みちのく潮風トレイル 公共交通情報 久慈市~宮古市(HikingMapBook-2)
こんにちは。岩手県宮古市を中心に、みちのく潮風トレイルや三陸ジオパークのガイドをしている人です。
みちのく潮風トレイルを歩く際に利用できる公共交通機関の情報をまとめています。
この記事では、「久慈市~宮古市(ハイキングマップブック2)」の範囲を紹介します。
みちのく潮風トレイルの攻略にとって現実的に活用ができるもの以外は紹介していません。
(自治体の地域バス・住民バスは、ケース・バイ・ケース)
いわゆる「ダイヤがあって」「乗合」の性格があるものを選んでいます。
「観光タクシー」や自治体の地域バス「オンデマンド運行」についても、一定のダイヤにより定期的に運行されていて、自分以外も同じものに乗車する可能性がある「乗合」の性質があるものは、選択肢に入れています。
(よって、一般的な「タクシー」は除外)
情報ですので、文字しかありません。写真も画像も1枚もない記事です。あしからず。
おおむねハイキングマップブックでの地域ごとに、利用できる公共交通を紹介しています。
同じ言葉がたくさん出るので、以下の略称を使っています。
・MCT→みちのく潮風トレイル
・SOBO→南向きルート
・NOBO→北向きルート
(2022年8月時点での情報で書いています。あくまで記載の情報は目安として、各自の自己責任にて充分な調査や計画のうえで行動に臨んでください。記載内容の正確性や、記載内容を参考にしたことにより生じたトラブルや事故等について、当方は一切責任を負いかねますのでご了承ください)
■鉄道
・三陸鉄道(久慈~宮古)
岩手県の久慈市久慈駅から大船渡市の盛(さかり)駅までを結ぶ第三セクター鉄道。昔は北リアス線、南リアス線に分かれていて、間はJR山田線だったが、震災後に全線が「リアス線」として一本化された。通称は三鉄(さんてつ)。
多くの部分でMCTと並走しており、岩手県内を歩くときには活用することが多い。非電化路線なので「電車」ではなく「汽車」である。おおむね1時間~2時間に1本ぐらいの運行。宮古か釜石どまりの本数が多いが全線を通す列車もある。
基本的に全線ワンマン運転。一部の駅以外は無人駅。(売店などに改札を委託している駅もある)
1両編成か2両編成のことが多い。通常、始発駅を除いて先頭車両の先頭ドアしか開かないが、自動で開く。乗るのも下りるのも先頭車両の1番前ということ。
乗車時に「整理券」をとり、降車の際に運転士の運賃箱に運賃を支払いする。運賃は、整理券番号と車内の運賃表を突き合わせて確認する。切符を買ってある場合は、降車時に切符を運賃箱へ入れるか運転士に見せる。
高額紙幣でも両替できるが、運転士にお願いすることになり時間や手間をかけてしまうので、なるべく1000円札以下を用意しよう。
もちろん交通系ICカードは使えない。
ラッピング車両やレトロ車両も多いが、特別列車以外は、追加料金はない。
全車両にトイレがある。
https://www.sanrikutetsudou.com/?page_id=16481
久慈駅が北端なのだが、久慈駅はMCT本線から遠い。なのだが久慈の南は陸中野田駅までMCTから離れてしまうので、やっぱり久慈駅を使わざるをえない。モヤモヤする。
海沿いを走るイメージが強いが、実際は久慈~宮古間は、陸中野田~十府ヶ浦海岸を除けばほとんどトンネルと山の中。ときどき断崖絶壁を橋で渡って海が見えるが、それが有名な大沢橋梁や安家川橋梁で、夜間以外はほとんどの列車が徐行運転と一時停車をしてくれる。どちらもMCTルートでその真下を歩くことになるので、三鉄でその区間に乗車すると、歩いて下を通るのと三鉄で車窓から渡るのと、2倍楽しめる。スルーハイクではなくセクションハイクでしか体験できない楽しみ方である。
逆に言えばそれ以外の区間で海はあまり見えない。鉄道をまっすぐ通そうと思ったらほとんどトンネルと橋になったということで、この区間のMCTルートの険しさも察することができる。三鉄がトンネルで貫通している山の上をトレイルルートがまたいでいる、という箇所もちょくちょく出てくる。
