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飛行機で出会った優しいベトナム人の話

 大学二年生の夏の時、私は約3週間東南アジアを一人バックパッカーで旅をした。

 今回はその時に出会ったベトナム人の話。

 彼女に出会ったのは旅の初日(19/09/17)。成田空港からタイの空港を乗り継いでベトナムへ向かう飛行機の中だった。

 タイの空港からベトナム(ハノイのノイバイ空港)までは二時間足らずで着いてしまう。私が飛行機に乗ってしばらくしてその女性は私の隣にやってきた。

 普段の私は電車や飛行機で隣に座る人のことなど気にはしないのだが、その時、隣にいた彼女は座った途端に履いていた靴を脱ぎ、裸足で前の座席の真ん中あたりに足を伸ばして乗せはじめた。それだけではなく前の人が座っているにも関わらず足をドシドシと動かしていたのをみて驚いたのを覚えてる。

 「なんて自由な人なんだろう。まぁ海外の人はあんまり気にしないのかな。」とその時は思い、Amazonプライムでダウンロードしてあった映画をみて飛行機の中を満喫することにした。

 飛行機に乗ってる途中、私はこれからの一人旅での不安とワクワクを同時に胸に潜ませながらふと窓の外を見ると、もうすっかり暗くなってしまった外に、まるでこれからの漠然とした旅を表すかのような大きな黒い雲がゆらゆらと浮かんでいた。

 2時間ほど経ってようやく夜のハノイの景色が綺麗に見えてきた。そして空港に到着する15分前ぐらいの時、隣に座っていた彼女が私の肩をトントンとしてきた。はじめは私の勘違いかと思って振り向きはしなかったのだが、2回目のトントンがきた時は流石に間違いないと思って振り向くと、彼女がスマホ片手に飛行機の窓を指差している。

 私は瞬時に理解し、彼女のスマホを持って夜景を何枚か撮った。真っ暗の機内の中、しかも着陸する前は携帯を使うことは禁止というアナウンスがされていた中で、最初の一枚が思いっきりフラッシュを炊いてしまった時はかなり焦った。

 撮り終わると多分ベトナム語で「ありがとう」と言われたので、英語で「どういたしまして」って言った直後に彼女から「日本人?」って日本語で聞かれた。

 聞かれた時はびっくりしたけど「うん、そうだよ!」って日本語で答えた。なんで私が日本人だとわかったのか不思議ではあったが、よくよく考えたら日本語の字幕で映画を見ていた私のスマホを横目で見ていたからなのかもしれない。

 私が答えると彼女は嬉しそうにバックを漁りだし、カタコトで「ニホンスキ」と言って私にたくさんお菓子をプレゼントしてくれた。日本語はそんなに上手ではなかったけれど、それでも「日本語を少し知ってるだけでもすごいなぁ」と思いながら少し彼女とお喋りをした。

 ↓彼女に貰ったお菓子の一つ。

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 彼女と話すうちに色々なことがわかった。彼女がタイ旅行を終えて帰りのベトナム人である事。彼女の名前は「ドュエン」ということ。日本(名古屋)には一回来たことがあり、そこで日本人の友達がいること(写真も見せてくれた)。日本のどこが良かったのかなど。

 飛行機がハノイに着陸する頃には私と彼女はすっかり仲良くなっていた。隣に彼女が座ってきた時の私には想像もつかなかっただろう。

 話しているうちに空港から彼女の自宅と私の目的地が同じ方角だったので、私がハノイで泊まる予定だった日本人宿へ途中までついてきてくれることになった。

 私たちは飛行機を降りたのだが、彼女が出てすぐに動こうとしなかったので不思議に思っていたのだが、彼女は友達と飛行機に乗っていたらしく、すぐにその友達と合流した。

 彼女らはこの空港に随分慣れた様子でどんどん前に進んでいく。もし私が一人であったら上の看板を見たり、空港のスタッフさんに色々聞いて苦戦したであろう。(実際に乗り換えのタイの空港でかなり迷っていた。)

 ↓タイのバンコクにあるスワンナプーム空港内には、こんな立派な建物があった。

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 ハノイの空港に限らず今まで行った海外の空港は比較的綺麗な所が多い。そのため空港に着いた途端から「海外に来た感」は滅多に味わったことがなかった。しかしこの空港で一つ日本の空港とは全く違う部分を発見した。それは「税関の荷物検査」だ。

 このノイバイ空港では、ターミナルに出る一歩手前の所で荷物検査のようなことを行なっていた。そこで列になって空港の職員が荷物の中身を簡単に確認するという感じだ。

 しかし驚くことに彼女達はその列を無視して、職員が見ていないスキにその検査の横を通り抜けていった。「彼女達は周りの目というものを気にしないのだろうか」と思いつつも、私も言われるがままに付いていった。

 通り抜けた後にスタッフに見つかって引き止められるのではないかと内心ビクビクしていたが、無事誰にも引き止められることはなかった。もしかしたら見て見ぬふりをしていたのかもしれない。(もしくは引き留めることがめんどくさかったか。)

 そうこうするうちに空港のターミナルに出た。Wifiルーターなどは借りず現地のSIMを買って旅をしようと決めていたので、空港に着いたらまず私はSIMを買うつもりでいた。

 その旨を彼女達に伝えると、これまた慣れた様子で観光客用SIMの販売所に案内してくれた。値段は10$ぐらいで相場は分からなかったので即購入した。

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 ↑その時の観光客用SIM

 これで1週間は不自由なく使えるという。

 「ようやくこれで連絡手段としてスマホが使える!」とかなりの安堵感を覚えながら私達はハノイ市内に向かうことにした。

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今回はここで終了。

ここまで見てくれてありがとうございます。

少し長くなっちゃいそうなので、続きは今度。

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