食店は生き残ります。

■たまには豪華な食事体験で大満足するお客様を
 おもてなしする飲食店は繁盛する時代!

1,日ごろは日常食でおもてなし、ご予約で豪華食事でおもてなし
  
主婦の方の昼食は、日ごろは家にある残り物的なおかずとごはんで済ませますが、仲の良いママ友とは1,200円~1,800円のランチ、ちょっとリッチな主婦の方は3,500円~7,000円のランチを楽しんでいると思います。
家ランチ0円~7,000円までが選択肢にある時代と思います。

”人生を謳歌したい”とみんなが思う時代なのだからでしょうか?
きっと、不確実性の時代の裏返しの現象ではないかと思います。

生きてる限りはできることを何でもやってみる!
やる気がない時はサボっていいけど、最後までやらない人は馬鹿です
自分を見捨てるから。。。

頑張ろ!みんなが応援します!

(了)
  


飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします