捨てるべきプライドと守るべきプライドのその先は
「もっと安くしてくれ」
「うわぁ、高っ」
「お金を出して買うほどじゃない」
「私でも作れそう」
お客様の心無い暴言に傷つけられるハンドメイド作家さんって少なくないんですよね。
そんな言葉にダメージを喰らい、沈んだままの作家さん、私の周りにもいたりします。
私自身も、心無い暴言を吐かれたことが幾度となくあります。
最初の頃は、心にダメージを負っていた私ですが、ハンドメイドブランドを運営して5年目。今では、ダメージを負うことがほとんどなくなりました。
その変化についてお話しようかと思います。
なぜ、深く傷ついてしまうのか?
一言で言うならば、メンタルが弱いからです。
メンタルが弱い作家さんの特徴は、お客様の言葉に一喜一憂するところ。
嬉しいことを言われたら、、テンションが爆上がりしてウキウキで活動をする。
でも、嬉しくないことを言われたら、テンションがた落ちで活動が止まってしまう。
こんな不安定な状態では、もちろんハンドメイドの販売だってうまくいかないですよね。
そんなうまくいかない自分を見て、自暴自棄になってしまったり。
だから、ますます自分の心を傷つけてしまう。
まさに、悪循環です。
捨てるべきプライドが捨てられない
メンタルが弱ければ弱いほど、自分を頑なに守ろうとします。
その守る方法が、プライドという武器です。
しかも捨てるべきプライドを武器にしてしまいます。
ここで言うならば、ハンドメイド作家としての自分は誰からも否定されてはいけないというプライドですね。
例えば、自動車会社を例に挙げてみると分かりやすいですが、TOYOTAを選ぶ人もいれば、マツダを選ぶ人もいる。
100人のお客様がいたとして、100人全員がTOYOTAを選ぶって有り得ないですよね。
TOYOTAを否定する人もいれば、マツダを否定する人もいる。
だからといって、選んでくれない人の言葉でTOYOTAやマツダが傷つくことってないですし、その否定した人を取りに行こうとはしません。
でも、多くのハンドメイド作家さんは、その100人を取りに行こうとする。
「誰一人として、自分を、自分の商品を否定するお客さんがいてはいけない!」
この捨てるべきプライドが、自分の心を更に傷つけてしまうのです。
捨てるべきプライドと守るべきプライドのその先は
大切なのは、捨てるべきプライドではなく、守るべきプライドを仕分けできるかどうか。
そして、この二つを仕分けできたとき、「プライド」は「誇り」へ変わると、私は思っています。
20年の歴史があるハンドメイドイベントに、初回から出店している風船おじさんがいるんですね。(20年連続出店です)
この方、本当に凄いなと思うのです。
ブースを飛び出して、風船でお客様にパフォーマンスを見せるのですが、時々ドン引きしているお客様もいるわけです。
「え、何この人・・・」
みたいな感じで。
でも、「気にしないでね~」と声をかけ、全く落ち込む様子なく次のお客様の所へいくのです。
もし、この人がプライドで風船パフォーマンスをしていたら、きっと20年もやっていないと。誇りでやっているから、20年も続けてこれたんだと。
プライドは傷つくが、誇りは傷つかない。
私も、自分のやっている螺鈿アートに誇りをもてるようになってから、自分の中で変化があったと思っています。
正直、はじめの頃は、誇りではなくプライドでやっていたと思います。
すごいって言われたいみたいな、要らぬプライドがあった気がします。
だから、認めてもらえないと落ち込む。
でも、今は螺鈿アートでお客様に届けられる価値に誇りを感じています。
あなたのハンドメイド活動は、プライドでやってますか?
それとも、誇りをもってやっていますか?
プライドを誇りに変えられたとき、お客様のどんな心無い言葉にも、背筋をピンッと伸ばして、堂々と胸を張って、自分を応援してくれるお客様と向き合っていけるんだと思います。
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