この区間では、一部の駅はどうにもMCTには活用できないが、それ以外ほとんどの駅はMCTルート上か近い場所にあり、セクションの区切りに活用しやすい。また、駅自体にも個性やストーリーが多く、道の駅と一体の駅もあり、三鉄に乗る乗らないにかかわらず、各駅に立ち寄ってみるのがおすすめ。
https://www.sanrikutetsudou.com/
■バス
・岩手県北バス(久慈~宮古)
久慈駅から小袖海岸を経由して陸中野田駅を結ぶ久慈海岸線がある。
この区間のMCTは、全線屈指の過酷なアップダウンルートであり、エスケープできる箇所も限られてしまうため、体力に自信がない場合は、このバス路線を併用して途中の三崎周辺でセクションを区切らないと、地獄を見る。(よほどの健脚で休憩をとらないタイプの行程でないと、この区間は8時間以上かかることもありうる)
久慈海岸線は平日と土休日や、シーズンオフとで、ダイヤが大幅に変わる(本数が激減する)。慎重に計画を。
県北バスはICカードに対応している。基本は中乗り前降り。(たまに観光バスタイプの前乗り前降りの車両もある)
http://www.iwate-kenpokubus.co.jp/regular/map/north/
また、岩泉小本駅から宮古駅間には複数の路線が通っているが、岩泉小本から北側の路線は、MCTとは離れており活用できない。
岩泉小本と宮古の間は、三陸鉄道がMCTルートと離れている場所が多いため、セクションを区切るには県北バスも使うとよい。MCTルート上にあるグリーンピア三陸みやこ、および本数は少ないが、休暇村陸中宮古と宮古駅を結ぶ路線もある。土休日は本数が減るためくれぐれも時刻表に注意。
利用ニーズが高いであろう、浄土ヶ浜と宮古駅を結ぶ路線は、実はなかなか初見では分かりづらい。
そもそも「浄土ヶ浜」行の路線なのに「浄土ヶ浜」バス停は宮古には存在しない。(久慈の小袖海岸にある!)
「宮古病院」行の大部分と、「奥浄土ヶ浜」行が、浄土ヶ浜を通る。
「浄土ヶ浜」行は浄土ヶ浜ビジターセンターを経由して、終点が浄土ヶ浜の目の前の奥浄土ヶ浜バス停となるが、本数が少ない。
「宮古病院」行はほとんどが浄土ヶ浜ビジターセンターを経由して宮古病院が終点となる。浄土ヶ浜の目の前に行くわけではないが、本数の多さも考えると「宮古病院」行で浄土ヶ浜ビジターセンターのバス停を使うほうがよい。タイミングが合えば「浄土ヶ浜」行も使える、というぐらいの認識のほうがよいだろう。
さらにややこしいことに「宮古病院行」なのに「浄土ヶ浜ビジターセンター」を経由しないバスもあるので、分からないときは運転士か駅前の県北バス案内所で確認を。
宮古駅のバスロータリーから乗る場合、方面に注意。浄土ヶ浜方面は、一つの乗り場にまとまっている。「鍬ヶ崎・浄土ヶ浜」方面の乗り場から、「奥浄土ヶ浜」行と「宮古病院」行(浄土ヶ浜ビジターセンター経由)に乗れる。
ややこしいことに、「宮古病院」方面となっている乗り場は、「宮古病院」行ではなく、「宮古病院を経由して田老・岩泉方面に行く路線」の乗り場。浄土ヶ浜を経由する「宮古病院」行は、宮古病院方面の乗り場からは出ない、というなかなかカオスな状況である。
浄土ヶ浜ビジターセンターから宮古駅に向かう場合は、「宮古駅」行にそのまま乗ればいいだけなので、そっちはあまり悩むことはないだろうが。
http://www.iwate-kenpokubus.co.jp/regular/map/miyako/
・106急行バス
岩手県北バスが、盛岡と宮古を結ぶ都市間急行バスなのだが、一部の便が、宮古駅から岩手船越駅の間まで延長して運行されている。宮古と山田間だけの利用も可能。予約は不要。盛岡から山田に直行したり、宮古を拠点に行動する場合には利用の選択肢になる。
・野田村村営バス
いくつかルートがあるが、「海バス」ルートはおおむねMCT上に重なっている。なんと全線無料であるうえに、バス停以外の場所でも国道45号線以外なら自由乗降となっている。とはいえ、三鉄も並走しているMCTルートであり、バス本数も少ないので利用する必要性は低い。平日以外はダイヤが変わる。
