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カイタイ新書 中川悠 (後編)

さて、今回は後編ということで、PAC分析について詳しく書いていきます。

3.習慣を予測する

まず、大事なのは現象を「点」ではなく、「時系列」で捉えること。"今"流行っているかではなく、過去5年くらいを振り返って「兆し習慣」を出していきます。

この際に「競合の動き」をみるより「生活者の動き」への対応に注力する。習慣化する上では、これまで以上に生活者の考え方が重要になります。

そして、その「生活者」が中長期的に何を求めているのか?という予測が大事です。


4.習慣を設計する

設計する上で大事になってくるのが、「中毒性」というところです。つまり、毎回無意識のうちにやってしまうことです。

寝る前の歯磨き、朝起きたらコーヒーを飲む、これらは深く考えてやるというよりは、無意識のうちに行われてるものです。これが設計する上では理想です。

この「設計」は3つのステップに分類

・習慣化コンセプト

「A(現状)からB(理想)へ」こんな世界があれば世の中はもっと良くなるという想いをもつことです。

ニーズ.新規性.自社らしさ この3つが合わさるものが強い習慣コンセプトを実現する上で大事になってきます。

・習慣化ループ

次は「習慣化ループ」を具体化していきます。

きっかけ

きっかけは2つあり「最初に続けるきっかけ」「毎回続けるきっかけ」があります。

まず、「最初に続けるきっかけ」は「人生の転機」「社会の転機」の2つにこれも分かれます。

「人生の転機」これは、入学.就職.結婚.出産.引越し.病気などの生活で起きる大きな変化です。ここで始まる新習慣は定着しやすい傾向にあります。

「社会の転機」これは、増税.自然災害.スマートフォンの技術革新など多くの人が影響を受けるものです。

こういう部分を狙って習慣を提供していってもいいと思います。なので、3.で書いたような「点」で見るのではなく「時系列」でみないと分からないことです。

次に「毎回続けるきっかけ」としては、タイミングシチュエーションを決めておくことです。周期化することで、習慣が定着しやすいというメリットもあります。

ルーチン

「生活者」」にどのような行動をしてほしいのか。その行動は複雑すぎたり大変すぎず、シンプルで手軽なことです。

単位を小さくするアクセシビリティを上げる低コスト化するです。

続けさせるコツとしては、極端にハードルを下げることです。

報酬

言い換えると、「なぜその習慣をやっているのか?」と聞かれた時に人が答える理由です。

ただ、この「報酬」は時代の流れや、商品やサービスの浸透とともに変化していく可能性がある。

例)ガム  昔.「ガムを噛むことで口寂しさ解消」今.「眠気解消」や「虫歯予防」など変化して出されています。

報酬の魅力としては、「成長」「不満解消」「快楽」「不快解消」の報酬などがあります。

常に社会を把握しておかないと、衰退習慣になってしまう。

触媒

これまでの、きっかけ.ルーチン.報酬があったとしても続かないものもあります。これは「中毒性」が足りないことになるからです。

報酬などの合理的なものではなく、無意識で感覚的な部分に刺激する理由が必要になります。

つまり、これは人間の五感を刺激するものにする必要があります。

・習慣化4Pアクション

商品やサービス自体を変える

音楽を所有ではなく利用に変える、サブスクサービスやパッケージを変えたりすることです。

価格を変える

利益を上げるものを変えて、それ自体は安くしたり、無料にしたりして一番最初のハードルを下げ、習慣の入口を広げます。

売る場所を変える

売る場所を変えることで、「生活者」のその商品やサービスに対しての見方が変わり、新たな習慣が生まれる可能性があります。

広告活動を変える

テレビCMや新聞広告だけでなく、インスタTwitterなどのSNSやイベントなどの活動をする。


この3つのステップを「設計」することで、無意識で中毒性のある習慣を設計できます。


5.習慣を広げる

最後の章です。笑

習慣が広がっていく上で、自らの発信ももちろん大事ですが、様々な相手からの「第三者の声」が一番重要です。

「Fファクター」→「Friend,Family,Fan,Follower」といった身近な人だけでなく、興味関心の合う人の情報を参考にして行動するようになってきました。

そして、1→100ではなく1→10といった、マスにいきなり広げるのではなく、最初は局所的に攻めていきます。

その10というのは、少ないからこそコミュニケーションも取れれば、ファンや顧客になってもらいやすい。また量ではなくで選ぶ。フォロワー数やいいね数、知名度より共感、熱量で選びます。

そして、その10は必要以上に大切にする。※新規よりも既存を大切にするのと同じ。また、小さくてもそのコミュニティで習慣をつくれば一つの局地的ブームができます。

そして、そこからその10と一緒に100にしていく。

※整骨院でもいきなり広げるのではなく、少なくても根強い顧客をつくることが中長期的にみて強い。

その他に売場を変えたり、習慣に名前を付けたり、ロゴを作ったりすることです。

次に、10→100について、まず「議論を生む」というところ。あえて、違う週間の人たちと対立させることで「習慣の自分ごと化」が促されて、よりその習慣に愛着が湧く。議論が盛り上がれば世の中に浸透していきます。

議論というのは、対立しているもの同士を同じタイミングや場所でキャンペーンする。例)コーヒーと紅茶やパンとお米など

その他に、「データをつくる」です。ただ、そのデータに発見があるかで変わってきます。

例えば、本を読むことは身体に良い影響を与えてくれるというデータがとれた場合、一気に読書が広がる可能性があります。

「生活者視点」データと「社会視点」データの両視点から語ることができると、生活者からメディアまで広がっていく可能性があります。

また、「フィールドを広げる」ということも出来ます。つまり、現状とは違うターゲットにアプローチすることです。

例えば、エナジードリンクです。当初はスポーツ選手が集中力を高める為に習慣が広がったけど、集中力を高めるという点では学生のテスト勉強も同じです。なので、そこにフィールドを広げて行ったというところです。

そして、それが多面的に行われることで相乗効果が起こり、一気に広がっていきます。そのような効果はメディアにも取り上げてもらいやすいです。


このようなことが出来れば、習慣は広がっていきます。


長くなりましたが、これで以上です🙇‍♂️

前編、後編と最後まで読んでいただきありがとうございます。

この本はこれからも使える本です。自分の夢の為にも必要な知識があります。良かったら読んでみてください🙌

次回は「最強の睡眠」という本です。


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