あきほ.

慶應SFCに通う修士1年生。 ひよこの眼をしています。本は食べるものです。  連絡先→…

あきほ.

慶應SFCに通う修士1年生。 ひよこの眼をしています。本は食べるものです。  連絡先→ 3375akiho@gmail.com もしくはTwitterのDMまで!

最近の記事

10年、断片を拾いに。

 10年ぶりに沖縄本島を訪ねた。  "訪ねた"と言うより、"帰った"に近かった。  父が単身赴任していた小学校〜中学の頃、長期休みの度に休み全てを使って沖縄・浦添に住んでいた。合わせて4ヶ月くらいは住んでいたことになるのではないかと思う。  今回の目的は、自分の断片を拾うことだった。  朝、職場までバイクで行く父を見送り、その日何するか母と決める。  近所のかねひでで売ってる干し梅にハマっていた。  知り合いのおばあちゃんから、サーターアンダギーとムーチーをもらっていた。

    • 檄:往者不可諫

      幸福は一夜おくれて来る。幸福は────。  同期が卒業していく。お勤め人として社会に出ていくらしい。めでたい。社会人は大人なのかな。  いま大人として社会に出ていって、自分のこともわからないまま社会に触れたら、きっと輪郭が分からないまま労働者としての自分に蝕まれて、純な自分の心をここに置いて知らずに落として捨てていってしまうような気がする。 肩書きが決まって、人のイメージが企業のイメージだとか言われて、自分が自分の体じゃなくなっていったら、もうこの先ずっと自分の体も心も得

      • 今日、私は唇にピアスを開ける。

        なぜピアスを開けるのか。 私の耳には今左右合わせて8個、舌に1個ピアスが開いている。 なぜそんなに開けるのか。 なぜ耳だけではなく、舌に、唇に開けるのか。 あまり人からは理解されないということを前提に書く。 いや、むしろ理解されないからこそ書いているのかもしれない。 初めてのピアスは大学1年の時、高校まで続けていたピアス禁止だった飲食のアルバイトをやめ、なんとなく、で開けた。右耳の軟骨に開けた。 そこからなんとなく1つでは見栄えが気に入らず、並ぶように更に2つ開けた。1年

        • 棺桶に入った

          2021年6月18日、西府。 ゼミの後輩が棺を譲り受けたらしく、棺桶に入った。正確には、棺桶の中で横たわっていた。 死にたかった。 なんなら毎日死にたいとは思ってる。 縮小アカウントで希死念慮ツイートをしたらお誘いが来た。 「死ぬ服で来てください」と棺の主である後輩に言われ、もう1人の後輩が「ああ白装束とか」と言われた時に、白い服がないことに困った。 元々、黒いワンピースを私は制服のように着ている。丸襟、ハイネック、セーラー襟、リボンとか、色々違うけれど総じて真っ黒のワ

        10年、断片を拾いに。

          ゆるやかな窒息と雨上がり

          ゆるやかに窒息していくもの。 携帯の通知音。 テレビで流れてくるニュース。 命令形の言葉。 雷。 バイトのシフト。 目覚ましの音。 怒りや悲しみの温度を感じる会話。 原稿の締切。 乗らなきゃいけない電車。 時間を気にしながら動いている時間。 送り迎え。 洗ってない服と食器。 ゴミ捨てのカレンダー。 細かく決められた予定。 アルコール消毒。 給料日。 つけ続けなきゃ行けないマスク。 公共料金の支払い用紙。 おなかのなる音。 規則正しく動く大通りの信号。 宅配。 使い切りそうな

          ゆるやかな窒息と雨上がり

          政治に小さい声が届いた話

          こんにちは、あきほです。辻昌歩です。 今日は政治にちょっと声が届いた話をしようと思います。 最近色々メディアに出て、全然違う憶測での情報とかが出回りすぎてるのと(誹謗中傷もある)、自分で状況整理したいな〜と思ったからです。 今回は「学生支援緊急給付金」の創設にあたって、声を届けたことによって奨学金に関する今までの慣習を打ち破って、結果セーフティネットが拡大するのに繋がったという話をします。 あとなんで私が声を上げ続けているのか、という話もします。 ▶︎背景まずは私の背景か

          政治に小さい声が届いた話

          言葉の葬式をした

          伝えられなかった。 って思うことが多い、なんか最近。 6月22日、午前6時10分。 私は茅ヶ崎のサザンビーチにいた。 ノリで「なんか海行きたくね!?」みたいなノリでドライブした。 正確に言うと、車運転してもらった。 私は免許ないからね。 車に乗ってる最中に雨が降り出してきて、 「うわっまじかよー」とかあーだこーだ言いながら海に到着。 車の中では「香水」が流れてる。 ドールチェ アーンド ガッバアアアナアア〜〜〜 みんな最近これ聴いてるよな。 寒いし雨だしで、全然人いな

          言葉の葬式をした

          ブルーグレーの中で.

          夏至が近づくにつれて明るくなる時間が早くなってきた。 朝3時、鳥が囀り出す。 朝4時、外が明るくなり始める。 朝5時、陽がさし始める。 春は、1日の始まりと終わりが同じ顔をしてくれる。 朝日と夕日が同じ青色をしているのだ。 4月下旬。 同じ顔をしてくれなくなった空に気づいたとき、「ああ今年の春もまたひっそりと息をひきとってしまったのだな」と、気づいた。 私は夜明け前から太陽が出るまでのブルーグレーの中でいつも眠る。 眠って、深く、深く、沈み込む。 ベッドいう型に、体の

          ブルーグレーの中で.