http://vill.noda.iwate.jp/kotsukikan/64.html
・普代村営バス
複数ルートのうち、「黒崎線」が、普代駅からくろさき荘を経由して田野畑村の北山崎まで走っている。
くろさき荘から北山崎間はMCTルートから外れているため、途中のエスケープには使えないが、このバスを使うと北山崎をセクション区切りにできるため、有用。しかも、全線無料である。
平日と土日祝ではダイヤやルートが変わるので注意。
https://www.vill.fudai.iwate.jp/lifescene/koutsu.html
・田野畑観光乗合タクシー
田野畑村では、村営バスは村民用、と役割を明確にしており、ダイヤもMCT向きではない。
そのため、北山崎や鵜の巣断崖へは、田野畑駅から乗れる「観光乗合タクシー」が公共交通の役割を果たしている。
事前予約制のタクシーなのだが、時刻と行き先が決まっている。
出発時刻の1時間前までに電話予約が必要だが、出発時刻と行き先は決まっているので、普通のタクシーと違って、自分がいる場所に来てもらう、というような利用は出来ないし、ちょっと違う場所で下りるということも出来ない。また、他の乗客と予約が重なれば乗合になるため、バスの性質をもっている。そのため、タクシーだが料金はバス並。
このように、いくつか制約と手間はあるが、この観光乗合タクシーを活用すると、全線でも屈指の険しい区間である、北山崎展望台、机浜番屋群、田野畑駅、鵜の巣断崖を、区切って歩けるようになるため、体力に自信がない場合はたいへん有用。
この観光タクシーを使わない場合、特に普代駅から田野畑駅を一気に歩くのはなかなかにハードである。
https://www.vill.tanohata.iwate.jp/kanko/kantaku_time.html
・岩泉町内バス
MCTルートは通らず、活用する機会はないだろう。
https://www.town.iwaizumi.lg.jp/docs/2021111500010/
・宮古市田老地域バス
宮古市内の田老地区を走る住民バス。基本的には通院目的を想定しており、どの路線も運行曜日、時間とも限定的。県北バスと三鉄があるので、おそらくMCT目的でこちらを使用することはあまりないだろう。
https://www.city.miyako.iwate.jp/taro-shisho/taro-tiikibasu_taroyanbasu_041201.html
・浄土ヶ浜遊覧船
道の駅みやこ(シートピアなあど)がある出崎埠頭から、浄土ヶ浜までの一方通行区間は、水上交通機関として運航されているので、バスやトレイルの代わりに使ってみるのもあり。
逆に、浄土ヶ浜の桟橋から道の駅みやこ(シートピアなあど)への方向は、湾内周遊を兼ねたルートになっており、所要時間が長く料金も上がるが、海から見る浄土ヶ浜やトレイルルートも一興。
夏期以外はダイヤが大幅に減便となるので注意。
道の駅みやこ側から乗る場合は、先に、道の駅の中の切符売り場で切符を買ってから桟橋に行く。桟橋に直接行っても乗れない。
浄土ヶ浜側は、ビジターセンターの下にある桟橋が発着場で、切符もそこで購入する。以前の遊覧船はビジターセンター入口で切符を販売していたが、現在はビジターセンター入口では販売していない。乗り場まで直接行くこと。
■駅やバス停
・久慈駅
八戸線の南端。三陸鉄道の北端。
MCT本線から実は大きく離れていて使いづらい場所にある。八戸線なら陸中夏井駅を使うほうが便利なのだが、市街地は久慈駅周辺なので、なかなか悩ましい。素直にMCT本線が久慈の市街地を久慈駅方面まで回り込んでくれていたらスッキリしたのだが…。
駅前にはあまちゃんの舞台ともなったデパート、ロータリー、商店街を抜けると道の駅くじがある。三鉄の駅横の地下道をくぐって反対側に出ると、市役所方面で、いわゆる大型スーパーやロードサイド店、ホームセンターなど補給に必要な店舗は、そちら側のほうに多いので、MCT本線へのアクセスルートの流れでたどっていくといい。
