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2020年の傍聴席の記憶~7-8月~総評

前回は前半の1-6月までを振り返りましたが今回は2020年7-8月の総評をしたいと思います。後半は分量がかなり多いので2月目安に振り返ります。

7月 緊急事態宣言が明けたということもあり裁判も本格的に再開しました。7月最初の公判は千葉地裁9日の千丸剛被告人達の共犯者であるY被告人の第二回公判からでした。この日は証人尋問・被告人質問・論告弁論と結審まで進みました。この日の公判は結構印象に残っているのですが被告人は事件については語りたがらず、黙秘しようとしました。が、それでは検察官が論告を行えないということになり必要最小限の事件の概要を話しました。そこで事件の関係者の役割などがわかりました。千丸剛被告人の関与などもわかり傍聴してよかったと思いました。翌日の10日も千葉地裁にて弟嘱託殺人のS被告人の判決公判を傍聴しました。

そして13日からは館山の娘殺人事件のHK被告人の裁判員裁判が始まりこの被告人は虐待事件とは質が違うものの栗原勇一郎被告人のこともあり対比として注目してました。13日(冒頭手続き→証人尋問)、14日(被告人質問)、15日(論告弁論)、21日(判決)とすべて傍聴できました。仕事で館山に行くことがあり事件現場も見たのですがお世辞にも綺麗な家とは言えず、また注視してないと家があるとわからない場所にありました。この場所で両親に殺害されてしまった被害者のことを考えると本当に気の毒だと・・・。最後の晩餐として3人でソフトドリンクを飲んだというくだりはちょっと胸に迫るものがありました。栗原勇一郎被告人と同じでこの被告人は妻の親との関係がよくなかったみたいですね。

21日に先立って17日に東京高裁にて静岡の実娘性的暴行事件の控訴審第三回公判も傍聴しました。DVD再生と証人尋問でした。DVD再生は実子にたいする質問の様子を録画したものが流れたのですが、被告人にとっては最も採用して欲しくなかった証拠でしょうね・・・。28日に千葉地裁松戸支部にて窃盗・器物損壊等のK被告人と強制わいせつ・強制性交事件のM被告人の初公判を傍聴しました。29日に実子虐待事件のI被告人の第四回判決公判を傍聴して7月の傍聴は終わりました。

8月は3日千葉地裁八日市場支部にて客のクレジットカードを不正に使用して親子(母親は銚子市役所職員)でぬいぐるみなどを購入したとして起訴されていた娘のSE被告人の第二回公判が最初の傍聴でした。証人尋問・被告人質問・論告弁論と結審まで進みました。なかなか見ごたえがありました。被告人はストレスをうまく発散できないタイプなんでしょうね・・・。14日に東京高裁にて印西放火殺人事件のK被告人(女性)とK被告人(男性)の控訴審初公判を傍聴しました。この事件は一審の千葉地裁から傍聴している事件で控訴審も注目してましたが控訴審初公判は証拠関係の採否だけですぐに終了してしまいました。18日に千葉地裁八日市場支部にてSE被告人の判決公判を傍聴しました。

そして26日にはさいたま地裁越谷支部にて後ろの車にエアガンを示した脅迫事件のM被告人の初公判を傍聴しました。この公判は今でも印象に残ってるのですが冒頭手続きの後に簡単な被告人質問が行われたんですがそこでいきなり警察に暴行されたと・・・。それをうやむやにされたくないと・・・。入廷するときも首にシップを貼っててそこを痛そうに手でさすったりしてて凄い仰々しいなとは思いましたが・・・。そのあと弁護人にそれは本件とは関係ないと窘められてはいましたが。個人的に優先的に傍聴したいと思っていた事件でして傍聴できたのはよかったのですが7回も公判が続くとは思ってませんでした。31日は千葉地裁松戸支部にて強制わいせつ・強制性交のM被告人の第二回公判を傍聴しました。この日は追起訴の審理だけで20分程度で公判終了しました。

7-8月は千丸剛被告人の共犯者Y被告人、エアガン脅迫男M、印西放火控訴審と注目してた事件に加え裁判員裁判も傍聴でき、普段行かない八日市場支部にも傍聴いけたので良かったなと思いました。しかし松戸市役所でコロナ給付金をすぐに支給しないと自殺すると刃物を示したとされるO被告人の公判と水戸地裁でのあの常磐道煽り運転M被告人の公判が傍聴できなかったのは残念ですね。

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