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私の考え方に影響を与えた本①

以前、下記の毎日新聞の記事で紹介されていたポッドキャストを聞いた。


前編を聴いてみて、「人生を変えた1冊」というテーマが非常に面白かった。

そこで、私の「人生を変えた1冊」ってなんだろう?と考えてみた。が、意外と思いつかない。

でも、私の「考え方に影響を与えた本」ならいくつか思いつく。このテーマについて、書いてみようと思う。

※ネタバレを多く含みます。

中川李枝子さく大村百合子え「いやいやえん」

いやいやえん


初めて読んだのは、たぶん保育園の頃だと思う。
一番衝撃的で、印象に残っているのが「ちこちゃん」という作品だ。

主人公のしげるはちこちゃんのマネをして、机を積み上げてそれに乗り、机を崩してしまう。
しげるちゃんがやったんだ!と友達からやいのやいの言われる。
それで、「ちこちゃんがのったから、ぼくものったんだい。」と主張する。

そしたら、園の先生から、「もし、ちこちゃんがみちくさをしたら、それはいいとおもって、しげるちゃんもみちくさをしますか?」と聞かれる。
しげるの答えは「うん、するよ。」
また先生が聞く。
「もし、ちこちゃんがじどうしゃにひかれたら、しげるちゃんもひかれますか?」
「うん。ひかれるよ。」

「はい、わかりました。それでは、なんでもちこちゃんのすることをまねしなさい。」

この太字の部分に当時の私は衝撃を受けた。
自動車にひかれるってことは、死ぬかもしれないよね?それでも、しげるちゃんは、ちこちゃんのまねするの!?死んでもいいの!?と、すごくびっくりした覚えがある。

続きのおはなし。
なんでもちこちゃんのまねをすることになった、しげる。
ちこちゃんの服を着せられて、
ちこちゃんがおままごとをはじめたら、ちこちゃんと同じエプロンを着けられて、
帰り道になって自分の家に帰ろうとしても、足はちこちゃんの家に向かっていく。

「ぼく、うちへかえれなくなっちゃった」
しげるは泣く。
親切なちこちゃんは、しげると一緒に園に戻って、
しげるは、園の先生に「もう、つくえにのりません」と泣きながらいう。

最後の一文はこうだ。
「ちこちゃんは、ちこちゃんのうちへ、しげるは、しげるのうちへ、げんきよくかえりました。」
私は、心底ほっとした。

なんでも他の人の真似をしてたら、大変なことになるかもしれないんだ、と幼心に思った。

私の本棚の一部

「いやいやえん」は、学校に通うようになってからも、図書館で借りて何度も読んでいたが、大人になってから古本を探して手に入れた。

自分の本棚に好きな本が並んでいるのがとても嬉しい。



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