・陸中宇部駅
MCT本線からは離れており、活用することはないだろう。
・陸中野田駅
MCT本線上にある。道の駅のだと一体になっており、活用しやすい。スタンプポイントでもある。特にNOBOの場合、ここから久慈駅までの間は過酷なアップダウンが続く三崎の自然歩道になるうえ、補給点がほとんどないため、ここでの補給は必須と言える。のだ塩ソフトは定番。チャレンジャーはぜひ、なもみソフトを。
・十府ヶ浦海岸(とふがうらかいがん)駅
MCT本線上にある。被災後の移転で今は駅前には集落がなくなっているが、震災遺構の米田(まいた)歩道橋がある。震災前の街並を写したパネルもある。
駅には地元の学校の生徒達が描いた絵がパネルになっているが、野田村のゆるキャラであるさけ稚魚の「のんちゃん」がなぜか武田久美子ばりのホタテ水着を着用しているというシュールなパネルがあり、一見の価値あり。
・野田玉川駅
MCT本線上にある。簡素なものだがWCあり。駅前は介護施設と玉川漁港ぐらいしかないが、国道45号線まで出ると地元の商店でスタンプポイントにもなっているパティオムラタがある。北の野田方面には駅間が短いが、南の堀内駅までは距離が空くため、SOBOの場合は、野田玉川駅と堀内駅の間にあるえぼし荘で一息つくのがよい。
「あまちゃん」では、アキちゃんがウニ丼販売をしたロケ地になっている。
・堀内(ほりない)駅
MCT本線上にある。あまちゃんではユイちゃんが「アイドルになりたい」と絶叫した「袖ヶ浜」駅としてロケ地になっている。袖ヶ浜の駅名標のほうが、堀内の駅名標より立派である。
海が目の前にある絶景の駅の一つなので、用がなくても立ち寄ってみたほうがいい。最低限の施設だがWCがある。
・白井海岸駅
MCT本線から少しだけ坂を登ったところにあるが、ほぼ本線上。海岸と名前にある通り海は近いのだが駅そのものは山の中腹のトンネルとトンネルの間にあり、海は見えない。駅前にあるのは山と道だけ。三鉄にある秘境駅の一つとも言われる。この南の普代駅までは沢歩きが待っている。
・普代駅
MCT本線上にある。道の駅青の国ふだいと一体で、活用しやすい。スタンプポイントでもある。
この南は、黒崎周辺の宿泊施設を除くと、北山崎園地または田野畑駅まで補給地点などはない。
また、NOBOの場合、この北は沢歩きが待っているので備えの確認を。
道の駅になぜかコインランドリーがあるので、SOBOの沢で濡れたら洗うのもありかも?
・田野畑駅
MCT本線から数百メートルだけ坂の上に登る。田野畑村の中心部や道の駅は海から内陸に入った三陸道のほうにあり、駅は村の中心部からは離れている。駅前に駐車スペースあり。田野畑観光タクシーはここに迎えに来る。南の島越駅は近いが、北の普代駅までは大きく離れているうえに、北山崎の険しい道が続くので、NOBOの場合はここが区切りにしやすいだろう。
あまちゃんでは「畑野駅」として登場。
・島越(しまのこし)駅
MCT本線から階段を上った先にある。大きく被災した駅で、駅周辺は震災後の再建。駅舎はとてもかわいい。WC、駐車スペースあり。駅前には震災遺構がある。北山崎断崖クルーズの乗船には田野畑駅ではなくこの駅が最寄。北の田野畑駅は近いが、南の岩泉小本駅までは遠く、鵜の巣断崖の険しい自然歩道を乗り越えなければならないので、ここで区切るのもあり。駅名についている愛称が「カルボナード島越」なのだが、どうしても「カルボナーラ」と言いそうになるとかならないとか。
・岩泉小本(いわいずみおもと)駅
MCT本線から1キロほど離れた場所にある。MCT本線上の休憩や補給点としては、浜の駅おもと愛土館のほうがいい。ただし、宮古方面への岩手県北バスの始発でもあるほか、駅はコミュニティセンターと一体になっていて、ジオパークの小さな展示コーナーなどもある。
北の島越駅までは鵜の巣断崖を越えていく険しい道となるし、南の摂待駅までも間が長いので、この駅か、愛土館からすぐの国道45号線沿いのバス停が区切りにしやすい。
