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今年は成功❗ トウモロコシ🌽無農薬栽培の工夫

家庭菜園のように小規模だと、たいていの野菜は、ひと工夫すれば無農薬で十分に育てられます。でも、トウモロコシに限っては結構難しく、害虫に食べられてボロボロになる年も多い😭 去年もそうでした⬇

今年はリベンジを果たすべく、例年以上にしっかり対策。その甲斐あってか、上の写真のように見事なトウモロコシが収穫できました🎊
こんな年こそブログに書きたいぞー❗ ってことで、前回予告したとおり、今回はトウモロコシの無農薬栽培について、夫の僕が書きまーす😃

1.正確には「スイートコーン」

イネ、コムギと並んで、世界三大穀物の一つとされるトウモロコシ🌽
こう見えてイネ科🌾なんです。この3つやキビ、アワなどの穀物はみんなイネ科。
中南米の原産で、コロンブスが持ち帰ったのを機に欧州で栽培が広まったとか。やがて世界中へ広がり、アジアや戦国時代の日本へも伝播。
「とう」も「もろこし」も、元々は中国のこと。考えてみれば妙な名前ですね。

様々な種類のトウモロコシのうち、ふつう私たちが栽培して食べているのは、「スイートコーン」と呼ばれる甘味種です。
ほかには、膨らまして食べるあの「ポップコーン」や、「デントコーン」と呼ばれる、飼料用の大きいけど甘くないやつなどもあります。

2.ポイント❶ 発芽を成功させる❗

トウモロコシ栽培のポイントは3つ。まずは種まきから。

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トウモロコシの種。まんま、あの食べる粒々が干からびたような姿ですね。

うちでは4月末、畑に直まきします。発芽率が今ひとつなので、1か所に3~4粒ずつまく。発芽して本葉が4~5本になったら、間引きして元気なのを1本だけ残します。
苗ポットに種をまいて育苗してから畑に植えつければ、もう少し種を節約できるんだけど、忙しい時期なので省力化してます😅

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今春の発芽。よしっ、きれいに出そろった~😊 間引きはもう少し後です。 

トウモロコシの発芽を成功させるためのポイントは…たくさんあるよーっ。一気にご紹介❗
①種をまく前、地中にしっかりと肥料(元肥)を入れる。ただし、出始めの根っこに直接肥料が当たると発芽障害が出るらしいので、種より5㎝ほど深くに、広めに入れる。
マルチシートを張って、地面を発芽しやすい温度に保つ。発芽適温は30~35度と結構高い。
③種の尖ってるほうを下にしてまくと、発芽しやすい(上の写真を参照)
④種をまいたら、たっぷり水やりをする。
⑤鳥がついばむことがあるので、発芽するまでは寒冷紗とか防虫ネットをべたっと被せるなど、鳥除けをする。

…色々と手間だあ💦 でも、これやったらきっと、写真のように芽が出そろいますからねー😉

ちなみに、
⑥種をまく間隔は30~40㎝くらいがいい。過密だと栄養を取り合う。かといって、間隔が広すぎてもダメ
違う品種のトウモロコシを近くに植えないほうがいい
どうして❓ 詳しくは次の項で…

3.ポイント❷ 茎や葉を大きく伸ばす❗

トウモロコシ栽培の第2のポイントは、茎や葉をしっかり育てることです。

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4年前のうちのトウモロコシ(この写真が分かりやすい)

トウモロコシ(スイートコーン)は、順調に成長すると高さ2mぐらいになります。茎は竹のように堅く、直径3~4㎝に(そういえば、なんとタケもイネ科)。葉っぱも巨大で、長さ1mぐらいになる。
けっこう図体がデカい😲
しかも成長が早く、種まきから2か月弱(6月下旬)でこの大きさになる。

急成長してこの巨体を作るためには、かなりの肥料が必要。その肥料を吸収するために水もたくさん要る。養分の吸収力もすごいらしい。
そこで、追肥をしっかり施します。背丈が50~60㎝に伸びて雄花ができるまでに2回します。

ところで、スイートコーンでは、雄花=雄穂(ゆうすい)と雌花=雌穂(しすい)とが別々にできます。
上の写真をご覧ください。まずは雄穂が、伸びた茎のてっぺんでぱっかーんと開きます🌾
少し遅れて雌穂が、茎の中段から脇芽のようにニョキっと出てきます。雌穂は実の形になっていて、その先には白いヒゲ(絹糸)が伸びています。
7月初旬の数日間だけ、この雄穂から大量の花粉が放出され、雌穂のヒゲに降り注ぐ。ヒゲは雌穂の中にあるトウモロコシの1粒1粒とつながっていて、受粉するんです❗

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ここで、茎や葉をしっかり育てておくことが重要になります。
たっぷり光合成をして栄養が十分に行き渡らないと、たとえ受粉がうまくいっても、立派な実ができないんです。

