すべての“道”は古本に通ず 『古本道入門』 #528
「いまは“技”を覚えるので精一杯でしょう。来年は“術”を使えるようになって、一緒に“道”を極めましょう」
合気道の道場に通い始めたころ、年内最後の稽古のときに師範が仰った言葉です。ピッカピカの白帯を締めた状態でお聞きした話は、いまもはっきりと覚えています。ああ、これから“道”を目指すのだと思ったこと。
“技”とは、もともと手で細枝を自在に操ることを指していたそう。多くの人の“技”が集まったものが“術”。そこからさらに精神性が加わり、行くべき方向を行くことが“道”です。