岩泉小本駅から宮古駅の間は、三鉄と県北バスの、ダイヤの都合がいいほうを利用するようにするとよい。運賃もどちらでもそう変わらない。
・摂待(せったい)駅
MCT本線上にある。駅前のガソリンスタンドがちょっとした商店を兼ねているほか、午前中は駅前で産直販売をしていて、こびり(お団子などのおやつ)を売っているときもある。県北バスのバス停もある。どうでもいいことだが摂待駅のMCT看板はなぜかトイレの壁に貼り付けられている。もう少しどうにかならなかったのだろうか。
・新田老駅
MCT本線および道の駅たろうから徒歩10分ほど。宮古市役所の田老総合庁舎と一体になっている。道の駅たろうを拠点にする場合はこの新田老駅か、県北バスの「田老中町」バス停が最寄となる。「田老駅」だと道の駅からはだいぶ離れるので注意。
・田老駅
トレイル本線の道の駅からは15分かそこいらの距離だが、これよりも本線ルートや道の駅に近い新田老駅が出来た現在では、MCTルートとしてはあまり使い勝手はよくない。駅前には無料駐車場あり。
・佐羽根(さばね)駅
MCT本線からは大きく離れている秘境駅。MCTで使うことはないだろう。
・一の渡駅
MCT本線では、宮古カントリークラブのクラブハウス前、あるいは女遊戸の水産研究所の前から国道45号線に出て、陸中建設の採石場の横にさらに内陸に行くと着く。本線まで歩いて優に30分以上はかかり、決して本線から近いわけではない。
が、この辺りの田老から浄土ヶ浜の間は、他に岩手県北バスの国道45号線上のバス停か休暇村ぐらいしかエスケープできる場所がないうえ、ルートもアップダウンが多く険しいため、この辺りでセクションを分けるのがわりと現実的。バスは使わず三鉄で区切りたいならこの駅の他に方法はない。
・山口団地駅
宮古の住宅地の中にあり、MCT本線とは離れており関わりがない。
・宮古駅
三陸鉄道とJR山田線の駅。MCT本線からは商店街を通り抜けて離れた場所(まっすぐ歩くと15分ほど)にある。
三鉄の中心駅となっていて、宮古駅止まりの三鉄も多い。全区間を走る三鉄も、宮古駅では10分ほど停車する。
駅前には三鉄の売店であるさんてつや、トイレ、有料駐車場、岩手県北バスのロータリー等がある。駅前ロータリーには、県北バスの案内所もある。
宮古市役所が入っているイーストピアが直結している。イーストピアの向こう側には岩手県の沿岸で唯一のマクドナルドがあったりもする。
宿泊施設はわりと市内各地に散らばっている。駅前はビジネスホテルとゲストハウス。あとは浄土ヶ浜方面や国道45号線の磯鶏方面となる。駅前以外は、県北バスのほうがアクセスが良い。
盛岡方面から宮古へのアクセスには、JR山田線か、県北バスの106急行・特急バスがあるのだが、特に秋は、山田線はシカの衝突事故や落葉での空転で頻繁にダイヤが乱れる(1時間ぐらい送れることもある)。
次の接続の新幹線や三鉄に乗れないことが出てくるリスクがあるので、JRの切符を使いたい理由がない場合には、特に秋は106バスを使うほうが時刻は正確によめる。
宮古駅前からの県北バスは、方向別に乗り場が分かれている。休暇村・田老・グリーンピア・岩泉小本方面、重茂半島(里・石浜)方面、山田方面(田の浜)、それぞれ、セクションハイクに活用できる。
・やませ土風館バス停
やませ土風館こと、道の駅くじのバス停。道の駅くじはMCT本線からはまったく外れていて、久慈駅からも歩いて10分ほどかかるのでMCT絡みではどこからも離れていてやりくりが難しいのだが、バス関係を使うなら拠点にしやすい。また、やませ土風館の目の前の駐車場では禁止だが、裏手にある第2駐車場ことイベント広場は、は車中泊を公に認めてくれているので、車中泊派の人にはありがたい。
http://dofukan.com/pdf/2016-ago/info-cars.pdf
・諏訪緑地前バス停
県北バスの久慈海岸線のバス停。MCT本線が久慈の漁港方面から小袖海岸方面に逸れていくあたりにある。市街地はこのバス停付近からMCTを離れてだいぶ内陸に入っていかなければならないので、駅周辺からここまでだけでもバスを使うというのもあり。