下の写真は、僕が野菜づくりを始めた頃(2008年)のトウモロコシ。
栄養不足で、茎は低くてひょろひょろ、葉は小さく、実がほっそーい😔

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ひどかった年だと、栄養不足のため数十㎝の丈でもう雄穂ができちゃって、まだ雌穂ができてないのに花粉を放出。これじゃ受粉できねえ😩

なお、トウモロコシには他家受粉といって、雄穂から放出された花粉が、ほかの株の雌穂で受粉するという性質があります。
なので、株数や間隔がまばら過ぎると受粉しづらく、ある程度の密が必要。例えば、15株を横1列に植えるよりは、5株×3列で並列させたほうがいい。
受粉がうまくいかないと、粒がまばらの残念な実になっちゃいます😢

また、この性質のため、違う品種のトウモロコシを近くに植えると、花粉が飛んでいって交雑してしまうので注意。

あと、強風に備えて支柱を立てることもお勧めします。
トウモロコシは、茎や根っこがしっかり育ったら、多少の風では倒れたり折れたりしません。だけど、台風とかの強風が来たらさすがにヤバイので😬
⬇今年の写真です。

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4.ポイント❸ 天敵害虫から実を守る❗

そして最大の山場が、トウモロコシの天敵「アワノメイガ」による食害を防ぐことです。

蛾の仲間で、いつの間にかトウモロコシに卵を産んで、その幼虫が全身を食い散らします
幼虫や被害の写真を載せるのは、つらいのでやめときます😅 冒頭にご紹介した去年の投稿にそれらの写真があるので、必要な方はご覧ください。

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代わりに、先日珍しく成虫(たぶん)を畑で見かけたので、その写真を。

無農薬栽培で、このアワちゃんによる食害をどうやって防ぐか。
最も徹底的なのは、トウモロコシのうね全体をネットで覆って成虫の飛来を防ぐ方法。カラス除けにもなる。大掛かりなので僕はやったことないです。

対策の1つめは、ひたすら幼虫を見つけて捕まえること。「捕殺」、俗に「テデトール」とも呼ばれます。このダジャレ、わかるかな😅
幼虫は、まずは出始めの雄穂に現われ、次第に下のへと進出。そして最後に大本命のへとたどり着く。なので、葉の間から伸び出てきたばかりの雄穂を探って、早期発見・早期撃退します。

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この作業、かなり地味で、根気がいる…

対策その2は、雄穂をさっさと取り除いてしまうことです。
アワノメイガは雄穂に誘われてやってくるので、花粉が放出されたら、ほとんどの雄穂を切り取っちゃう。ついでに切り取った雄穂を、雌穂のヒゲにこすりつけて人工授粉もする。
こうしてアワちゃんの発生数を抑えます。

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そして、今年初めてやった対策その3は、受粉が終わり次第、直ちに雌穂・実をカバーで包んでしまうこと。
通販で買った「トウモロコシ害虫ガード」なる袋。これで、敵が本丸に攻め込んでくる直前でシャットアウトするんです。

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でも、カバーをするタイミングがちょっと遅かったのか、一部の実にアワちゃんが侵入😢 まあでも、効果はあったかな。 

5.やっと収穫❗ すぐ冷蔵、早めに食べる

実が大きくなり始めたら、いちばん上にできた実だけを残して、他の実は全部、受粉前に採っちゃう。どうせ育てても大きくなりにくいから摘果して、1本の実に栄養を集中させます。
この小さな未熟果をヤングコーン(ベビーコーン)という。これも美味しく食べられます。

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八宝菜とかサラダに入れるやつですね。

そしてそして…以上のような数多の手間を経て、ついに迎えたこの瞬間。
ヒゲの大部分がこげ茶色になったら、実をもぎとって収穫でーす

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今年はアワちゃんの虫食いも少なく、無農薬栽培に成功~🎉

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トウモロコシは、朝採りすると味が良く、長持ちするそうです。
それに、収穫後は温度が高いと急速に甘さが減っていく。なので、採ってすぐに冷蔵庫へ入れ、一日でも早く食べることが理想です。

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今朝採りたてのトウモロコシを、ゆでて昼食にいただく。
びっくりするほどの甘さ❗ 自家栽培だからこそ味わえる幸せですね~🥰

6.まとめ:トウモロコシ栽培は費用対効果が低い?

種まき、水やり、鳥除けカバー、間引き、支柱立て、追肥、害虫の捕殺、雄穂の切除と授粉、虫除けカバー、摘果・・・
こ、これだけの手間を掛けて、収穫は1株につきたった1本・・・😲
さらに収穫終了後には、ぶっとい茎や葉の面倒な撤去が待っている😫

トウモロコシの無農薬栽培って何だか、費用対効果が低いと思いません❓
でも苦労を重ねてやっと採れたトウモロコシは、愛おしいんだよね~❗
家庭菜園の作物の中ではちょっと難易度が高いけど、ぜひ栽培にチャレンジして、この幸せを味わってくださいね~😄

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