・久慈漁協前バス停
県北バスの久慈海岸線のバス停。MCT本線が久慈の漁港方面から小袖海岸方面に逸れていくあたりにある。市街地はこのバス停付近からMCTを離れてだいぶ内陸に入っていかなければならないので、駅周辺からここまでだけでもバスを使うというのもあり。
・浄土ヶ浜バス停
浄土ヶ浜という名前だが宮古市ではなく、県北バスの久慈海岸線のバス停。小袖海岸の近くにある。さらに厳密にいうと宮古市の浄土ヶ浜には「浄土ヶ浜」という名前のバス停はないからややこしい。(宮古市にあるのは浄土ヶ浜ビジターセンター、か奥浄土ヶ浜)
・小袖海岸バス停
県北バスの久慈海岸線のバス停。いわゆる小袖海岸の海女センター近く、漁港の入り口辺りにある。野田から久慈の間の険しい道を少しでもショートカットしたいのなら、小袖海岸で一回区切る、というのは現実的な選択肢。
・小袖上バス停
ほぼMCT本線上にある。小袖海岸から崖上に登った場所にある。隣の小袖バス停でもいい。ここをセクション区切りに使ってもいいが、小袖海岸バス停ののほうが自然だろう。
・三崎中学校前バス停
久慈~野田を結ぶMCT本線の自然歩道が、三崎の漁港そばで一回だけ舗装路に出る。その舗装路を漁港から崖の上の高台まで30分ほど歩いた先にあるバス停。
バス停まで歩いて30分もかかり、しかもなかなか急な坂道なのだが、それでも、久慈~野田の間の自然歩道をエスケープできる場所はここしかない。
ここの自然歩道はアップダウンの回数が非常に多く、全線トップクラスにしんどい。人によるがここの自然歩道区間だけで6時間~8時間はかかるので、体力に少し不安がある場合は、三崎でいったんエスケープするほうが現実的である。このバス停か、一つ南の三崎バス停がいい。
平日は昼から夕方にかけて何本か、野田方面に抜けるダイヤがある。久慈方面は早朝に抜けるので活用は難しい。土休日はお昼時の1本だけになるので注意。
・三崎バス停
久慈~野田を結ぶMCT本線の自然歩道が、三崎の漁港そばで一回だけ舗装路に出る。その舗装路を漁港から崖の上の高台まで30分ほど歩いた先にあるバス停。
バス停まで歩いて30分もかかり、しかもなかなか急な坂道なのだが、それでも、久慈~野田の間の自然歩道をエスケープできる場所はここしかない。
ここの自然歩道はアップダウンの回数が非常に多く、全線トップクラスにしんどい。人によるがここの自然歩道区間だけで5時間~8時間はかかると思われるので、体力に少し不安がある場合は、三崎でいったんエスケープするほうが現実的である。このバス停か、一つ北の三崎中学校前バス停がいい。
平日は昼から夕方にかけて何本か、野田方面に抜けるダイヤがある。久慈方面は早朝に抜けるので活用は難しい。土休日はお昼時の1本だけになるので注意。
・久喜浜バス停
久慈~野田の自然歩道を野田側に脱出した久喜浜の漁港からやや野田側、久喜浜の漁協さんの辺りにあるバス停。久慈~野田のシビアなルートを少しでも短く区切っておきたいなら、陸中野田駅とこのバス停の間はバスでショートカットして、歩くのは別の機会に、というやり方もある。なんだかんだこのバス停と陸中野田駅の間はまだまだ1時間近くかかるので。
・普代駅前バス停
普代駅前にある村営バスのバス停。
・黒崎展望台
黒崎展望台の駐車場にある普代村営バスのバス停。黒崎でセクションを区切るならこのバス停か、くろさき荘のバス停を使う。
・くろさき荘前バス停
くろさき荘前にある普代村営バスのバス停。黒崎でセクションを区切るならこのバス停か、展望台側のバス停を使う。この南は北山崎までエスケープできる場所はない。
・北山崎展望台バス停
田野畑村の北山崎展望台にあるのだが、普代村の村営バスのバス停。黒崎や普代駅までの路線がある。田野畑駅方面に行きたい場合は、バスではなく田野畑の観光タクシーを利用することになるので、事前に電話予約が必要となる。
・岩泉小本駅前バス停
三鉄の岩泉小本駅前にあるバス停。バス停の名前は「岩泉小本駅前」
・小本支所前バス停
県北バスのバス停。岩泉小本駅近く、浜の駅愛土館からすぐの国道45号線沿いにある。岩泉小本をセクションで区切る場合、三鉄の岩泉小本駅を使うのもありだが、MCT本線から駅まではまあまあ離れているので、このバス停から宮古駅方面行の県北バスを使うというほうがロスは少ない。
・グリーンピア三陸みやこバス停
県北バスのバス停。その名の通り、グリーンピア三陸みやこの正面玄関前。グリーンピア三陸みやこの敷地そのものは広大で、MCTルートも敷地内を通っている。グリーンピアはMCT本線上であるし、宮古駅と岩泉小本駅を結ぶ県北バスはグリーンピアを経由するので、ここを岩泉と田老の間のセクション区切りにするのがまあ自然だろう。
なお、施設とバス停の名前は「グリーンピア三陸みやこ」であって「グリーンピア三陸宮古」ではない。「グリーンピア三陸宮古」で乗り換えアプリを検索しても出てこない。ちなみに南にある休暇村は「休暇村陸中宮古」であって「休暇村陸中みやこ」ではない。こういうの、どうにかならないものだろうか。
・青の滝バス停
県北バスのバス停。国道45号線上の、ほぼMCT本線上にある。(10メートルほど分岐を外れるが)
グリーンピア三陸みやこと田老の間にあたる。このバス停のところだけ、MCT本線が海際から国道45号線沿いのほうに入り込んでいるので、セクション区切りに使える。現実的にはおそらくグリーンピアから道の駅たろうまでは一気に歩くことが多いだろうが、それなりにアップダウンもあるルートなので、しんどい場合はこのバス停で2回に分けるとよい。
・田老中町バス停
道の駅たろうの目の前、国道45号線沿いにある最寄りの県北バスのバス停。道の駅たろうの敷地内にはないので注意。
道の駅たろうを区切りにする場合は、このバス停か、三鉄の新田老駅を使う。
・樫内(かしない)バス停
道の駅たろうから南下した国道45号線沿いにある県北バスのバス停。
MCT本線からは、樫内浜に降りる手前あたりから歩いて15分ほど離れているが、田老~宮古間のMCT本線は、エスケープできる場所が非常に限られているうえ、アップダウンもなかなか多く難所の一つであるため、少しでも細かく区切りたい場合は、このバス停も選択肢になる。
・女遊戸(おなつぺ)バス停
田老と宮古の中間ほどの国道45号線沿いにある県北バスのバス停。この南にある次の中の浜バス停ともども、MCT本線からは外れた内陸にあるのだが、この周辺のMCT本線は歩きごたえがあるうえにエスケープ箇所が少ないため、この辺りも区切りとして選択肢になる。
MCT本線から、宮古カントリークラブのクラブハウスから車道を南下するか、女遊戸海水浴場のあたりからずっと内陸に道をたどると国道45号線に出られる。
ここから南に国道45号線のトンネルを1つ超えて、さらに内陸に分岐していくと三鉄の一の渡駅にも出られる。
・中の浜バス停
田老と宮古の中間ほどの国道45号線沿いにある県北バスのバス停。この北にある女遊戸バス停といい、MCT本線からは内陸に外れているが、この周辺のルートは他にエスケープ箇所がないため、このバス停もセクション区切りの選択肢になる。
MCT本線からは、女遊戸海水浴場のあたりからずっと内陸に道をたどって国道45号線のトンネルを南に行くか、または震災メモリアルパーク中の浜のところから内陸へたどると行き着くバス停。
このバス停から国道45号線を北にトンネルを1つ超えて、さらに内陸に分岐していくと三鉄の一の渡駅にも出られる。
・休暇村宮古バス停
休暇村陸中宮古の前にある県北バスのバス停。セクション区切りとしてなかなかお手頃な位置。
宮古駅から休暇村行のバス路線があるが、そんなに本数は多くない。また、平日と土休日で本数が違うので注意。
宮古駅からこのバス停行のバスは、なぜか「休暇村宮古」行であって「休暇村陸中宮古」行ではない。「休暇村陸中宮古」で乗り換えアプリなどを検索しても出てこない地味なトラップ。
ちなみに「グリーンピア三陸みやこ」は「グリーンピア三陸宮古」ではなく、「休暇村陸中宮古」は「休暇村陸中みやこ」ではない。
・潮吹穴入口バス停
休暇村陸中宮古のちょっと宮古寄り、潮吹穴への駐車場に行く道の分岐点にある県北バスのバス停。入口と名前が付いているが潮吹穴の駐車場まではまだ歩いて10分ほどかかる。
宮古駅から休暇村行のバス路線のバス停なので、本数は多くない。また、平日と土休日で本数が違うので注意。
このバス停でセクションを区切るぐらいなら、どうにかして休暇村なり中の浜なりを使ったほうが便利。とはいえ、休暇村と潮吹穴の間のMCT本線も、まずまずアップダウンがくり返されて地味に1時間ほどかかる区間なので、体力に自信がない人は、細かくセクションを刻むというのもあり。
ちなみに「潮吹穴」は「潮吹き穴」ではない。
・シートピアなあどバス停
「奥浄土ヶ浜」行のバスと、宮古病院行バスのごく一部だけが経由する、道の駅みやこ(シートピアなあど)の前にあるバス停。道の駅みやこで浄土ヶ浜遊覧船の切符を販売していて、ここから歩いて5分ほどで乗船可能。
・奥浄土ヶ浜バス停
浄土ヶ浜レストハウスの前にある県北バスのバス停。宮古駅から「奥浄土ヶ浜」行きのバスは、ここまで到着する。浄土ヶ浜に向かうバスでも、「奥浄土ヶ浜」行き以外のバスはこのバス停までは来ない。浄土ヶ浜ビジターセンターを経由して宮古病院に向かうバスは、このバス停には止まらないので、「浄土ヶ浜ビジターセンター」か「第三駐車場」で下車する必要がある。
・浄土ヶ浜ビジターセンターバス停
県北バスの、浄土ヶ浜ビジターセンターの前にあるバス停。浄土ヶ浜行きのバスはもちろん通る。
宮古病院行きで浄土ヶ浜経由になっているバスは、このバス停を経由するが、浄土ヶ浜の海岸までは下りていかない。よって、浄土ヶ浜に行きたい場合は、基本的ビジターセンターで下車しておくほうがいい。MCTのサテライト施設だし。
・第三駐車場バス停
浄土ヶ浜第三駐車場にある県北バスのバス停。自然歩道で浄土ヶ浜レストハウスまで下りていく最寄。または、浄土ヶ浜大橋を経由して蛸の浜の墓地に下りていくこともできる。まあ普通はビジターセンターか奥浄土ヶ浜のバス停を使うと思うので、活用することはまずないが、少しでも浄土ヶ浜から北の区間を短くしておきたいなら。
・信用金庫前バス停
宮古駅と各方面を結ぶバスが、国道45号線に出て南北にルートが分かれるところにあたるバス停。
たとえば田老岩泉方面と宮古駅を結ぶバスと、重茂山田方面を結ぶバスは、宮古駅を出ると、このバス停までは同じで、ここから国道45号線を別方向に分岐していく。
宮古駅行の場合も、このバス停から宮古駅までは同じルートになる。
そのため、あまり可能性はないだろうが、宮古駅を境に北と南の県北バスを乗り継ぎたい場合は、宮古駅ではなくこのバス停で乗り換えたほうが、余計な時間がかからずに済む。浄土ヶ浜でゴールして、ホテルはルートイン宮古だったりするケースでは、そういう乗り継ぎがあり得る。
・宮古駅前バス停
宮古駅前のバス停。実はバス停の名前としては「宮古駅」ではなく「宮古駅前」
他の区間の公共交通情報は以下に。
みちのく潮風トレイル公共交通情報まとめ↓
より具体的なコースガイドが必要な方は、私の経験を元にしたコースガイドも、有料記事となりますがご活用ください。みちのく潮風トレイルを実際に歩いた経験と写真などに基づく、全線のコースガイドです。全線を50セクションに区切って紹介。八戸から南下(SOBO)での紹介ですが、逆向きの説明も交ぜて解説。
北の1番目の八戸セクションと最後の50番目の相馬セクションの2つの記事はお試し版として無料公開しています。それ以外の記事は有料記事となります。また、各記事の序盤だけはお試しで無料にしていますので、有料購読の判断をする際の参考にしてください。
記事は一つずつ購入だと1記事あたり200円。全50記事をセットにしたマガジン形式では5,000円で、一記事あたり約105円となります。単品で購入済の記事がすでにある場合も、一括購入は必ず5,000円です。
みちのく潮風トレイル全線コースガイド(有料記事)↓
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?